家入レオ。初期から注目していて何度か取り上げているアーティスト。
なんと言っても彼女の魅力はその詞の世界。伸びやかで発声が良いその声も、挑むようなその目つきも良いのだが、彼女の感情が叩きつけられる歌詞がその時の彼女の状態を表していてとても新鮮。
デビュー時点では、オトナでもないコドモでもない不安定な年代の、怒りやもどかしさ焦りと言うような感情を強く感じたが、その後オンナノコらしいかわいらしさも魅せ、いまは大人になりかけの等身大の彼女が感じられる。
そんな彼女が10枚目のシングルとして出したのが「君がくれた夏」。なんかドラマのタイアップ主題歌らしいのだが、TVは天気予報くらいしか見ないcybercatにとってそっちはどうでも良い。ただリリース記念に近くでレコ発フリーライヴをやるというので行ってきた。
彼女のブログによるとその会場で「今年1番の客」だったらしく、自分のくじ運の悪さもあってあまり近くで見ることはできなかったのだが、それでも最前列3列以外はスタンディングのインストアライヴ(吹き抜けのエスカレーターホールを使ってエスカレーターを止めて行われた)なので、歌っている彼女が10mと離れていないという状態で彼女の歌を堪能できた(列としては10数列目だったため、姿は顔の上半分がちらちら見えるだけという感じだったけれども、歌はしっかり届いた)。
「君がくれた夏」。歌詞が若くていいねー。♪君の描いた/未来の中に/僕はいない/その時代もない/まだ少しだけ/傷を抱えたふたりは/夢の続き探してた♪この主題歌が使われているドラマはレオ自身も観ているらしく、「なんかキュンキュンする」「あんな恋して見たかったなァ」と語っていたけれど、2コーラス目で♪教室の/その片隅で♪の部分でオケがオフるときの「空気」にこっちがキュンキュンしたんですが←ォィ
そのレコ発ライヴでもギターを自身でかき鳴らしつつ披露したCarole Kingの「I Feel The Earth Move」。本作に収められているのもライヴ版だが、伸びるレオの声が気持ちよい。ギターも結構上手く、ちゃんと弾き語りになっている。最後に「Thank you!」と言ったあとライヴでは使ったピックを客席に投げてた←大盛り上がりw
DVDは表題曲のMVのほかに6曲のライヴテイクが収められる。デビュー曲「サブリナ」を含むベスト的選曲で、でも少しオトナになって「あのころの自分」を俯瞰しながら歌う彼女が新鮮。先日“20”というアルバムを製作しながら、そして実際に二十歳になりながらも、それをオーディエンスに届けるまでは「十代が終わらない」と感じたという彼女。きちんとライヴで十代と向き合うために、十代と決着をつけるために歌った歌というのがcybercatの彼女との出逢いの歌、「Bless You」。この血を吐くような、どうにもならないもどかしさ、孤独、自分の力のなさ、認めてほしいというキモチ..といった少女の叫び。これから先、歳を経てもこの歌は歌えるかもしれない、でも「このキモチ」が新鮮なうちに歌うことはもうないかも..という気迫の感じられるステージング。歌ったあとの泣きそうな顔が印象深い。レオの詞の世界ってすごく鮮明で、それはブログでの言葉の選び方にもその感性が顕れているのだけれど、レコ発ライヴでのMCも印象的だった。
「学校行っていた時は『またあした』..というか別に何にも言わなくても明日になれば会えた友達」「それが今二十歳になると(2015年8月現在)『またこんど』になる」「次の『約束』をしなければ次に会うことが約束されない関係」(録音禁止だったのでcybercatの記憶による)そんな友達との関係性の変化を想いながら創ったという「君がくれた夏」。そんなオトナへと変化していく彼女の心を、その変化を受け入れようとする彼女のキモチを聞くとより一層キュンキユンさせられる曲です。
【収録曲】
<CD>
1. 君がくれた夏
2. Shooter
3. I Feel The Earth Move (Live)
4. 君がくれた夏 (Instrumental)
5. Shooter (Instrumental)
<DVD>
1. 君がくれた夏 (Music Video)
2. 君がくれた夏 (オフショットムービー)
3. lost in the dream (Live at 日比谷野外大音楽堂 2015.5.4)
4. Silly (Live at 日比谷野外大音楽堂 2015.5.4)
5. 純情 (Live at 日比谷野外大音楽堂 2015.5.4)
6. サブリナ (Live at 日比谷野外大音楽堂 2015.5.4)
7. Bless You (Live at 日比谷野外大音楽堂 2015.5.4)
8. TWO HEARTS (Live at 日比谷野外大音楽堂 2015.5.4)
「君がくれた夏」
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↑最初の写真が名古屋会場。こうしてみると「ほぼ正面で距離10m」って全体から見ると十分「近い」なw
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購入金額
2,160円
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購入日
2015年08月23日
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購入場所
紀伊國屋書店
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