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バッテリー搭載ミニ Windows PC

 先日「Intel Compute Stick」をレビューさせていただき、小さくって持ち運びも楽で便利な事は分かったのですが、

 

折角モニターに直結出来ても必ず電源の確保が必要なため、設置場所によってはモバイルバッテリー等を用意しなくてはなりませんでした。

 

 どうせなら多少大きくなってもバッテリーを内蔵すればいいのにと思っていたら、思う事は同じようでドスパラさんから出していましたね。

 

 もっとも、サイズは kobo Touchを厚くしたくらいで、

 

2万円強してしまうのでスルーしていました。

 

 が、やっぱりバッテリー内蔵の小型 PCが欲しく、国内に無いのなら海外でと探してみると GEARBESTで本品を見つけました。

 

 スペックは「Intel Compute Stick」と同じくらいで、5000mAhのリチウムイオンバッテリー内蔵と、32GB eMMCに加え 64GB SDDが付いてきます。

 

 それで販売価格$109.89で DHL送料を加えても、日本円で 15,000円強です。
(購入金額は DHL送料を加えた価格です。本来送料無料なのですが、送料をかけても品物の追跡などが出来る DHLの方が速いし安心ですね。)

 

 ただし GEARBESTは中国のサイトで、やりとりは全て英語になります。いろいろ評判を調べ、とりあえずサポートはそれなりで支払いに PayPalが使えるという事で、在庫有りの表示で注文したのが 9月半ばです。

 

 DHLだと基本的に 4~7日くらいで届くとの事でしたが、待てど暮らせど一向に注文ステータスが発送に変わりません。

 

 さすがに一月位経ってから(待ち過ぎ(^^; )サポートに連絡すると「サプライヤーからモノが届き次第送るけど、待てないなら他の商品との交換やポイントで返金するよ」との事を丁寧な文章(たぶん)で返信が着ました。

 

 急いではいなかったし、他に同等の製品が無く、最悪モノが届かない場合は PayPalの方から交渉出来ると思いそのまま待つ旨伝えました。

 

 この間のメールのやり取りは迅速でしたが、実際に発送されたのはそれから3週間近く経ってからでした。

 

 ただ発送されてからはさすがに速く、中国の深圳から 4日で届きました。

 

更新: 2015/11/19
仕様と特徴

Z3735F搭載の Windowsタブレットとほぼ同等の仕様

 まず仕様を見ていただきます。

 

  CPU : Intel Baytrail-T Z3735F Quad Core

  OS : Windows 10 Home
  GPU : Intel HD Graphic
  RAM : 2G
  Strage : 32GB eMMC, SSD 64GB
  WiFi : IEEE 802.11 b/g/n
  Bluetooth : Bluetooth4.0
  Interface:  Micro USB, USB2.0, HDMI, RJ45(10/100M Ethernet)
  Other Features : 5000mAh Lithium Battery

 

 仕様を見ていただけば分かりますが、「Intel Compute Stick」や昨今の 8インチ Windowsタブレットとほぼ同程度ですが、大きな特徴はなんと言っても内蔵バッテリーの搭載です。

 

 説明書や販売ページは 5000mAhでどの位もつのか書かれていませんでしたが、30分使ったくらいではあまり減っていませんでした。

 

 そして、海外製のPCを購入する時は Wi-Fiは技適に通ってない事が多いので、有線LANポートがあるのはすぐに使えて良いですね。

 Wi-Fiを使いたい場合は、USB無線LANアダプタを使用すれば良いですが、USBポートが少ないので極力使用する USB機器は減らしたいですね。

 

 後、内蔵の 32GB eMMCストレージに加え、64GBのSSDが内蔵されているのもうれしいところです。

 ただし、SDカードスロット等が無い所は残念です。

更新: 2015/11/19
外観

大容量モバイルバッテリー?(^^;

 箱のフタを開けると、まず乳白色のビニールに包まれた本体があります。

 

 

 付属品は

 

 

 

 本体の他、ACアダプター(US PLUG)、HDMIケーブル、説明書、保証書(カードサイズ)、合格証(丸型)となっています。

 説明書は簡単なモノで、英語と中国語でしか書かれていません。もっとも仕様すら書かれておらず、見てもあまり役に立ちません(^^;

 

 

 購入時には ACアダプターが US PLUGという情報しか無く、本体には専用の電源入力端子があるので、最悪自前で ACアダプターを用意しようと汎用ACアダプターと変換プラグを頼んでおきました。

 そして付属の ACアダプターを確認すると、出力が 5V/3Aで先端のアダプターは外径 4mm 中心 +のモノでした。

 

 アダプターサイズは PSP等と一緒で既に USB変換アダプターは持っていたので、5V/3A出力できるモバイルバッテリーに繋いでみたところ、問題なく動作しました。

 

 

 また余分なモノを買ってしまいました(^^; まぁ、今回のがあくまで購入のきっかけで他に使いたい機器があるので無駄ではない(はず)ですが。

 

 

 本体はメタルボディで天板が強化ガラスになっています。

 

底面
底面

 

 強化ガラスとは書かれていましたが、軽く天板を叩いてみると音が軽い気がしてプラ系ではないかとちょっと疑っているのですが、mirror surfaceとなっているだけありメタルボディと併せ見栄えは良いです。

 

 

 手前側面には電源ボタンがあり、使用時や充電中に電源マークが点灯します。

 

 

 電源ボタン側の側面には各種端子があり、本体を固定しているネジもここだけにあります。

 

 中が見られるかとネジを外してみたのですが、天板がしっかりハマっており簡単には外せず、中を見る事は断念しました。

 

 

 本体サイズですが、131 x 83 x 16mmで、Xperia Z4 Compactと比べて縦方向はほぼ同じくらいです。

 

 

 最近の大きめのスマホより小さいくらいですが、もっとも厚みと幅があるのでパッと見大容量のモバイルバッテリーみたいですね。

 

 販売ページにはスマホと繋ぎ充電が出来るような記述もあったのですが、ただ繋ぐだけでは充電は出来ませんでした。電源ボタンを押せば充電できますが、OSが立ち上がってしまうのですからモバイルバッテリー代わりに使うのは現実的では無いですね(^^;;;

 

 そして重量は実測 212gで、販売ページの仕様には 230gとなっているのですが、何か入れ忘れられて無いだろうな(^^;

 

 「Intel Compute Stick」と比べると倍以上の大きさになりますが、

 

 

電源確保の必要が無い事を考えると付属品を持ち歩かなくてはならないモノが減る分、サイズは大きくとも本品の方が便利です。

更新: 2015/11/19

起 動

 それではいよいよ起動してみます。

 

 「Intel Compute Stick」同様付属品は ACアダプターと HDMIケーブルだけですので、モニター以下キーボード、マウス等を用意しなくてはなりません

 

 と言う事で、以前レビューしたのと同じセットを用意しました。

 

 

 そして電源ボタン 3秒押しで電源が入り、そのまま Windows 10が起動してしまいました。

 

 

 設定を確認してみると地域はカナダになっており、ユーザーアカウントは「voyo」とメーカー名で作られています。

 

 

 こんな勝手な管理者アカウント作られているとユーザーフォルダーとかも作られている訳だから嫌なんですよねぇ。

 

 まぁ、初心者とかだとこれに Microsoftアカウントを紐付けとかして、便利に使えるとか考えているのかなぁ?

 

 初めて最初から Windows 10が入っている PCを使いましたが、日本では最初からユーザーアカウントが作られているなんて無いですよね?

 

 ということで、この後は覚書の為にも Windows 10でのローカルアカウント作成と英語版 Windows 10の日本語化について書いていきます。

 

 とその前に、「Intel Compute Stick」では思ったほど荷物が減らなかったタッチパネル利用でしたが、本品なら本体とモニターだけで済みます。

 

 

 もっとも持ち歩いて使うには Wi-FI技適の問題があるので、これにブラスして USB無線LANアダプターが必要ですね。

更新: 2015/11/19

Windows 10英語版を日本語環境にする

 途中提示のシステムプロパティを見て分かるように、本品は英語版の Windows 10 Homeが入っています。

 

 事前に Microsoftのサイトで日本語化の方法は調べてあり、「言語パック」のページに

 

「Windows 10 の追加言語をダウンロードし、インストールすると、言語のコントロール パネルを使用して、メニュー、ダイアログ ボックス、その他のユーザー インターフェイス項目を指定した言語で表示できるようになります。」

 

とありました。

 

 手順も「PC に入力言語を追加する方法」のページに載っており

 

  1.[設定] > [時刻と言語] > [地域と言語] と進みます。
  2.[言語を追加する] を選びます。
  3.一覧から、使用する言語を選び、使用する地域のバージョンを選びます。
    ダウンロードがすぐに開始されます。

 

とあります。

 

 英語版を日本語環境にするっていうのに、書かれている通りの英語で書かれていないので、日本語版の Windows 10を触った事が無い人にはちょっと分かり辛いですね。

 

 あくまで他言語を追加する方法であって、英語版に日本語を追加する方法ではないのでしょうがないのですが。USサイトの同ページを見ればそのまま書いてあると思うのですが、逆に内容を把握できません(^^;

 

 とにかく、上記を参考にやってみました。

 

 

 「SETTINGS」の「Time & language」を選択

 プルダウンメニューから、「(UTC+09:00)Osaka,Sapporo,Tokyo」を選択します。

 「Region & language」タブを表示させ、

 「Country or region」のプルダウンメニューから「Japan」を選択します。

 「Languages」中の「Add a language」の左の「+」をクリック。

 一覧の中から「日本語 japanese」をクリック。

 前のダイアログに戻り表示された「日本語」の領域をクリックすると下にボタンが表示されます。

 このまま「Set as default」をクリックしても良いですが、ここでは「Options」をクリックします。

 「Download language pack(手書き)」「Handwriting(手書き時、中国語の文字を認識するか)」「Speeech」をそれぞれ「Download」をクリックしダウンロードします。

 「Hardware keyboard layout」は英語キーボードになっていますので、好みで日本語キーボードに変更する事も出来ます。

 左上端の[←]をクリックする事で、前のページに戻れます。

 「Set as default」をクリックし

 表示の通り、サインインし直す事で日本語環境になりました。

 

 が、しばらくいじっているとダイアログのボタン等至る所で文字化けが起きています。

 ファイルが壊れているのかとチェックしようとコマンドプロンプトを開くと、そこでも日本語が文字化けしています。

 

 

 プロパティを開き日本語フォントを選ぼうにも、日本語フォント名が一覧にありません。
(スクリーンショットを撮り忘れました...)

 ネットで英語版Windows 10の日本語化で調べても、ほぼ上記の手順くらいまでしか掲載されていませんでしたが、調べていくうち本手順はあくまでユーザー環境の日本語化でシステム全体の日本語化では無いと言う事が分かりました。

 

 確かに、再起動をかけ一番最初に表示されるロック画面は英語表示で曜日などが表示されたままでしたし、ユーザーを追加したら英語環境でした。

 

 それにしても、Microsoftのページにある通りの手順で文字化けを起こすのですから、まだまだ修正の余地はありそうです。

 

 とにかく、ほとんどは日本語表示されているものの至る所でボタンやダイアログ表示で文字化けしているのでなんとかならないか更に探してみると、上記に加え次の事を行う事で完全に日本語化されました。

 

 まずコントロールパネルから「地域」を開き、「管理」タブを開きます。

 「設定のコピー」をクリックします。

 下の「ようこそ画面とシステムアカウント」と「新しいユーザーアカウント」の前のチェックボックスをクリックしチェックを入れます。

 上の欄が全て”日本語”に変わった事を確認し「OK」をクリックします。

 続けて「Unicode対応ではないプログラムの言語」の設定を行うので、ここでは「キャンセル」をクリックし前のダイアログに戻ります。

 「地域」ダイアログで「システムロケールの変更」をクリックします。

 プルダウンメニューより「日本語(日本)」を選択し、「OK」をクリックします。

 そして「今すぐ再起動」をクリックし、再起動すると最初の画面は無事日本語表示され、それまで文字化けを起こしていたダイアログのボタンも無事に日本語表示されるようになりました。

 

 併せてコマンドプロンプトを開くと、こちらはまだ日本語が文字化けしていました。

 しかし、プロパティを開くと今度は日本語フォントが表示され

 

 

何も選択されていない状態でしたので、「MSゴシック」を選択してやることで、無事日本語が表示されるようになりました。

 

 

 とりあえず、この後は文字化け表示されているところをまだ見ていないので、これで完全に日本語化されたと思われます。

更新: 2015/11/19

管理者アカウントを変更する

 管理者アカウントが自分の指定したユーザー名になっていないのが許せなく、管理者アカウントを任意のユーザー名に変更する事にしました。

 

 しかしながら、設定されているアカウント名をそのまま変更する事は出来ないので、一旦管理者権限のローカルアカウントを作成し、既にある管理アカウントを削除する事で管理アカウントを変更します。

 

 まずは「設定」の「アカウント」を開き、「家族とその他のユーザー」タブを開きます。

 「その他のユーザーをこのPCに追加」の左にある[+]をクリックします。

 「このユーザーのサインイン情報がありません」をクリックします。

 「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」をクリックします。

 任意の「ユーザー名」「パスワード」を記入し、「次へ」をクリックします。

 作成したユーザー名が表示されているので、クリックします。

 ユーザー名の下に「アカウントの種類の変更」が表示されるので、クリックします。

 プルダウンメニューより「管理者」を選択し、「OK」をクリックします。

 

 これで任意の管理者アカウントが作成できましたので、作成したアカウントでログインし直し元からあったユーザーを削除する事でユーザーフォルダーごと削除する事が出来ます。

更新: 2015/11/19
性能

ストレージが足を引っ張っていました...

 ここらで、各種ベンチなど示します。

 

CPU-ZCPU-Z

WIN SCORE SHARE

 なぜか「ゲーム用グラフィックス」が ”0.0” ???

CINEBENCHCINEBENCH


Cドライブ

Dドライブ

 

 全体的に「Intel Compute Stick」と同程度だと思っていたら、入っていたストレージがひどかった。

 

 特に付属の 64GB SSDは SDカードでも入っているんじゃないかと言うくらい遅いですが、デバイスマネージャーで確認すると USB接続されているようです。

 

 

 またまたネットで調べてみると、「KINGSHARE 200064」という SSDは存在しているようで、それが USB 2.0接続されているらしいです(--;

 

 まぁ、USB 2.0接続のメモリカードスロットが付いていたと思って速度は諦めますか(^^;

更新: 2015/11/19
総評

ちょっと不安定な気がする

 入手出来るまで長かったり、初めて英語版の Windowsを使ったりといい経験になりましたが、本品を使っていて時々不安定な動作がみられます。

 

 シャットダウンした時に画面が真っ暗になった後にいつまでも電源が切れなかったり、操作中に固まってしまった事がありました。

 

 これが Windows 10のせいなのか、本品のせいなのか、はたまた英語版を日本語環境にしてしまった影響なのか分かりません。

 

 ただしそんなに頻繁なワケでは無いので、利用上は大した問題ではないのですが、他の Windowsタブレットではそんな事がなかったのでちょっと残念です。

 

 しかしながら、「Intel Compute Stick」で残念であったバッテリー内蔵の件がクリアされているだけで大分使い勝手が上がり、全体的には満足しています。

 

 入手方法をはじめ種々の問題があり決して万人にはお奨めできるモノではありませんが、トラブルがおともだちの方々には良いおもちゃではないでしょうか(^^

  • 購入金額

    15,353円

  • 購入日

    2015年11月16日

  • 購入場所

    GEARBEST

22人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (5)

  • れいんさん

    2015/11/19

    なんか
    ステキホワイトの匂いがするぜ
  • atsuo@tokyoさん

    2015/11/19

    > れいんさん

    上面ホワイトのボディカラーは一応 ”Golden”となってます。

    上フタを開けるとししゃもでも出てきそうなサイズ感です。
  • atsuo@tokyoさん

    2015/11/19

    海外サイトで本品を分解されている方がおりました。

    http://www.cnx-software.com/2015/09/30/voyo-v2-mini-pc-un...

    見てると、天板は両面テープでガッチリ固定されており、取り外すのにガラスは割れ Wi-Fiアンテナも切れてしまったようです。

    無理してこじ開けないで良かったぁ(^^;

    そこで疑問の SSDにも触れており、本来 read 150MB/s, write 80MB/s の SSDが入っていたと画像付きでありました。

    なんか、いろいろもったいない PCだなぁ....
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