フルHDでは狭く感じてきたので4Kってどんな感じ?と試しに購入しました。
2016/7/30
見やすく書き直しました。
デカイ
まず設置してみて当たり前なのですが、すげーデカい。今まで使っていた23インチから43インチとほぼ4倍の大きさが目の前にあるので「大きくなったなぁ」というよりは全く別のPC環境になったという感じ。
僕の使用している机の奥行きは90cmあるので、ディスプレイとの距離は結構とっている方だったと思うのですが、さすがに43インチになるとおよそ1m離れてもまだ近いなぁと感じます。しかし、これ以上の距離を取ると細かい文字が見えなくなってしまうのでPCディスプレイとして使う場合はこの距離が限界かなぁと思っています。テレビとしてならまだまだ離れた方が良いのでしょうけど。
DPがあればもっと良かった
次にケーブルの接続ですが、このディスプレイには4Kディスプレイには必須と言っていいディスプレイポートがなく、HDMI 2.0 が3つあります。4K60Hzで使用するにはグラフィックカード側もHDMI 2.0 に対応していなければなりませんが、幸い僕のグラフィックカードは去年購入した GTX980 なので、HDMIは1ポートしかないけど2.0に対応しています。
今回ディスプレイと同時に購入した、4K60Hzに対応と書かれていたぶっといHDMIケーブルを接続してみると、4K60Hzで問題なく映りました。
最初に繋げた時は Windows の画面設定ウィンドウの文字がすげーデカく表示され、あーこれは解像度がフルHDのままなのかな?と思って解像度を確認するとちゃんと 3840×2160 になっていましたが、スケーリングを確認するとなんと 300% になっていました。
4Kでも43インチもあれば、スケーリング100%でも十分文字が読めるので、とりあえず100%で使用することにしました。
広大なデスクトップは超快適
デスクトップはとにかく広大になったのでChromeブラウザでGmail、Twitter、動画サイト、ブラウザゲーム、検索、の5枚くらいウィンドウを重ならないように並べてもまだまだ余裕なのですが、やはり一番見やすい真ん中あたりに現在作業中のウィンドウを置かないと疲れてしまいそうですね。
4Kで一つのウィンドウを全画面表示するとどんなものか?と思い、色々なアプリケーションを最大化して試してみたのですが、圧巻なのはやはりExcel。眼前に並ぶ空白セルがなんというか、ちょっと気持ち悪いレベル。あとは Kindle など電子書籍でマンガとか雑誌を読むときに全画面だとデカくて非常に見やすく良い感じでした。
動きが少ない動画ならば……
次にYoutubeにて4Kサンプル的な動画を何本か見てみたのですが、Chromeではなぜか引っかかりが発生し、数秒おきに動画が一瞬止まります。なぜかと思いタスクマネージャで確認してみるとCPUの使用がほぼ100%状態でグラフィックカードの動画再生支援(DXVA)が効いていませんでした。
ネットで情報を集めると同様の症状が出ている人は他にもいるようでしたが、結局原因は不明。改善させることもできませんでした。Firefoxや Windows10 の新ブラウザ Edge で同じ動画を再生させると、こちらはDXVAが聞いているようで、動画が止まるようなこともなく、GPUに負荷がかかりCPUは軽くなっていましたね。
しばらくFirefoxで4K動画を楽しみましたが、やはり綺麗なものですね。観た4K動画は風景とかばかりだったのですが、動きが少ないからか?残像なども気になりませんでした。
その他、録画したBS放送のアニメなどを見てみましたが、やはり2K動画を4K解像度で観ると、ちょっとぼやけたような感じに見えてしまいます。でも縦横ちょうど2倍にアップスケールされているだけだと思うし、同じサイズの2Kディスプレイでも同じ見え方になるのでしょうか??……見たことないのでわかりません。
4Kでのゲームはまだまだ考えない
ゲームに関してですが、僕はこのディスプレイを買うにあたって、ゲームのことは考えませんでした。
そもそも4Kディスプレイを買った理由は「デスクトップが狭い」と感じたからであって、4Kでヌルヌルとゲームがしたい!という理由ではないんです。ゲームは今までどおりのフルHDの画面でできればよいです。4K60Hzでゲームをしたいなら GTX980Ti以上(できればSLI)が必要なので、今のグラフィックカードでは厳しいのですよね。
試しに「黒い砂漠」を起動してみましたが、4K全画面モードで20fpsくらいでしたね。「黒い砂漠」はおそらく現在サービス中のMMOで最も重い部類だと思います。
欠点
さて、このディスプレイの欠点は、そりゃあもう沢山あります。
まず、事前に他の人のレビューで知っていたことなのですが、PCの電源をオフにしてもこのディスプレイはスタンバイモードになりません。「入力信号がありません」みたいな文字がスクリーンセーバー的に移動しながら表示されてずっとそのままです。なのでPCの電源を落としたら、ディスプレイも電源を落とさなければなりません。
一応このディスプレイにはリモコンも付いているのですが、安いテレビに付いているような形で、ボタンの数は多くないのですが何も文字が書かれていないボタンがいっぱいあります。それらのボタンは勿論押しても機能しません。やはり元はどこかの国でテレビとして売られているものなのでしょうね……。
そのリモコンで電源を入れてから画面が映るまで15秒ほどかかるので非常にイライラしますね。さらに電源を入れた直後や入力切替を行った時に現在の入力ソースを示す「HDMI2」みたいな文字が、画面の下部1/4くらいにぶっとい帯がでてその上に表示されるので非常に邪魔ですね。
さらに、表示モードがプリセットで何種類か用意されているのですが、ゲームモード以外は遅延がハッキリと感じるレベルでマウス操作に違和感があるので、動画観る以外はゲームモードを使うことになると思います。
この辺りの欠点は値段を考えると割り切るしか無い、という気がしています。
まとめ
長くなってしまいました。そろそろまとめを……。
今回このディスプレイを使ってみて、やはりPCではできれば40インチ超、最低でも32インチ以上じゃないと4Kのメリットは享受できないな、と感じています。
僕はディスプレイを4Kにする最大のメリットは「広大なデスクトップを得られること」だと考えています。
27インチ程度の4Kディプレイでスケーリング100%のままだと、文字が小さく見難いのでスケーリングの設定値を上げる事になるのですが、125%なり150%なりに上げた分、デスクトップの領域は小さくなってしまうので、せっかくの4K領域を殺してしまっていると思います。
今の時代、スマホにも4Kの製品がありますが、PCは情報量の為に、スマホは表示の精細さ(=文字の綺麗さ)のために解像度を使っています(と僕は思っています)。
勿論 PC でも精細さのためにスケーリングをする、ということもあります。実際Appleは5KディスプレイのiMACなんてものも出していますし。
PCにはスマホのような精細さは必要ない、とは言いません。しかし、MACのことは知りませんが、現状、Windowsでのスケーリングはいろいろと問題を抱えています(Webでは画像がぼやける、既存のアプリでは文字がはみ出す場合がある、など)。だから小さいディスプレイでスケーリングするくらいなら大きいディスプレイを買ったほうが良い、という結論です。
このディスプレイはおよそ6万円という低価格で広大なデスクトップと4K動画視聴環境が手に入るというのが最大のメリットだと思います。というか、低価格以外におすすめする点はありません。それこそ、もうちょっとお金があるなら4Kテレビを買うべきです。調べてみるとLGの4Kなら8万円台。シャープ、パナ、東芝の4Kでも10万円台から売ってますしね。
ということで、ドウシシャ「D431US」は万人にはおすすめできないですが、機能や性能などを割りきってでも、とりあえず安価に4K環境を手に入れたいという方にはおすすめできる製品だと思います。
購入してまだ1ヶ月程度しか経っていませんが、僕は買って良かったと思っています。これがどれくらいの間、メインディスプレイとして頑張れるか?「4Kでは格安」とは言え、6万はそれなりの値段です。壊れないように毎日祈るとしましょう。
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購入金額
60,000円
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購入日
2016年03月05日
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購入場所
NTT-Xストア
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