法律雑誌である「ジュリスト」のパロディ同人誌である「ニャリスト」です。
この号では人気の艦これ~艦隊これくしょん~の艦娘について、民法上どのような扱いを受けるかを検討しています。
結構真剣に検討されていますのでなかなか面白いです。やはり焦点は、「(自然)人」として扱うための「出生」はどこかということになりなそうです。建造だけならまだしも、ドロップした艦娘は何時生まれたんだということになります。
非常にややこしいことに、アニメ、コミックス、小説で解釈に差異があります。おそらくシェアードワールド+パラレルワールドな展開なのでしょう(単に設定を煮詰めないで全部見切り発車したからでしょうが)。
私は艦娘は民法上「物(ぶつ)」であり、解体を機に「女の子に戻る」ので、その時点を出生に擬制するのではないかと考えています。
この説の難点は。一部の出版物で採用されている「建造が、普通の女の子と擬装を合体させる行為」であって、建造以前に自然人である期間が存在する場合です。自然人から人権がはく奪される期間が存在することになるので、自然法思想などから許容できない事態が生じます。どうでもいいですが。
本書は、同人誌である上に、ZINで委託販売されましたが即座に売り切れたので、現在では入手は困難です。かくいう私も創刊号は買い損ねました。
しかし、興味のある方は国会図書館に収集されていますので、東京、関西の両国会図書館で閲覧可能です。
「アニメキャラが行列を作る法律相談所」と同様に、法学になじみのない人でも楽しめるかと思います。
-
購入金額
1,600円
-
購入日
2015年02月06日
-
購入場所
ZIN
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。