ハイオクガソリンのハイオクは、高(ハイな)オクタン価を意味するんですって、
では、オクタン価の意味は?
内燃機関を語る時に外せないノッキングという言葉があります。
昭和時代のタクシーに乗車している時に感じた方が多いと思うのですが、交差点を曲がり終えて、加速が始まった時に聞こえた「ガラガラ音」。
それは、ノッキング音そのものです。
これはピストンが正しい位置まで上昇する前に、燃焼室内で発生してしまう自然着火によって押し戻される時に出る音です。
それを防ぐのがハイオクガソリン。
何故ハイオクガソリンを使うとノッキングを防げるのかといいますと、、、
勝手に燃え出さない賢いガソリン
勝手なイメージですが、レギュラーガソリンとハイオクガソリンを比べると、ハイオクガソリンの方が「よく燃える」感じを持っていました。
実際はある意味「逆」だと言えるんだそうです。
燃焼速度や、そこから得られるエネルギーのことはここでは触れません。
わかりませんから。
でも、点火プラグが発火する前に「勝手に燃えだしやすい」のがレギュラーガソリンで、
命令されるまで「勝手に燃えない」のがハイオクガソリンだということは確かです。
ガソリンに含まれる不純物成分が火種となり自然発火することで、上昇しきっていないピストンが押し戻されてしまうと、所定の出力も得られず、燃費の悪化を招き、ひいてはエンジンの寿命を縮めてしまいます。
命令が下るまで辛抱強く待ち、号令が下ると速やかに燃焼するハイオクガソリンは、賢いガソリンだと云えないでしょうか。
高性能車や、欧州車の多くはハイオクガソリン使用を前提に設計されています。
高い圧縮比を持つハイオクガソリン仕様エンジンにレギュラーガソリンを使うと、昭和の車ならノッキングの嵐でした。
現在の電子制御仕様エンジンの場合は、ノックセンサー(エンジンの振動を感知する仕組み)を持っていますので、自動的に点火時期等を調整することで、あからさまなノッキングは出ないと思いますが、それこそ所定の出力も燃費も得られません。
不完全燃焼を伴い燃焼室にカーボンが堆積すれば、長い間に取り返しがつかないダメージを受けることが予想されます。
レギュラーガソリン仕様の車にハイオクガソリンを入れてやる必要はありません。
が、悪いことは一切予想出来ません。
多くのハイオクガソリンには「清浄剤」が添加されていますので、エンジン内部が綺麗な状態に保たれます。
既に汚れてしまっているエンジンを綺麗な状態に戻す性能すら持ち合わせているようです。
出費がかさむ事以外に悪いことは起こりません。
ハイオクって一口に言っても差はあるようです
これはAlfa Romeo33という珍車です。
スバルに範をとったアルファスッドという名車の後継機種でして、OHC水平対向4気筒エンジンを持つ小型FWDです。
28歳から38歳頃までの10年間を共にした愛車です。
ウェーバーダウンドラフト配置のシングルキャブレター仕様は、手動チョークで始動させます。
水冷ですので、流石にバタバタ音は出ませんが、味のある良いエンジンでしたよ。
このウェーバーは、燃料をカットオフするバルブを持ちません。
それ故に、エンジンを切っても、すぐに停止しない事があるんです。
理由は、ガソリンに含まれる不純物が火種となって自然着火を繰り返すからです。
もしガソリンがきちんとしたオクタン価を持つものなら、自然着火は起こらないはずです。
アルファ33を愛用していた90年代に、「日石のレーサー100」や「シェルのフォーミュラーシェル」が発売されるようになり、色々と試しました。
きちんとした経営のシェルや日石で入れた無鉛ハイオクガソリンなら、キーを捻ると同時にエンジンは停止しました。
でも、知らない土地で入れた無鉛ハイオクの場合は数秒間エンジンが動き続けることがありました。
(自然発火が原因のこの症状はディーゼリングと呼ばれます。 点火プラグを持たず高圧縮で発火させる仕組みに由来する呼称ですね)
ディーゼリングが起こるか起こらないか、どれくらいの長さで止まるかでガソリンの品質を知ることが出来ました。
因みにアルファ33以前の愛車は、ホンダのインテグラ。 ZC型DOHCエンジンは、もちろんレギュラー仕様でしたが、特にシェルのハイオクと相性が良かったです。
レッドゾーン手前で聞こえる「燃焼音」が違うんです。加速感や燃費は変わりませんが、ホントに良い音で回る(燃える)感じが素敵でした。
ホンダの原付きスクーターも、シェルのハイオクを奢ってやると、特別良い音で回ったことを思い出します。 カブもね。
現在の愛車は生まれて始めての多段トルコンAT車。 ダウンサイジングターボエンジンは、常に2000回転以下で動きます。
レッドゾーンまで引っ張っても意味がありません。 トルクの分厚い3000回転前後を繋ぐのが最も効率が良くて、実際に早く走れます。
高度な電子制御がガソリンの質を知る術すら奪っています。
ガソリンの差なんてわからない と思っていましたが、、
注意深く燃費情報を精査すると、少し差が出ていることが判りました。
ECOモードで走行すると「君の丁寧な運転で、今この距離分が得してるよ」と実際の数値が出ます。
実際は、充電制御も燃費に大きな影響を及ぼすので、走行時の天候や気温も要因のひとつになりますが、選択したガソリン銘柄(給油所)によって、差がでることを実感してます。
トヨタの上級エンジン開発者に知り合いが居ますが、彼が云うには「日石や出光」等民族系のガソリンは給油所による品質差が無いので安心してよいよ。
でもシェルやモービルは安心できない。 差があるようだ。 とのこと。
但しこれは10年程前に聞いた情報ですが、、。
今は再統合や合併が繰り返されているので、話半分で聞いてください。
ハイオク指定車には当然ですが、レギュラー仕様車に入れても、、
1600ccダウンサイジングターボエンジン 車重1.4トンのHB車としては、良い燃費でしょう。
でも、ハイオクだから、レギュラー換算するとリッター17〜18キロ程度の数値でしかありません。
ハイオク指定車ですから、ハイオクを入れてやるのは当たり前ですが、レギュラー仕様車に入れてやっても目に見えた得はなさそうです。
でも、例えば原付きなら、そもそも燃料費が小さいので、たまにハイオクを入れてやって「ガイ〜ン」と回してやるのはどうでしょうか? エンジン内部のクリーニングにも役立ちそうですし。
ウチにあるカブにはハイオクを入れてます。
モービル・エッソ東燃グループが展開しているエクスプレスを利用してます。
キーホルダーに付いている黒いスティックはクレジットカード代わりになるエクスプレス・パス。
これを利用すると、店頭表示価格より10円近く安くなります。
でも、もし個人タクシー事業者なら、レギュラー仕様車を選んで、レギュラーガソリンを入れるでしょうね。
-
購入金額
118円
-
購入日
2016年01月08日
-
購入場所
エッソエキスプレス天王町店
checkerflagさん
2016/01/24
ホントに違うかどうか、感覚的なものなので勘違いかも知れません。
でも、無印系のガソリンだとエンジンオイル交換時期が来た時のような感じがしました。
レギュラー、ハイオクが別れてからはレギュラー以外入れたことが無いので、ガソリンが安くなった今は、ハイオクをおごっても良いかもしれないですね。
フェレンギさん
2016/01/24
私はホンダのエンジン音が大好きなんですが、シェルのハイオクを入れてやると、レッドゾーン付近でサチュレーションしちゃうよ!寸前のサウンドがZCエンジンでも、OHC4気筒でも、例えカブの単気筒でも、F-1との血縁を感じちゃうんです。 ちょっと濁音が混じったギャ〜ンという感じ。
今は電子制御が発達し、AT全盛ですから、レブリミッターに当たることも無くなりました。
(レブリミッターのマナーもホンダがイチバン良いと思うんですが、他にも良い制御はありますか?)
checker flagさんも、久しぶりにハイオクを入れてやってください。 音が変わると良いですね。