RMAA 5.5テスト実行出来ました。結果を追記しました。(2016/11/05)
初めてのサウンドカードはSound Blaster Audigy2でした。以来、どのPCにもクリエイティブ・メディアのサウンドカードを搭載してきました。最下位製品を避ければそこそこの投資で絶大な音響効果を得られます。勿論それなりのスピーカーなどと組み合わせる必要もありますが。
決して高級な音響機器ではありません。サウンドカード事態終息する可能性もありますが、これからも私のようにPCで音楽やゲームを庶民的に楽しみたい層から一定の支持を得ていくのではないかと思います。
そんな私が衝撃を受ける新製品が登場しました。ASUSTeK Computerのゲーミングブランド「STRIX」シリーズのサウンドカード です。
上位から「STRIX RAID DLX」「STRIX RAID PRO」「STRIX SOAR」の3モデルとなっていて、完全にSound Blaster Zシリーズにぶつけてきているようです。かなりの自信があってのことだと思われます。
Sound Blaster は過去のものにされてしまうのでしょうか?
今回「STRIX RAID DLX」を入手したので、Sound Blaster ZxRと比較してみたいと思います。
両製品のパッケージ比較
Control box x 1
S/PDIF optical adaptors x 1
Driver CD x 1
Quick start guide x 1 (日本語表記あり)
Box link cable x 1
何かのシール
他ユーザーマニュアル(日本語表記無し)など
・DBProドーターカード
・ドーターカード接続ケーブル
・Audio Control Module
・RCA-3.5mmケーブル
・RCA-3.5mmジャックの変換コネクタ
・光デジタルケーブル
・ドライバインストールCD
・Creative Media ToolboxインストールCD
・説明書および保証書など
サイズ 190 x 130 x 22 mm ( L x W x H )
コンセプトは同じでも、ZxRがオーディオ寄りな造りなのかと思いました
機能紹介
■ オーディオプロセッサー「CM6632AX」
■ D/Aコンバーター「ES9016 SABRE32 Ultra DAC」
■ A/Dコンバーター「CS5381」
■ ヘッドホンアンプ「LME49600」
■ SN比124dBの高音質設計
■ 手元で音量の操作を行えるコントロールボックスを付属
■ ゲーム内の音の方向を画面に表示する「Sonic Radar Pro」機能を搭載
■ 600Ωのハイエンドヘッドホンにも対応
■ 鋭く光るフクロウの目でPC内をスタイリッシュに演出
■ 3.5mm出力ジャック×5(1つはS/P DIFコンボ)、3.5mm入力ジャック×1
■ PCI Express x1接続
■ Windows 10/8.1/8/7 SP1に対応
製品ページより
コネクタ
Analog Output
5 x 3.5 mm jack (1/8") (Headphone out /Front out/Side out/Center-Subwoofer out/Rear out)
Analog Input
1 x 3.5 mm jack (1/8") (Line-in/ Mic-in combo)
Digital
1 x S/PDIF out ((combo with side out))
1 x Box Link
直接のライバル Sound Blaster ZxRと比較
ゲーマー向けサウンドカードという両者同じコンセプトの製品ですが、ここまでの比較でアプローチの仕方に異なる特徴が見られました。
ノイズ対策ではカードを覆うシールドは同じですが、ZxRではカード上に遮蔽型の銅板プレートを搭載しています。対してRAID DLXではPCI-Eからの電力供給と基板構造でデジアナを分離するなどしてアナログ信号へのデジタルノイズの影響を抑える設計になっているようです。
STRIXシリーズはゲーム内の音の方向を画面に表示する「Sonic Radar Pro」機能を搭載しています。
他にも7.1チャンネル再生への対応を謳っており、5.1ch対応のZxRよりもゲーマー向けの機能を更に強化しています。7.1chデジタルサラウンドヘッドホンを試したいFPSゲーマーは多いのではないでしょうか。
ZxRでは金メッキを施したRCA端子を採用し、アナログ入力や光デジタル端子を別のドーターカードにするなど、どちらかというとオーディオメーカー製サウンドカードのような方向に行っている印象を受けました。
実際に使用してみました
ここから先は使用目的、スピーカーやヘッドセット等ご使用の視聴機器、音源などによって評価が全く違ってくるところだと思います。なので、わたくし環境での率直な感想となります。
PCではゲーム、音楽はCDから取り込んだ音源やYouTubeなどの動画で楽しんでいます。
PCの構成
【CPU】Xeon E3-1285L v4
【CPUクーラー】 EK-Supremacy MX
【リザーバーポンプ】Pacific PT20
【ラジエター】Black Ice SR1 280 CoolingLab Edition
【マザーボード】SABERTOOTH Z97 MARK S
【メモリ】CMY8GX3M2C1600C9
【SSD】HyperX Savage SSD SHSS37A/240G
【ビデオカード】GF PGTX970/4GD5 HOF
【サウンドカード】 Sound Blaster ZxR
【電源】AURUM 92+ 550 PT-550M
【ケース】SOURCE340-WT
【OS】Windows7 Home64bit→Windows10 Home64bit
スピーカー Bose Companion20
PCI-E6Pinの電源が必要なので、それがない電源ですと対策が必要です。
私も構成ギリギリの電源なので、2本あるPCI-Eケーブルは両方ビデオカードに接続しています。
幸いにも、PGTX950/2GD5 EXOC WHITEにペリフェラルからの変換ケーブルがあったので利用して対応しました。
日本にも 来るといいな ECHELON-GTX950-O2G
謹製ツール「Sonic Studio」
付属のCD-ROMでドライバーをインストールすれば自動的に制御ツールSonic Studioも入ります。
Sonic Studioは一画面で簡単に設定出来るので使い易いです。もっと掘り下げて詳細な設定をしたい部分もあるかもしれませんが、一度設定したら以降はほぼいじらない私にはこれで充分でした。
初視聴での第一印象は、ZxRよりもCompanion20との相性が良い感じでした。
普段ZxRでは、ステレオダイレクト一択で使用しています。これでゲームや音楽を気持ち良く楽しめます。素晴らしい音なので大変気に入っていますが、SBX Pro Studio の機能(サラウンド)を有効にするとうまくありません。
BOSE製品はそれぞれに特有の味付けがあるように思います。それがSBX Pro Studio の機能と噛み合っていないのか、又はSound Core3Dが今一つだったのかなという印象でした。
STRIX RAID DLXでは、その様な機能の有効無効にかかわらず設定の効果をダイレクトに楽しめます。勿論、全ての音響効果をoffにしてもいい音を楽しめました。これには驚きました。
音量調整はスピーカー付属のもので行っていますが、限りなくゼロに近いところの幅が広がり調整しやすくなりました。
ドライバーインストール時には、ZxRと同じようにカチカチとリレー音がします。
Right Mark Audio Analyzer
RMAAというフリーウェアを試してみました。
要約するとオーディオ出力から入力端子へ直結し、サイン波を流して周波数特性などの性能を評価できる優れたソフトとのこと。
私自身が全く理解しきれていませんが、取り敢えずやるだけやってみようで行いました。
上の画像のWIZARDボタンで進めていくと、上のとは別に下の二つが現れます。
上左側 Adjusting levelsウィンドウのRecorded levelのLeft&Rightが-1.0dB付近になるよう、謹製ツールやスピーカーの音量などで調節して合わせる。テスト可能範囲に収まれば、SUMMARYとある赤色が緑色となってStart testで開始する仕組みになっていますが、その調整が難しいこと・・。
数時間頑張りましたが、STRIX RAID DLXではRMAA 5.5でのテストを出来ませんでした。
(テスト可能範囲にしなくても実行できますが、手厳しい評価を頂くことになります。
計測出来たSound Blaster ZxRの結果です。
スピーカー (Sound Blaster ZxR)スコア抜粋
かなりの高評価だと思われます
STRIX RAID DLX RMAA 5.5テスト 2016/11/05追記
以下の設定により、 テスト可能となります。
こちらの設定ではCD音質の16-bit 44.1kHzとしました。
こちらを上限の24bit 192kHzとすることでテスト可能となりました。
フラットな設定ですが、イコライザーなどを有効にしてもテスト可能でした。
計測出来たSTRIX RAID DLXの結果です。
これでキチンとした比較が出来ました。ノイズテストがExcellentで、見事STRIX RAID DLXが勝利しました。
ほぼ互角と言っていい結果ですが、数値的にはSound Blaster ZxRが究極の値を出しているようです。やはり、サウンドカードとしての造りの良さをSound Core3Dが活かしきれていない印象です。
Sound Blaster ZxRには、是非ともSound Core3Dの次世代版での巻き返しを期待しています。
尚、下記のRMAA 6.4.1は現在の環境ではインストール出来ず、再テスト不可でした。
RightMark Audio Analyzer 6.4.1
別バージョンのRMAA 6.4.1にてテストを行いました。
インストールは管理者権限で実行する必要があります
Sound Blaster ZxRはピタっと安定するので合わせてやすく、助かります。
RMAA 6.4.1では両製品で実行出来ました。注目の結果発表です。
総合では両者Goodですが、STRIX RAID DLXが最高評価を2つ得ています。
STRIX RAID DLX勝利です。おめでとうございます
文字化けしている部分があり、Sound Blaster ZxR の結果がRMAA 5.5でのものと乖離しているので、そもそもこの環境ではあてにならないモノなのかもしれませんが、同一環境での計測なので多少の参考にはなるかと思います。
World of Warships でゲームサウンドを試してみた
Sonic Studioで「ゲーム」に設定し、レビューのために普段より大きめの音量で行いました。
その効果もあって、今までわからなかった効果音が多くなり臨場感が格段に増しました。
これぞゲーマー向けサウンドカード!! ! 気持ちがいいです。
現在のところドライバーなどで不具合などは無く順調です。Companion20をヘッドホン端子・スピーカー端子どちらに繋いでも鳴らせますが、製品・ドライバー導入直後もそうでしたが音が出るまで何度か抜き差しを繰り返す必要がありました。
2016/11/05追記
製品とはまた別のところの問題ですが、このゲームを起動時にBIOSなどの設定にかかわらず稀に音量が大きく変わることや、終了時に内蔵グラフィックに切り替わってしまったりする事があります。
HDMIが怪しいと思っておりますがw音響専門機器と違ってオンボードサウンド・dGPU系サウンド・iGPU・サウンドカードと競合しないのが不思議な程、現在はいろいろなものがひしめいています。
多少の不具合には目をつぶる寛容さが必要です。PCは様々なことができる夢のツールですからね。
サウンドカードに選択肢が増えた事を歓迎したい
繰り返しになりますが、このような製品は使用目的、組み合わせる音響機器によって評価が違ってくるものだと思います。
Mini-ITXにグラフィックカードかサウンドカード、どちらかを選ぶとしたらグラフィックカードが現実的です。外付け光学ドライブと同じように、サウンドカードにはより高性能な代替もあるからです。
STRIX RAID DLX と Sound Blaster ZxR。使用する目的、値段やデザインなどそれぞれの理由・好みや予算で選べば良いと思います。一般的な使用での基本性能は同等と思っていただいていいかと思います。
ASUSTeKさんのサウンドカード製品での地道な努力が、いつの間にか収穫の時を迎えていたんですね。
今後サウンドカードは終息するのか、それとも市場が活性化していくのかはわかりませんが、いつまでも少し奮発すれば最上位が手に入れられる製品であってほしいと思います。
それでは最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。
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購入金額
0円
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購入日
2016年03月31日
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購入場所
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