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プリアンプ SONY TA-E86

1978年発売のソニー アナログ・プリアンプ TA-E86 です 長年ONKYO A-755というアンプを所有していましたが、年数が経ちコンデンサー容量抜けが出てきたと思われましたので最近のアンプをネットでチラチラ見てきました ですが、最近のアンプは安いものと高いものの両極端 おまけにデザインが面白く無いのです デジタルアンプも出ていますね デジタルでもスピーカー出力段はアナログに戻すわけで、それなら頭からアナログでいいかと思いました   このあたり適当ですが....(>_<)

 

 

そこで昔好きだったデザインの(性能ではなく)YAMAHAのアンプ CA-1000,CA-2000なども観てみましたがデザインは気に入っていたのですが、中の配線を見たら、およよ...部品のレイアウトというか、基板が美しくないのです プリント基板のセメント抵抗や配線を観たらがっかり、でYAMAHAは止めました 昔、弄ったことのあるソニー製から選んでみました

 

オーディオと言っても趣味ですから、音が出れば何でも良い訳じゃないし、セットの中が美しくないと音楽にもイメージが湧きませんね  姿、形から入るのもあるわけです...

 

 

見つけたのがプリアンプ SONY TA-E86 でした 上機種でTA-E88というのもありますが、MC入力が2系統で、カートリッジのロード抵抗、キャパシティを変更できるようですが、上面なので使いづらそうです  尚このTA-E86,E88プリアンプだけではスピーカーは使えません ヘッドホン端子も無いのです   後で考えてみるとこのアンプもかなりの年数が経っております。

 

  

TA-E86のプレーヤー入力端子は1台で、入力2系統も要らないと思ってTA-E86にしました このシリーズは薄型筐体になっています プリアンプなので薄くても大丈夫で、当時は他社からも薄型プリアンプが結構出ていました。

      

      MCカートリッジ GAIN 27db (30Ω-400Ω) / MMカートリッジ 25,50,100KΩ

       (GAIN値 : HA-55同等品としての値) 

       Phono:2.5mV/25kΩ、50kΩ、100kΩ
                  Headamp:0.125mV/100Ω(40Ωposition)、25Ω(3Ωposition)

 

説明ではTA-E86はMCカートリッジ用ヘッドアンプ内蔵とのことで前面からロード抵抗が切り替えできます ソニーからヘッドアンプHA-55というのが出ていましたが、このアンプにも同等品が備わっているとのことですが回路見ると同等品とは思えません まだ詳しくは観ていませんが。

 

  

このアンプTA-E86の音質はONKYO A-755プリアンプに比較してレンジが広く、低音が出ます ONKYOのアンプは最初から低音量感が少ない感じはしました 中高音寄りですね  TA-E86は信号系にはタンタルコンデンサー使っているから容量抜けも無いのじゃないかと、奇麗なアンプを選んでみました  まあ回路だけのアンプなどは壊れないのが多いですね 良く小信号トランジスタ―の電蝕作用で足の付近が自然メッキされ凄いノイズが出ることが有りますが、足付近を削ればOKです(削ってラッカーでも塗る?) 酷いときはバリバリのノイズが出ますよ.. 

 

記事で特定の会社の製品を誹謗中傷する意図はありません ONKYO , YAMAHAは好きな会社です

 

左は電源部 真中上下 定電圧レギュレータ 中央左の黒四角は音量ボリュームとバランスボリューム  

  

 

回路は左右チャンネル信号漏洩阻止するため、左右信号専用ルートということで、入力端子から出力端子まで1直線?仕様です。 回路の切り替えなどはスイッチとジョイントシャフトが使われています 回路基板上にロータリースイッチを設け、前面からシャフトで切り替える方式をとっています その点にお金が掛かっています。

 

 

信号ラインを左右で分けることでチャンネルセパレーションを確保しています 前のアンプよりセパレーションが良い感じはします。

              

      下画 上右CH  下左CH  ヘッドアンプ、 EQ段  信号は右から左へ流れます

 

信号回路のコンデンサーはタンタルコンデンサーを使っています 電源系はケミコンですが、信号系はタンタルのようです タンタルコンデンサーは完全にショートすることも儘 有るので、電源には気を付けないと最後はトランスが焼き切れるようです(電源ヒューズが何故か無いので) トランス中の温度ヒューズ?では切れないのか とにかく気を付けないと.... 

   

                                   出力端子           入力端子                                                       

 

このアンプで出来ないこと

① トーンコントロール機能が無い  高音低音を任意に調整出来ない

② ヘッドホン端子が無い 

③ スピーカー端子が無い(スピーカーから音が出せない 要パワーアンプやヘッドホンアンプ

④ LOUDNESS機能が無い BASS BOOST固定機能はある                            

 尚LINE出力端子が2系統ありますがLINE2では120HZ 6db/BOOSTします(常時ON) 

  

このアンプはトーンコントロール機能は付いていません 無くてもなんとかなりますが"(-""-)" 

下画像 : 紫色: 回路ミュートリレー LR各1個付いています    青色のはタンタルコンデンサー

            

      

電源表示は緑色(電球です)    VRの手触りは良く、回転がスムーズです Aカーブ特性らしく最初の方では音量が急激には上がりません ランプはLEDに交換を要しますね その時はタンタルコンデンサーも同時に交換でしょう。     

 

 

               スイッチ連動2個と非連動コンセント ピンジャック入力端子はケーブルを寝かせな

     くてはいけないので使い易くはないです セットの温度はそれ程上がらないので上部は

     熱くならないです。

 

 

         定格   拡大できます  

 

 

 

追記 : 2016-11-10  殆どのコンデンサー交換 

 

 

    

   

 

 

追記 : 2018-1-18    外したコンデンサー容量を測ってみた

   

 

追記 : 2018-mar-2   信号系のコンデンサーを回路図と実体配線でチェック 

 バイナルエンジンというホームページにTA-E86の回路図がありました(https://www.vinylengine.com/faq.shtml

以前落としたことがあるのですが再度落として観ました メルアド登録で回路図などDL出来ます

回路図とマウント済み基板の図面があります これで信号系のコンデンサーがタンタルかケミコンかをチェックしてみました。 信号系、LOW-FILTER , BASS BOOST回路はL,R CHタンタルコンデンサーを使っていました。故に交換したコンデンサーは電源系と言うことになります。

コンデンサーチェックでは容量抜けは殆ど無かった訳ですので安心料と言うべきか。

   

  

追記 : 2018-MAR-18  ヘッドアンプ DENON HA-500  アイテム追加  

 

 

 

 

 

 

  

     

更新: 2018/03/18
デザイン性

切り替えスイッチ採用で線材が無く配線が綺麗...

内部の配線材が無いと回路が綺麗に見えます 線材原因の残留ノイズや誘導ノイズも少なくなります デザインもすっきりしてるし、内部の配線も綺麗です ボリュームガリもなく操作感はカチッと決まるし良いですね 40年経っているなんて思えないアンプです どういう使われ方をしてきたアンプなのか比較的奇麗な方でした

  

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    不明

  • 購入場所

コメント (9)

  • フェレンギさん

    2016/04/06

    このプリアンプの音は聴いたことがありませんが、もちろん銘器のひとつとして知っておりました。 良い個体とお出会いになられたようで、自分のことのように嬉しいです。

    20年前にロームの技術者から聞いた話ですが、SONYは厳しいんだと。
    基盤いちまい、コンデンサーひとつ、回路図、それぞれに対して厳しく吟味されるんだと。
    やはり松下のライン工に聞いた話ですが、自社のコンデンサーの最上位選別品はSONYに納めて
    残りを自社で使い、また他社に送っているんですと。

    見た目に美しい基盤は性能も良い。 定規で引いたような基盤ではダメで、筆で描いた様な回路図の性能が良いんだと聞きました。

    ONKYOの製品も魂が込められた良いモノがあると思いますが、シリーズ内品番違いアンプの内部は2階建て・3階建ての立てまし基盤構造のモノが多かったと覚えています。

    このSONYの内部は素晴らしいですね。 美しい。

    因みに私が愛用している


    にはセレクターとボリュームしかありません。
    最初は不安でしたが、今は「次もこのスタイルでゆこう」と宗旨替えしました。
    つまみが少ないと その分、不具合も少なくなるように思えます。

    長く愛してあげてくださいね。
  • タコシーさん

    2016/04/06

    フェレンギさん
    書き込みありがとうございます。
    昔ですがソニーの検品の厳しさは噂に聞いておりました。
    ソニーの下請けをしてた人と仕事の縁で知り合いましたが随分激っていましたよ。
    それに回路が凝っているんですね こんなに複雑な回路は要らないのじゃないかと
    思える位複雑な回路にしています。
    昔はICなど無かった時代ですからね トランジスターの多いこと。 
    80年代まではそうでしたが、最近は如何なのでしょう。
    ソニーの技術屋さんも会社命のコストダウンが厳しくて随分泣いていたようです。

    私もアンプは詳しくないですし種類もそれ程知りません 沢山聴いたことも無いです。
    確かにアンプにより音は変わると言うのはありますね アンプよりフォノカートリッジ
    が変化が大きいですが。アンプはアクセサリー回路を通過すれば、非直線回路での信号の劣化が必ずあるわけですから、余分な回路は無いほうが良いですね。
    シンプル・イズ・ベストです。

    当分ヘッドホンで音楽を楽しみ、かなり長く使おうとは思います。
  • mr_osaminさん

    2016/05/24

    開腹写真、見ているだけでほれぼれしますね。
    この時代のコンポーネントは本当にお金がかかっています。
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