届きました。
世界初の民生品CDプレイヤー(CDP-101)についで、701ESは翌年の1983年、
第二世代モデルとして登場した。
特筆すべきは、型式の末尾につけられた「ES」の文字。
SONYのオーディオ製品になじみのある方はよくご存じだと思う。
「ES」(エクストリームリー・ハイ・スタンダード)
つまり、「究極の標準」という意味らしく、
「ES」シリーズはSONYにとってもユーザーにとっても特別な意味を持つ。
CDP-701ESも同様で、SONYの技術の粋を集積して設計されたことはもちろんのこと、
同社CDプレイヤーの事実上の「原器」とされている。
\260,000と高価ではあるが、民生機の常識超えた過剰品質と思えるほどのコストが随所に投入されている。
30年を経た今でも稼働品が存在するのは、この「過剰品質」ならではのもの。
ビンテージ・デジタルオーディオ・シリーズ第三弾です。
トレー開かないジャンク品です。
外見は目立ったキズは無く、珍しいことにオリジナルの取り扱い説明書も付属。
また、オプションのIRリモコン(\10,000)のオマケつき
現物は、「鉄のカタマリ」と言えるような堅牢な作りです。
CDP-553ESも相当な作りだと思っていましたが、
このマシーンはこれを更に超えています。
どちらかといえば、DAS-703ESに近い作りです。
重厚なボディ、操作ボタン系の質感の高さなど高級感を醸し出す雰囲気は高い満足感を得られます。
この質感を体験してしまうと、CDP-553ESでさえペラペラのオモチャのように感じてしまいます。
通電し、まずは不具合の確認から。
トレイが出てこないので、さっそく開腹してみました。
ドライブユニットはアルミダイキャスト製で、頑強な作りです。
トッププレートはブ厚いアルミ製
裏面には、2重のダンプ材が取り付けられています。
背面も開けてみました。
トレーの不具合については、ローディング系のギアのグリスが固着していて動きが悪いです。
手動で何回かオープン、クローズを繰り返しているうちに症状は軽減し自力で開閉するようになりましたが、まだ完全ではありません。
CDをセットしてプレイボタンを押すと・・・
ドライブモーターは回りますが、TOCの読み取りができないのかエラーでEJECTしてしまいます。
ピックアップスライド関連のギアまわりのグリス固着でピックアップが動作せず、
マイコンのエラー検出でトレイが出てきてしまうようですね。
これは本格的に分解し、可動部分のクリーニングとグリスアップをしないと動かなさそうです。
引き続き、大規模工事に取り掛かる予定です。
さて、出音までいけるのでしょうか?
2016.03.13
引き続きメンテを続けます。
いろいろ冷静に考えてみましたが、やはりまずはピックアップスライド系のギアから見直しました。
英語版のサービスマニュアルと首っ引きでw
と、ピックアップ系モーターもはずし、全てアルコール洗浄とグリスアップを施し、
組みつけます。
これでピックアップ系はスムーズに動くようになりました。
もう、この粘着質バリバリのグリスは厄介者です。
しかし、症状変わらず。 orz.
メカ系のグリス粘着不具合は一通り解消したはずなのに・・・
ピックアップ用モーターが死んでいるか、あるいは
もっとも恐るべき症状は、「ピックアップレーザーのご臨終」なのです・・・
と、ピックアップ用モーターは生きてました。
けれど、回転するときとしない時が・・・なんだろ???
ちなみに、D/A変換回路にアクセスしてみました。
DACはCX-890、前期型ですね。
後期型は、CX20017に変わったそうです。
2016.03.27
完調ではありませんが、ようやく出音まで漕ぎつけました。
実はこれ、初号機ではありません。
(素人ながら)どう、調整してもピックアップ不良で挫折寸前でした。
仕方がないのでオクでジャンク品をもう1台調達し、2in1(笑)です。
フォーカス・エラーバランスを調整しながらようやくCDを認識できました。
と、今度は音が出ない・・・
いろいろいじっていると、いきなり左chから音が出始めましてwww
全く意味不明です。
片チャンとはいえ、音は出ているのでアナログ径路の接触不良と思い、
アナログ出力回路を再はんだし、ようやく左右chから音がでました。
けれど、たまに片チャンネルが出なくなったり、まだ接触不良がどこかにあるようです。
特長として、シークがめちゃくちゃ遅いです。
ハイスピード・リニアモータートラッキングメカニズムを積んだ553ESDと比較すると数十倍の遅さです。w
ありえないくらい遅いw
コンパネ部です。
SONYお得意の20キーはこの頃、まだありません。
ただし、指定の曲順にプログラムし再生できます。
また、「STOP」ボタンがありません。「RESET」ボタンになっています。
最初戸惑いました。
この時代、CDP-101、501ESなども同様で、CDプレイヤーのユーザインタフェースが
決まっていなかったので、SONYは「RESET」と呼んでいました。
ヘッドホンボリュームは、なんとアッテネーターになっています。
0dbから-24dbまで6dbずつ、5ステップまで減衰できますが、可変ボリュームではないので最小にしても消音にはなりません。
見よ!
この堂々たる風格!w
ーー音の印象などーー
音が出始めた最初は、ちょっと寝ぼけたような音でした。
そりゃ、久しぶりに音を出すんですから回路も十分起きてませんよね。
2時間ほど聴いていますが、少しずつ良くなってきています。
超HiFiというわけではありません。
割と普通の音です。
セパレーションも良好、これが積分型DACの音なのかーというほど尖がった特長があるわけではないと思います。
DAS-702ESを初めて聴いた衝撃と比べると、それほどでもって感じですが、もう耳が慣れてしまったのかもしれませんw
まだ完全に修復できていないので、引き続き調整してゆきたいと思います。
リモコンなど。
当時、リモコンは別売りで定価は\10,000です。
もう一回、「リモコンは別売りで定価は\10,000です。」www
手前は、CDP-553ESD「付属」のリモコンです。
奥が「オプションで\10,000のCDP-701ESの」リモコンです。
一見して、ブ厚さがわかると思います。
このリモコンはCDP-101などとも共用です。
面はとてもシンプルですね。右上にある「RESET」ボタンは今でいう「STOP」です。
こんな離れたところにw
というわけで、操作ボタンエリアには「STOP」はありません。
また、早送りボタンが2種類ありまして(これは本体にもありますが、)
>> と、 >>> と、2種類あります。
機能は想像通り、早送りと「超」早送りですw
スキップボタンもあるので、不要だと思うんですけどね、カセットデッキでのダビング頭出しなどを意識していたんでしょうか?
貴重なオリジナルの取扱説明書も付属していました。
2016.04.01
まだまだ調整中
CDによっては読み込めなかったり、ノイズが出たりして落ち着かない。
もう1台状態の良い個体を入手したくなる欲求にかられますw
しかし、マッチングの良いCDは心地よい低音と、メリハリのある中高音でうまく鳴ってくれるんです。
2016.04.03
残りは、
・トレイの開閉不良
これは分解が大変なのと、プレイ操作は手動でwひっぱりだせるので最後にしておきます。
・CDによっては認識しない、ノイズが出る
フォーカス・エラーバランスを調整したりといろいろいじってみましたが、
今のポジションがベストのようです。
しかし、認識しないCDも少なくありません。
RFの調整なんかもしたいんですが、ここからはオシロがないと難しいです。
リモコン操作も快調♪
エージングも進んできて少し目覚めてくれています。
「初期のCDプレイヤーの音は悪い」と言われたりしましたが、個人的には全然そんな感じがしません
NOSなので高周波ノイズが出力に残っているのかもしれませんが、高音域がキンキン鳴るとかそういう感じでもないです。
CDP-553ESD(2倍オーバーサンプリング&ラダー型)と比較すると、553のほうが低域の迫力が今一つでおとなしく、引っ込んでしまっている感じがします。
(これがDAS-703ES経由になると、全体のスケール感が増してナチュラルさが際立ちます。)
で、聖子ちゃんw
やっぱり当時のCDが似合いますねぇw
んー、あとはここから専門の修理会社に修理と調整をお願いしようかな。
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購入金額
0円
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購入日
2016年03月11日
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購入場所
ヤフオク
yosyos888さん
2016/03/11
頑張って下さい。
harmankardonさん
2016/03/11
頑張ってください.
CR-Xさん
2016/03/11
mr_osaminさん
2016/03/13
えぇ、オマケにもう1機落札してしまってwww
そちらも追って公開します。
harmankardonさん
CDPのメンテは初めてなので、いろいろネットで情報集めてみました。
アンプと違ってメカの不具合が多いので、わかりやすさはありますね。
CR-Xさん
これ「ES基板」というものらしく、レジストも独特のパターンです。
フェレンギさん
2016/03/27
mr_osaminさん
2016/03/28
ブラックジャックといえども全てを救うことはできないですw