ThinkPadシリーズはジャンクパーツも豊富に出回っていますし、サービスマニュアルが公開されているためジャンク部品を組み合わせて完成品を作るのが簡単で、ThinkPad 240XやThinkPad X22/23/24などはジャンクパーツや本体を5台分集めて完動品を3台作るという遊びを楽しんでいました。
しかし、他のメーカーとなるとそのような例は滅多に無く、実際に使うレベルで組み立てたのはこのdynabook SS DS70Pだけでした。
実は元々DS70Pの下半身(シャシー、M/B、20GB HDD)のジャンクを、当時の20GB HDDの完動品中古よりも随分安く入手していました。これはM/B不良というジャンクだったため、あくまでHDD目的で購入していたのですが、ある日冗談半分で電源を接続して起動してみると、あっさりと外部ディスプレイ出力から出画されたのです。
そうなると当時としては充分水準以上の性能を持つ本体でしたから、これを使わないのも勿体ないと思うようになり、不足している部品を探し始めました。
しかし部品単体を集めるぐらいであれば、互換性のある本体のジャンクを買った方が安いということに気付き、新たに起動不良のdynabook SS 3430 DS50C/1N8Mを入手して、いわゆる2個1をすることに。このSS 3430 DS50CはSS 3490 DS70Pの先代に当たるSS 3480 DS60Pの下位モデルであり、マザーボード上に実装されているCPU以外はほぼ同一といって差し支えないモデルだったのです。
組み立てている内に気付いたのですが、DS70PのM/Bには確かに不良箇所がありました。キーボードの信号を受けるコネクターが破損していたのです。
しかしこれも全く使えないというわけではなく、押さえが弱い状態で接続しておき、両面テープで補強しておけば充分接続は保たれる程度でしたので、あっさりと組み立て完了。DS70Pの抜け殻+DS50Cの液晶及びキーボードという組み合わせで1台完成しました。
Windows 2000までなら充分快適だった
完成した本体です。
まだ無線LANを内蔵しているような世代ではなく、PCカードスロットにIEEE802.11b対応カードを挿している辺りが時代を感じさせます。また、ディスプレイの枠に貼られているIntelのラベルがCeleronなのは、DS50Cの方のものであるためです。
もっとも、当時新品購入したモバイルノートPCである、SONY VAIO PCG-SR9C/Kを既に使っていたため、このPCがメインとして使われることはなく、外装のコンディションがさほど良くなかった(天板のTOSHIBAの文字が殆ど剥がれていた)ことから、大容量バッテリーを装備して遊びに行くときにしばらく持ち歩いていました。
大容量バッテリーを使えばACアダプターなしでも外出している間は充分動く程度の持続時間が確保できていたため、携帯性という意味ではVAIO以上でした。
性能面でも一見するとMobile Pentium III 700MHz+Savage IX 8MBという全く同等の構成だったのですが、チップセットの違い(PCG-SR9C/Kは440ZX、DS70P/1N2Tは440MX)のためか、やはりPCG-SR9C/Kの方に分がありました。結局外装のコンディションやデザイン差もあり、仕事等での持ち歩きはPCG-SR9C/K、手荒く使うホビー用途にDS70P/1N2Tという組み合わせがしばらく続きましたが。
まだ同等品の中古を買うと5~6万円程度はしていた時代に、下半身8,980円+上半身用ジャンク本体約4,000円で組み立っていたのですから、コストパフォーマンスは素晴らしいものがありました。
性能面でもメモリーの搭載上限が192MBまでしか無かったことからWindows XPは厳しかったのですが、Windows 2000までで使う分には快適という水準であり、当時としては不足の無いもので、怪しい成立事情の本体の割には結構長期にわたって使った本体でした。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
あぷあぷ秋葉原店
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