レビューメディア「ジグソー」

21:9の超圧巻な表現力、横82cmの超ワイド液晶を使ってみた

先日プレミアムレビューを募集していた、DELLの34インチウルトラワイドモニター、U3415W。
3440×1440ピクセル、21:9という超ワイドな曲面ディスプレイです。
ホーリーさんのレビューを拝見し、すごく良さそうだなーと思っていましたが、情報を調べているうちに無性に使ってみたくなったので、ポチってみました。

 

今まで使用していたのは、DELLのU2713HというWQHD(2560×1440px)の解像度を持つモニターです。

購入したU3415Wですが、縦はWQHDと同じ1440pxであり、横に880px伸びた解像度となります。
過去もフルHDではなくWUXGA液晶を使っていたように、縦の解像度はきわめて重要ですので、1440pxというのはとても有り難い仕様だと思います。

簡単ですが、感想等をサクッとレビューしてみたいと思います。

更新: 2015/04/19
サイズ

横82.4cmは圧倒的にデカい…

横が3440pxもあるということで、なんと幅は824.7mmもあります。
U3713Hが639.3mmですから、約19cm弱も大きいことになります。
使っている机の幅が1200mmですから、ほとんどをモニターが占領することに…

 

届いたときの箱。
上のHDDと比べてください…

 

購入前の、U2713Hを使っていた時の机の状態。

右側のサブモニターはUXGAの21インチです。

 

モニターをU3415Wに交換してみた状態。
画面が広すぎです…

購入前に、載せられるかきちんとサイズを測った方がいいです。
特に、マルチモニター環境で使う方は、サブディスプレイのモニターアームは必須かもしれません。

更新: 2015/04/19
接続性

ついにDVIが亡くなる日が来た

ついにDVI端子は搭載されなくなり、HDMI、DisplayPort、Mini DisplayPort、MHLの4系統入力となります。
MHL端子があるのでスマホなどを接続することも可能だと思います。

HDMIですが、1.4aから4Kがサポートされていますので、1.4a対応ビデオカードであれば3440×1440の解像度で使用可能です。
今回はGeForce GTX780をHDMI接続、GeForce GTX660TiをDisplayPortで接続してみました。
どちらとも正常に3440×1440pxを認識、表示可能でした。

 

左から、HML入力、HDMI入力、DisplayPort入力、Mini Display入力、DisplayPort出力(デイジーチェーン用)、オーディオ出力(入力ではない)、USB3.0 #1、USB3.0 #2、USB3.0端子×3。
USB3.0が2系統あることについては、後ほど説明します。

1つだけ、USB端子が凄いところにありますが、これはUSBメモリなどを使用する際に、さすがに本体の真後ろだと使いにくいためだと思います。

更新: 2015/04/19
使用感

超広い!素晴らしい!

実際に使ってみた感じですが…もう、なんていうか、圧巻です。
視界よりもモニターが広い、というと言い過ぎですが、液晶パネルサイズ+20cmは半端じゃありません。
モニターまでの距離が約60cmくらいですから、視野角にすると14°も違います。
35mmフルサイズのレンズ換算でいうと、U2713Hが35mmレンズ相当、U3415Wが28mm相当といえば違いが分かりますでしょうか。

 

縦サイズは変わりませんので、よりワイドが強調された印象を受けます。

3440pxという解像度ですが、有り余るほど広いです。
幅を1200px程度に広げたブラウザを2つ並列で並べてもまだまだ余裕。
Excelを起動すると、列がAUまで見えます…

 

ちょっと気になった点としては、左右のエッジ部分の液晶パネルとバックライトの段差?でしょうか。

解りづらいので図を作ってみました。

液晶モニターは、手前にフィルム状の液晶があり、後ろにバックライトがはめ込まれています。
あまりに液晶がワイドすぎるためだと思いますが、斜めから見ると手前の液晶フィルムよりもバックライトのほうが短くなってしまうことがあり、バックライトのエッジ部分が液晶を透けて見えてしまいます。

このため、手前の液晶フィルムが浮いて見える状態となってしまいます。
実機を見て貰うと一目瞭然なのですが、言葉だと難しいですね…
上記の図では、右端の画面が暗くなった部分が、バックライトが当たっていない液晶部分です。
実際には僅か数ピクセルですが、なんていうか手前の液晶部分が“浮いて見える”のでちょっと気になります。

右側が、微妙に黒くフェードアウトしているように見えるのが解りますでしょうか。
ここの部分が、バックライトよりもはみ出した液晶フィルムの部分になります。
使っている分には気にならなくなりましたが、じっくり見ると画面が飛び出ているような印象を受けます。

更新: 2015/04/19
ゲーミング用途

21:9の圧倒的存在感

4Kモニターもかなり割安感が出てきており、そのうち5万円以下で購入できるようになると思いますが、やはりゲームを考えると手を出しづらい感じです。
解像度が増えるとその分GPUパワーが要求されますので、4KモニターではGTX970クラス以上のビデオカードが必要になってくるかと思います。
その分、WQHDや今回購入したU3415Wは解像度としてはそこまで高くありませんので、GeForce 660Tiクラスのカードでも十分ゲームが動きます。

 

試しに、TERAを3440×1440の解像度でプレーし、Frapsを使ってフレームレートを計測してみました。
データはケルサイクに1人で突っ込んだ時の値となります。

 

 

 

途中、U2713Hと比べると10~20fpsほど落ち込んでしまうところも見られますが、おおむね40fps以上はキープしており、平均fpsもU2713Hの70fpsに対し、U3415Wでは62fpsと8fpsの低下に留まりました。

 

U2713HとU3415Wでプレーしたときのスクリーンショットを掲載しておきますので、その違いを見比べてくださいマセ。


■U2713H(2540×1440)


■U3415W

こうして見ると、サタンフレイルがほぼすべて見えるってのは凄いですね。

しかし、エリーン使っていると、パンチラしてないスクリーンショット探すのが大変だなぁ…orz

実際にどれくらい違うかがわかりやすいように、2540pxよりも外側の領域を塗りつぶしてみました。

 

圧倒的ですなぁ…

 

次に、World of Tanksですが、こちらは設定ファイルを書き換えないと、縦横比が正しく描画されません。
21:9なので2.3333…という縦横比になるのですが、そのままでは選択が出来ませんのでファイルを書き換えます。
%appdata%\wargaming.net\WorldOfTanksディレクトリにあるpreferences.xmlをテキストエディタで開き、<aspectRatio>の項目を探し、以下のように書き換えます。
<aspectRatio> 2.333333 </aspectRatio>

 

これで2:333が選択可能となります。 

こちらも画面が広くなった恩恵は素晴らしく、視界を変更しないと見えないオブジェクトがそのまま表示されます。

 

 

 

ワイドって素晴らしいですね…

更新: 2015/06/24
便利な機能

簡易PC切替機としても使用可能!

■USB切替機能

 

U3415Wを購入したもう一つのきっかけが、USB2系統入力によるPC切替機能。

 

上はDELL公式ページのキャプチャですが、右側の説明の色を付けた部分の説明が気になってしょうがなかったのであります。
U2713HはDualLink DVIまたはDisplayPortで繋いでいるので、PC切替機もかなりのお値段となります。
U3415W側でキーボード・マウスを切り替えられるのであれば、PC切替機不要じゃん!ということで、かなり期待の機能なのであります。


実際に使ってみましたが、ディスプレイの入力を切り替える際に、USBも切り替えることで1組のキーボード・マウスでPCの操作が可能になります。

 

背面にはUSB3.0対応の入力端子が2系統あるのが解ります。

それぞれ別のPCに接続することで、モニターの入力を切り替えるタイミングでUSBを切り替えることが可能です。

 

動作のイメージとしては、【PC A】→【PC B】のモニター切替時にPC AのUSBハブを引っこ抜いてPC BのUSBハブを突っ込む、といった感じの単純切替のようです。
便利なのが、2系統あるUSBを、モニターのどの入力に割り当てるか設定することが可能です。
メインPCがHDMI、サブマシがDisplayPortですので、そのように設定してみましたが、正常に切替が可能です。

 

 

4ポートありますので、マウスとキーボード、NuForce iconを繋いでみました。
今まではサブマシンはオンボードのしょぼいサウンドでしたが、サブマシンでもNuForce iconを使うことが出来るようになりました。

こりゃ便利ですわ。

 

■ユニフォーミティ調整機能

 

DELLのハイエンド液晶らしく、ユニフォーミティの調整機能も有しています。

ただし、輝度調整をしてしまうとユニフォーミティがキャンセルされてしまう、というのもDELLらしい仕様の通りです。

 

 

Display設定からUniformity Compensationを選択、Calibratedを選ぶと調整した状態となります。


■ショートカットプリセット機能

これも便利な機能なのですが、前面にあるメニュー操作用ボタンの機能を自由に割り当て可能です。
メインとサブPCを簡単に切り替えられるように、ボタン1にメインPCを、ボタン2にサブPCの入力を割り当ててみました。

 

 

入力の設定のほかにも、ボリューム、輝度、その他メニューにある様々な項目を割り当てられます。
割り当て可能なのは左の2つで、右の2つはメニュー呼び出しとキャンセルに割り当てられています。

 

 

■モニターアームに交換してみる

 

ワイドで大型のモニターになりますので、スタンドもかなり幅の広い、がっしりしたものが付属します。
安定感はあるのですが、出来ればモニターの下も広く使いたいということで、スタンドをモニターアームに交換してみました。

使用したモニターアームは下記のものとなります。

 

こちらの製品は耐荷重10Kgまでですが、U3415Wのモニター部分の重量は8Kg程度。
ということでスペック的にはOKです。

モニターの裏側のスタンドをはめる場所は、VESAマウンタと同じ大きさですので、モニターアームの取り付けが可能になっています。

 

早速取り付け、クランプで机にがっしりと固定してみました。

 

モニターアームにしてもぐらぐらすることはなく、がっしりと取り付けることができました。
写真でもわかるように、モニターアームをかなり左側に取り付けているため重心が相当偏っていますが、今のところ問題ありません。
机の上を広く使いたい方は、モニターアームを利用するというのも手かと思います。

ただし、使うモニターアームは関節部分が少ないもののほうががたつきもありませんので、いいかと思います。
もしくはお高い、作りのいい製品を使うかですね。

更新: 2015/04/19
総評

非常に高い満足感。これで7万くらいだったら…

U2713HからU3415Wに乗り換えてみましたが、横幅が2540→3440pxへの進化は、思ったよりもインパクト大でした。
液晶が曲面になっていますが、着席位置との距離が近いことも有り、まったく違和感ありません。
むしろ、平面だったほうが違和感ありそうかも。

 

ゲームなどで「もうちょっとワイドだったらいいのに」と思っていても、デュアルモニターにするのは抵抗がある(特に2枚だと、中心にベゼルが位置するため)方には最適のモニターと言えます。
解像度も縦が1440pxありますので、WQHDのメリットはそのままに、さらに横方向が増えますので便利なことこの上ありません。

 

USB2系統入力による簡易切替機能も、PC切替機が不要になりましたので、十分使える機能だと思います。
単純に切り離す仕様となりますが、キーボード、マウス、サウンドを切り替えて使っていますが、今のところ問題はありません。

 

素晴らしい製品なのですが、問題は10万を越えるお値段。

4Kモニターを買ってお釣りが来る金額ですからね…
ただ、4Kモニターとはまったく方向が違う製品ですので、用途にあわせて選ぶと良いかと思います。

超ワイドな液晶が欲しい!というかたには絶対にお勧めです。
値段だけネックですが…

  • 購入金額

    104,980円

  • 購入日

    2015年04月19日

  • 購入場所

    Amazon

コメント (11)

  • CR-Xさん

    2015/04/20

    縦1440とUSB切り替えは効果絶大ですねっ!
  • ちょもさん

    2015/04/20

    CR-Xさん:
    縦サイズは重要ですからね…かといって、4Kだとゲームに厳しい、ということでこのモニターに決めました
    1440pxあるとかなり快適です。
    USB切り替え機能は予想以上に便利で、数万円するDisplayPort KVMが不要になるというのは大きなメリットだと思います。
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