レビューメディア「ジグソー」

「強大な権力の象徴」、「双頭の鷲の旗の下に」

(旗を見てhachiが描いた”双頭の鷲”、「配色」は適当です)

 

 

      きっかけ

 

もともと、ブラスバンドで低音部を担当していた事から、「スーザ」や「ワーグナー」の曲には興味を持っていました。

 

全く、「嘘みたいな話」なのですが、最近は色々な「紋章」や「貨幣」などのデザインを見たり作ったりしている内に「双頭の鷲」にも興味を持ちました。 

 

 

     双頭の鷲

 

「双頭の鷲の下に」と呼ばれる事もありますが、「双頭の鷲の旗の下に」が正しい。

 

マーチ「双頭の鷲の旗の下に」は、ハプスブルク王朝のオーストリア・ハンガリー帝国を歌ったものです。

 

「双頭の鷲」自体は古来より存在する紋章で、知られている最古の「双頭の鷲」の図像は、紀元前3,800年頃のシュメールのラガシュの都市神ニンギルスに関するものであるとされています。


一説には、「双頭の鷲」と「単頭のライオン頭の鷲」は、同じものを表していると考えられています。

 

「双頭の鷲」はハプスブルク家の紋章としても知られています。


「イーグル」は強さの象徴として古来から多数の国旗、国鳥に使われています。
詳細は分かりませんが、手にした「権力」は「1つ」でなく「2つ」だった…。

 

双頭の鷲の絵柄には、左の足と右の足に何かを持っているものもあり、「その2つの権力を持っている」と言われています。

 

(色々な解説があるのですが、「頭は西と東を見て、両足で権力を握る」と言う物もあります」)

 
「イーグル」空を飛べる最強の鳥→大いなる自然の力が人間に宿る→世界を制覇

 という力強さから「神聖な鳥」と崇められています。

 

「双頭の鷲」は、元はビザンチン帝国(東ローマ)で使用され、「単頭の鷲」は
神聖ローマ帝国のシンボルだったそうです。


     双頭の鷲の旗の下に

 

このアルバムの7曲目に収録されています。
数あるヨーロピアンマーチの中でも、特に異彩を放っています。

 

 
紹介するyoutubeの動画は、2013/04/04 に公開されたものです。
 
「株式会社 教育芸術社」様発行の平成23年度の小学5年生向け教材で使用される音源の収録に尚美­ウインドオーケストラが協力したものです。

 

(尚美­ウインドオーケストラの演奏)

 

 

 

J.F.ワーグナー(1856-1908)

 

 「ワーグナー」という同じ名前を持ったおかげで、オペラ作曲家の巨匠「リヒャルト・ワーグナー」とよく間違えられます。

 

しかし、この曲を作ったのは、オーストリアの作曲家「ヨゼフ・フランツ・ワーグナー」と言う全くの別人です。


彼は、生涯に数百以上の舞曲やマーチを作りました。
マーチのほとんどは、彼がオーストリア連隊の指揮者だった1880年代に作られたものです。

このマーチも1880年代に作られたものと思われますが、1902年であると言う説もあります。

 

   

     曲目

 

曲目リスト 

  1. ロレーヌ行進曲(ガンヌ)                                  3:58
  2. 勝利の父(ガンヌ)                                           5:08
  3. ヴァルドレス(ハンセン)                                  4:02
  4. ウィーンはいつもウィーン(シュランメル)          3:10
  5. 剣と槍(シュタルケ)                                        3:49
  6. ボギー大佐(アルフォード)                               3:42
  7. 双頭の鷲の旗の下に(F.ワーグナー)                    3:41
  8. フローレンティナー行進曲(フチーク)                5:55
  9. サンブル・エ・ミューズ連隊(ラウスキ)             4:27
  10. アンパリト・ロカ(テキシドール)                      2:27
  11. イングレジーナ(可愛いイギリス娘)(チェーゼ) 4:46
  12. 旧友(タイケ)                                                4:41

 

 

     内容紹介

吹奏楽界のカリスマ指揮者フェネル(1914~2004)のアメリカン・マーチ集に続く第2弾。


フェネルの指揮ぶりは実にていねいで、楽譜の校訂も含め音楽的にマーチというものを問い直した実践が展開されています。


東京佼成ウィンド・オーケストラも期待にこたえ、格段にレベルアップしたアンサンブルを披露。

日本吹奏楽史上に記念すべき名盤の誕生となりました。


今回は、当時デジタルと並行して録音されたアナログ・テープの方からデジタル・リマスタリング。



●録音:1984年9月28,29日  入間市市民会館 STEREO ADD

ベリー・ベスト・クラシック1000Ⅱ
~あの名盤が1,000円!最強クラシック廉価版シリーズ第2弾!

①ドイツ・シャルプラッテン、キング、クラーヴェスから名曲&優秀録音を厳選。第1期とは曲目のカブリなし。
②オリジナル・マスターテープから原則、最新24ビット・リマスタリングして高音質を実現。
③ジャケットとライナーノーツは日本初発売時のオリジナルをできるかぎり再現。

 

     聴いた感想(「双頭の鷲の旗の下に」のみ)

 

変ホ長調で4分の2拍子である。

 

次第に和声の広がる形の行進曲にふさわしい進撃的な前奏16小節の後に、付点リズムの主題が続き、低音に旋律が移行する際は表拍での演奏からシンコペーションへと移る。

 

中間部(トリオ部分)は変イ長調に転調し、悠然とした旋律。


この後、通常はダ・カーポ(曲の冒頭へ戻る)するが、小編成のブラスバンドなどでは中間部で誤魔化して終わらせる場合もある。

 

でも、いくら急いでいても、「マーチ」がトリオで終わってはいけません。

 

この曲も、少人数よりも大編成の交響楽の演奏が映える。
スーザホンまたはチューバなど低音部のメロディーが美しい。

 

 

     ぶっちゃけ

 

日本では、小学校や中学校の運動会の入場行進に良く使われている曲。

余りにも聴き慣れて居るため、「曲名は知らないけど、良く効く曲」と感じる人が多い。

 

やっぱり、「ワーグナー」と聞いて間違える人が多いみたいで、ネット上で知ったかぶりをして恥をかく御仁が後を絶たない…。

 

ま、「間違えた」と気付いたら、「速やかに訂正」すれば良いと思いますが。

 

 

更新: 2016/02/04
芸術性

素晴らしい演奏です

なかなか、素晴らしい演奏で、アラを探しても見付りません。

  • 購入金額

    1,028円

  • 購入日

    2016年01月08日

  • 購入場所

17人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • hachiさん

    2016/01/17

    皆が聴いたことがあるけど、名前は知らないと言う事が多いです。

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