レビューメディア「ジグソー」

透かし抜きや曲線など細かい作業に最適な鋸フレームです。

30年以上前に金工用として購入した糸鋸(いとのこ)フレームです。

 

フレームの長さが変えられるタイプです。


hideさんのモチモノを拝見して、私も糸鋸フレームを持っていたことを思い出し、工具箱の底の方で眠っていたものを引っ張り出してみましたら、かなり錆が浮いた状態だったので、ボンスター(スチールウール)で錆を落としてみましたが、黒いシミになってしまいました^_^;

本体フレームの鋳造パーツ部分に「GERMANY」と刻印されているのでドイツ製をにおわせていますが、この刻印以外にメーカー名や品番などが分かるものがないため、今となっては詳細は不明です。

 

味わいのある色になりました^_^;

 

懐かしいデザインのグリップ、手によく馴染みます。


ヘラクレス製(ドイツ)の自在ウイーン型80mmに似ていますが、ロゴも無いし、何となく作りが雑なので、おそらく別な国の類似品ではないかと思います(いっそのこと刻印セットで刻印してしまおうかなw)

 

 

弓の深さは浅めの80mmです。


主に銀や真ちゅうを切って細工するために用いていたので、糸鋸刃は極細のもの(品番等はすっかり忘れました)を使用していました。また、ロストワックス鋳造のワックスや樹脂板を切る時は螺旋状に刃が付いた糸鋸刃を使っていました。

 

普通の刃(上)と螺旋状の刃(下)


この螺旋状の糸鋸刃が非常に便利で、フレームの向きを変えずに前後左右どの方向にでも進めることができて、社会人になってからも色々なシーンで重宝しました。

 

螺旋状に刃が付いているのでどの方向でも切れる優れものです。


この糸鋸フレームで使える糸鋸刃は、両端に突起の無いストレートなもののみで、糸鋸刃の両端にある「つかみしろ」を挟んで使用します。この時、糸鋸刃の張りが甘かったり締め込みが足りないと、外れたり折れやすくなるので注意が必要です。

 

挟み込むだけですが、ベストな張り具合は経験で覚えるしかありません。


糸鋸刃は螺旋のもの以外は主にアサリ(刃先の曲げ)無しのモノを使用し、引いて切る向きにセットして、糸鋸刃が垂直になるように持って上から下に真っ直ぐ振り下ろす感じで切るように習いました。斜めにして切ると手元がブレてあっという間に刃が折れます。。。

 

 

糸鋸刃(150mm)をセットした状態

 

また、糸鋸自体はいつも同じポジションで動かし、カットする形状によっては多少刃の向きを変えたり、対象物の方を回しながら方向を変えたりしながら切ります。なるべく同じポジションで切り進めた方が思った通りに切ることができると思います。

 

スリ板を机や台に取り付けて、この上で作業するととても楽チンです。


直角に曲げたい時は、角部分で足踏み状態にして、少し戻り気味にゆっくりと方向を変えていくと、意外とあっさり方向を変えられます。ただ、寸法に余裕がある時は、あらかじめ角部分にドリルで穴を開けておくと簡単に曲がれます。

 

切っている時に刃が引っ掛かって止まってしまうことがあります。この時に無理矢理戻そうとすると大抵そこで折れます^_^; こんな時は無理に戻ろうとせずに、そのまま進めるか試して、ダメそうだったら上側(先端側)の蝶ネジを緩めて糸鋸刃を引き抜いてしまうのが一番安全です。(その時に折れることもあります^_^;)

本製品にはフレームの長さを調整する機構が付いており、糸鋸刃の長さ(150mmか130mm)に合わせることができます。また折れて短くなったた刃を再利用することもできるようですが、私の記憶ではこの部分を動かしたことがありません^_^;

蝶ネジを緩めるとフレームの長さを調整できます。


記憶が曖昧ですが、金工用の糸鋸刃は刃の部分を挟むとすぐに折れてしまった記憶があるので、刃を短く使うことがなかったからだと思います。※人によってはわざとストロークを短くして使うことがあるようです。

 

目一杯縮めると、開口部は45mmとなります。
コンパクトになって収納する時に便利です。


それはそうと、糸鋸刃が折れる時は「ピンッ!」という意外と良い音がします。 まぁ、作業中には絶対に聞きたくないし、作業している当人には心臓に悪い音なのですが、端で聞いている分には案外悪くない音ですw

 

使用上の注意として、切っている時に反対の手で対象物を押さえている訳ですが、糸鋸刃の前方に指などがあると、対象物が切断された瞬間に弾みで指に食い込むことがあります!しかも予想以上に深く切れるので十分注意が必要です。糸鋸で切った傷はかなり痛いです^_^;

更新: 2015/03/04
総評

メーカー不明で怪しいものですが、糸鋸としては当時も今も全く問題なく普通に使えます。あとは使う人次第といった感じでしょうか。。。おそらく腕はかなり落ちていると思います^_^;

最近は全く使っていませんが、気が向いたらまた使ってみようかと思っています。ということで、これ以上錆びないように気をつけて保管しようと思います。

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    1985年頃

  • 購入場所

    御徒町の工具店

17人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (4)

  • hideさん

    2015/03/04

    呼ばれたんで出てきました

    渋い感じで良い風合いに錆びてますね

    ボンスターは表面のさびは落とせますが奥は無理なんで仕方ないかと・・・
    だいぶ奥まで食いついてますね
    力業なら回転リューターでいけそうですが、まあそこまでと言うなら・・・

    ピカールでいけそうです、このままでも渋くて良いと思います

    ピカピカにするならサンポールで一発です
    ただし、中和処理が必要ですが・・・
  • hatahataさん

    2015/03/04

    なかなか使い込まれてよい感じですねぇ。

    私はその錆を落とすように磨きこんで、シミになってるようなのが好きですよ。
    ほったらかしじゃなくて、大事に手入れして使ってる感じがして。

    最近は工具の登録がちょっと増えてきて、楽しいです。
  • izappyさん

    2015/03/04

    hideさん、

    ピカールも考えましたが、
    ピカピカじゃなくても使えるので、
    これで良しとしました。

    サンポール懐かしいですね^_^;
    子供の頃よく十円玉を磨いたりしましたけど、
    トイレ掃除に使ったことは一度もなかったです^_^;
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