惑星連邦宇宙艦隊の、深宇宙探査用の試作艦。
対ボーグ戦闘を想定したポスト・ボーグ型宇宙艦でも最後発の艦で、同様の目的で建造されたソヴェリン級が「既存艦艇の基本コンセプトを引き継ぎ、最新技術でアップデート」する方向だったのに対し、このプロメテウス級は「現時点での最新技術を全て突っ込む」方向で設計された。
そのため、既存の連邦宇宙艦に比して異質な設計となった。
円盤部と称される第一船体の形状は、イントレピッド級の弾丸型よりも更に鋭角化された鏃型となり、ソヴェリン級で採用されたワープナセルは四本装備とされ、機関出力も当時破格の大出力機関を搭載したソヴェリン級に比して5割増。
また、機関部の損傷がワープ不能に直結する連邦艦の欠点を克服するため、第一船体側にも予備のワープドライブが搭載されたほか、主兵装にはソヴェリン級同様の最新型であるTYPE-XIIフェイザーが13門、連射式魚雷発射器3門が装備され、シールドについては大出力の機関を生かして、ワープドライブ同様に複数搭載(再生式シールド。シールド低下と同時に補助シールドが補完する)となるなど、基本性能の大幅な拡充が図られた。
なお、船体にはディファイアント級と同様に全外装へアブレーション装甲システムが採用されており、シールドを貫通された場合でもエネルギー兵器の損害を艦の外装全体に分散する事が可能で、打たれ強さでは間違いなく歴代連邦宇宙艦で最強である。
そして、本級において最も重要視されたのが、大幅な自動化による少数人員運用能力である。
ボーグとの接触以降、連邦が対ボーグ戦において蒙った人的損害は、艦隊士官だけでも数万単位に上っており、既に宇宙艦隊の組織構成に大きな影響を及ぼす程になっていた。
なにしろ、対ボーグ戦闘において最悪の死者数を出したウルフ359の戦いにおける連邦側の損失は、ボーグ艦たったの一隻に対し「艦艇39、死者11000以上」という絶望的なものであり、深宇宙探査任務での長期航行における物資・食料利用量の削減のみならず、戦闘時における人的被害の軽減という意味でも、艦の自動化と乗組員の少数化は手っ取り早い解決策であり、喫緊の課題でもあった。
しかし、この少数人員での運用能力向上というコンセプトが、プロメテウスを喪失寸前の危機に陥れることとなる。
プロメテウスは試験航行にて、艦の自動化性能を試すため最低限度の乗組員のみで深宇宙周回を行ったが、この試験においてロミュランの諜報機関タルシアーの工作によって一時的に乗っ取られるという大失態を演じた。
乗組員を極限まで削減したために、少数による破壊工作に抗いきれなかったのである。
しかも、よりにもよってその「乗っ取り事件を解決したのが、人工知能であるEMHプログラム」だったことが、プロメテウス級のコンセプトが「正しいのか、間違っているのか」の議論を呼ぶ結果となり、長らく本級を試作段階に留める結果へと繋がってしまう。
なお、プロメテウス級は複数のワープドライブを分散搭載した結果、その分散搭載されたブロックごとに分離した状態でも「宇宙艦」として一時的になら航行可能なため、3分離状態にして多方向から自動攻撃する「マルチベクトル攻撃モード」という特異な機能が搭載されている。
まあ・・・・最初見た時、大爆笑したのは秘密。
ちなみに、本級の登場する「プロメテウスの光を求めて(第77話)」も、EMHの設定(緊急医療ホログラム)を上手く生かした、VOYの中では中々の傑作エピソードである。
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購入金額
2,495円
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購入日
2015年10月13日
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購入場所
ちょもさん
2015/10/18
分離ってそうくるのかYO!
Vossさん
2015/10/18
「そうじゃねえだろ!!!」
・・・・って叫びたくなりますよね。