レビューメディア「ジグソー」

巨大ヒーロー物といっても過言では無い恰好良さ!

  • by
    L2さん
  • 2015/02/27
  • (更新: 2016/01/29)

幼い頃に見たガメラは、バルゴン(うろ覚え)と戦っていました。

戦いで傷つき流す血に、当時は生々しい痛さを感じましたね。

 

平成版は、1、2作目は劇場で見て衝撃を受けました。

3作目は洋画劇場だった気がします。

内容は後ほど語るとして。

 

トリロジーBDBOXが出ているのは知っていましたが、価格面で躊躇していたところ、北米版BOXが検索に引っかかりまして。

これが、1330円送料込みと破格なんですよ。

調べた結果、音声は日本語5.1サラウンド収録で、英語字幕も消せるという国内仕様との差が感じられないもの。オープニングタイトルやパッケージは、まあ、北米公開版な訳ですが、その他、ブックレット、リーフレット無しな位で、メインの映像は日本での公開バージョンそのものと言えますね。

という訳で、早速、注文ですよ、注文。

 

 

以下、ネタバレになる恐れのある、思い入れ込みの紹介です。

 

 

 

 

 

 

 

 

平成版第一作、懐かしい怪獣ギャオスが相手ですね。

大怪獣決戦な昭和版とは異なり、ギャオスは、生態系が語られており、繁殖、捕食など、生物としての色を濃くしつつ、人間の天敵として大繁殖する可能性が語られます。

自衛隊は、初めての本土防衛作戦が怪物相手となり、苦戦していきます。

そんな中、ガメラが登場、ヒロインと心を通わせ、ギャオスを撃退していきます。

ヒーローに近い立ち位置になりながらも、彼?が守ろうとしているのは地球の生態系というべき大きな枠組みなようで、時には人間の被害など気にせずに大立ち回りをして、多大な損害を残していきます。

その評価は、ヒーローとされる一方で、大怪獣同士の諍いに過ぎないとも。

 

第二作目は、宇宙生物との戦い。

突如飛来して、繁殖活動を開始する謎の怪物に対抗すべく、ガメラが再び現れます。

環境を破壊し、己が生存環境を構築していく生物に為す術もない人間たち。

強大な敵と戦い、傷つき、活動を停止するガメラ。

焦土と化す仙台。

ギャオスの時の天敵大繁殖とは違う、地球という環境そのものの危機。

最後のアレは、とにかく凄いですね。

一緒に劇場で鑑賞した友人は、「もう、カメじゃねぇ」と、つぶやきました。

 

第三作目、『邪神覚醒』

三部作の集大成ですね。

過去二作品で色々と露出した設定が1つとなって、一大スペクタクルの展開です。

巨大ヒーロー物として、ガメラ擁護の雰囲気が主流だった二つの作品とは違い、ガメラは日本の敵として自衛隊の標的にされております。

冒頭には、今作のヒロインの回想があり、彼女の中で、ガメラは平穏を乱す悪魔となっています。

ガメラの出自について、科学的な分析(超文明由来ではありますが)もあった過去作とは違い、古の伝承や、怪しいオカルト思想家などが現れて、ヒロインが見つけた怪物は、イリスという禍々しい怪物の完全体となります。その姿は、確かに神々しさもあり、邪神覚醒というタイトルも頷けます。

今作では、イリスをガメラ抹殺の援軍のように考えているムードがあり、自衛隊は抗戦しません。

その為、打って変わって、大怪獣同士の大戦争と言うに相応しいバトルになります。

最終決戦の京都駅での激闘は、圧巻です。

その最中、イリスにガメラ抹殺を命じていたヒロインを助けたガメラ、その為に必要以上に傷つきながらも、ヒロインが生きている事を知った瞬間の表情は、絶妙で、なんだか、可愛く思えました。

 

邪神覚醒の幕引きは、なんとも、解釈の分かれるものだと思います。監督がもう一本考えていたという話もありましたし。

ただ、イリスを倒した後、飛び立つガメラの悲壮感に満ちた仕草は泣けますし、生き残ったガメラが飛び立つ方向を確認した自衛隊幕僚長の、「ガメラは味方だ」と言う台詞は格好良いです。

そこに流れてくる主題歌「もう一度教えてほしい」の歌詞は何とも意味深で、考えさせられます。

涙なしでは迎えられない、良いエンディングです。

 

三部作とも、エンディングに流れる主題歌が素敵で、鑑賞した後の余韻を引き立たせてくれます。

 

そして、最後に一言。

中山忍さんと、前田愛さんは、とてもカワイイ。

 

  • 購入金額

    1,330円

  • 購入日

    2013年10月頃

  • 購入場所

    Amazon

16人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (4)

  • フェレンギさん

    2015/12/26

    平成ガメラ三部作と 金子監督作品の怪獣総進撃と パシフィック・リムと グローバーフィールドと 漢江の怪物グエムル が好きです。

    来年のシンコジラと新ガメラはどうなんでしょうか? 不安と楽しみが混じります。
  • L2さん

    2015/12/26

    フェレンギさん、ありがとうございます。

    特撮は、素晴らしい芸術作品であり、かつ、エンターテインメントなのですが。
    どうにも、注目され始めないと予算などがついてきませんし、興業的にも厳しい戦いを強いられる事が多い訳で。
    そういう意味で、盛り上がっている、或いは、盛り上げようとしている状況というのは、中々嬉しい反面。
    その熱に対する、実際の作品から特撮ファンでは無い人達への伝播力が相応では無い場合に失速するのが怖いです。
    SWにあれだけ熱狂するのに、ゴジラ、ガメラは、「造り物でしょ」という良く分からない冷め方は、切ない。
  • yookano794さん

    2016/01/29

    平成ガメラは、2と3を映画館で見ました。
    映画としては、2が一番好きですね。今でもたまに見返しています。

    ええ、世代的には、昭和組なんですが。ww

    > SWにあれだけ熱狂するのに、ゴジラ、ガメラは、
    > 「造り物でしょ」という良く分からない冷め方は、切ない。
    そんでもって、哀しい…ですねえ。
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