先日何となく購入して、使ってみたところ思いの外好印象だったのが、本機の上位モデルとなるRZE-S70でした。
5千円クラスとしてはバランスもまずまず良好ですが、このモデルは低域と高域にそれぞれ専用ドライバーを用意した、デュアルドライバーモデルです。
一方、こちらのRZE-S60はほぼ同等の外観ではありますが、シングルドライバーモデルとなっていて、その分価格も安くなります。今回は3千円割れ(税別)だったこともあり、どの程度の違いがあるのかという点が気になったため買ってみることにしました。
高域方向は不足気味
パッケージには「澄みきり音」と書かれていますが、そんなに澄んだ音だとは思いません。低域方向の音はRZE-S70に近いものがありますが、中高域から上が明らかに不足します。
そのままでは正直厳しい水準であったため、以前イヤーチップを交換したことで極端なハイ上がりから脱したMUIX IX3000標準添付のイヤーチップに付け替えてみました。
すると、これでもまだ高域方向の量は足りませんが、標準状態よりは随分改善されます。少し中域に独特の個性が乗り、ライブ感のようなものが出てくるのが面白いところです。
とはいえ、この状態でもRZE-S70のようなバランスの良さは感じられず、価格差が2千円なら素直にRZE-S70を買うべきという程の差が付きます。
それぞれの音色の質自体は悪くないのですが、デュアルドライバーが前提であるものを無理矢理シングルドライバーにしたことが悪かったのでしょう。明らかにバランス感を欠いています。先にこちらを聴いていたとすれば、RZE-S70を買ってみようとは思わなかったと思います。
正直に言ってしまえば、もともと発売当初から価格差が極端にあったわけではなく、何故わざわざこの製品を用意したのか理解に苦しみます。中途半端な出来の下位モデルを作ることで、むしろシリーズとしての印象を悪くしてしまったように思えるのです。それよりはよりコストを割いた上位モデルを用意して、Aurexブランドを付けて売った方が受けは良かったのではないでしょうか。
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購入金額
3,057円
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購入日
2015年05月06日
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購入場所
ケーズデンキ
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