ペンタックスが製造していた銀塩一眼レフカメラです。
電池を搭載した専用レンズとのペアで、量産型AF一眼レフカメラでは世界初の機種です。
今回はAFレンズは入手できませんでした。
MFレンズでもフォーカスエイドは動作するので、今のデジカメでMFモードを使ったのとほぼ変わらない感触が得られます。
引き換えに電池消費が増えたらしく、SR44電池が4本ないと動きません。
今回はAF機能やフォーカスエイドを一切使わないつもりで、安いLR44を4本入れました。
後述するデートパックもSR44を3本必要とし、電池代の高さは比類なきものがあります。
1個前のMEスーパーがベースゆえ、その特徴もほぼ受け継いでいます。
- 1/2000〜4secまで幅広く対応した電子シャッター
→電池切れでもフラッシュ用の1/125とバルブ撮影は可能。セミ機械式カメラの強み。 - 軍艦部の中央寄りに配置されたスイッチでシャッター速度を可変。
→そのため、モードセレクターに”M"がある。 - 軍艦部左側のダイヤルは、引っ張ってASA(ISO)感度調整、そのままで露出補正。
→わざわざ分かれてるけど、AEに関する設定を変更するダイヤルということは変わらず。
→現に後から出たMGはASAと露出補正は一体型ダイヤルだった。
自分が入手した個体は、ME用のデートパック(写真に日付を入れるやつ)が追加されています。
こいつは映し込む情報をY/M/Dの3ダイヤルで手動で設定します。
Yearの設定は83〜93年と絞り値F1.7〜F32、Monthは12ヶ月とシャッター速度と英字A〜X、Dayが0〜36となっていました。
10年もすると裏蓋にすっきりと埋め込まれましたが、この頃は裏蓋を分厚くする大きなモジュールとして存在してたようです。
※裏蓋をジャンク品から引剥してくれば、スリムに生まれ変われる、ということでもあります。
このモジュール、電池が追加で必要らしく、SR44を3本使います。
しかもフラッシュ用のX接点へ短いジャンプワイヤを飛ばす仕様です。
……邪魔だし、カッコ悪い。
ME〜MGまで使えましたが、あまり人気がなかったのも理解できる話です。
軍艦部左側。中央のスイッチはフォーカスエイドやAF制御用。中央を通るのはデートパックがシンクロとるために接点に伸びたワイヤ
軍艦部右側。左側のスイッチはシャッター速度可変用。上面が全て真っ黒なプラなのも特徴。
後ろ側。希少なデートパックを搭載。本体とは別にSR44を使用。
機能的なうんちくが長くなりがちな機種ですが、年式にしては程度の良いモデルでした。
単純に使われていなかったようです。
モルトの劣化こそありましたが、電子的、メカ的な故障は見られませんでした。
秋月電子で調達した10個100円のLR44を4個ほど食わせて、あっさりと動き出しました。
オークションの出品者が販売前にテストしたのかフィルムが入りっぱなしで、撮影動作もフィルムの駆動もまったくもってスムーズでした。
手持ちのズームレンズで撮影テストしても、問題なしです。
ジャンク品という名目でレンズ狙いに買ったカメラは、軽い清掃と電池交換で復活できてしまうようです。
もはやフィルムカメラは未知の装置で、動作確認もまともにとってもらえないモノなんですね。
安く手に入れたことは喜ぶべきですが、少し悲しい物もあります。
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購入金額
2,000円
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購入日
2016年03月06日
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購入場所
ヤフー・オークション
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