ソリア連合（ソリアン）は、オリジナル・シリーズより登場する種族であるにも関わらず、その登場回数は極めて少ない。

排外主義にして攻撃的な性格のため、接触する機会自体が少ないためだが、生存可能温度が177℃と生態的特性が他種族と大きく異なることも、その理由の一つであろう。

ソリアンの宇宙艦は、その殆どが小型であり「艦」でなく「艇」と呼ぶべき大きさしかない。

乗員も、だいたい一隻につき一名か二名程度であるが、その性能は大きさの割に破格で、広大なソリア連合領の領域外まで単艦で進出可能。

このクラスの小型艦としては、相当な長期航行能力を獲得している。

ソリアン艦の装備のうち、最も特徴的なものは「ソリアン・ウェブ」と呼ばれる蜘蛛の巣状のエネルギーで構成される捕獲兵器である。

二隻以上のソリアン艦によって構成可能なこの兵器は、艦首または艦尾部分から放出されるエネルギー・ワイヤーで網目を構成し、対象を包むようにして捕獲する。

ソリアン・ウェブは、包囲した内部からのあらゆるエネルギー攻撃をウェブ全体に拡散吸収してしまう性質を持っており、一度包囲が完成してしまうと殆ど脱出不能。

そのほか、包囲状態でなくとも平面に網目を張ることで、巨大なエネルギー・シールドを形成することも可能で、連邦側は幾度かこのソリアン・ウェブによって艦艇喪失の憂き目を見ている。

ちなみに、このソリアン・ウェブに捕われて脱出した記録を持つ艦は、時代は違えどどちらも「エンタープライズ（NX級とコンスティチューション級）」であった。

この三角錐型のソリアン艦は、22世紀にNX級のエンタープライズ（鏡像世界の）が遭遇したタイプだが、後にカーク艦長が遭遇したソリアン艦も殆ど同一のデザインであった。

技術的な進歩が余り見られないことから、100年後も同じ艦を（改修して）使っているか、マイナーチェンジ程度の改良型が運用されている可能性がある。