イヤーピースを拝借する前に、一応EHP-IN30自体の音も確認してみました。以下の2台で試聴しています。

結論から言えば、EHP-IN30の音はやはり廉価品そのものであり、低域も高域も質・量共に不足しますし、中低域方向の安っぽい籠りがあります。もっとも、極端に聞きづらいような音ではありませんし、ヴォーカルの帯域は案外聴きやすいので、例えばトーク中心のラジオを聴くような用途には決して悪くはなさそうです。

さて、本題のイヤーピースですが、まずIX3000への転用は問題なく可能でした。むしろ純正のイヤーピースよりも装着がしやすいほどです。最初はMサイズを装着しましたが、少し大きいと感じた為Sタイプに差し替えて試聴しました。

ごく普通の薄手のゴムタイプですから決して音質面で有利だとは思えないのですが、大きさが耳にフィットする分実用上の音質は向上します。純正イヤーピースではかなり高域寄りのバランスとなってしまうのですが、EHP-IN30のS型イヤーピースを使うとドンシャリに聞こえるようになるわけで、これが本来のバランスといえます。私が店頭で試聴したときにもこれに近い傾向でしたから。

さらに小さいXS型もあるのですが、Sであれば問題なく耳に収まってくれますので、当面はこの組み合わせで使おうと思います。イヤーピースを買ったとしても充分に安い程度の金額でしたから、なかなか満足度は高い買い物でした。