先日来、一部のJBL製品が随分安売りされるようになってきました。特にヘッドフォンのJシリーズは3~4千円で買えるという手頃さで、何となく使ってみようと思うようになり、シリーズ中の上位モデルであるJ88を購入してみました。
シリーズ自体がローエンド帯のものですが、その割にパッケージなどの演出はまずまずではないかと思います。
もっとも、本体の質感や高級感はやはり大したものではなく、1万円以下クラスとして妥当なものでしょう。
JBLというと、大型フロアスピーカーは別として、低価格なスピーカーでは渇いたロックの音が似合うという印象があるのですが、この製品ではどうでしょうか。
ON STATION 4はロックだけなら良好、静かな曲はかなり微妙という製品でしたので。
明らかに低域に偏るバランス
まずは以下の2つと接続してみました。
共通していえるのは、とにかく低域が異様なまでに豊かであるということです。特に元々低域方向寄りのバランスとなっているREX-KEB02AKとの組み合わせでは低域に邪魔されて他の音が把握出来ないと思ってしまう程です。
DA-100との組み合わせでは幾分低域は後退して見通しが良くなりますが、それでも極端に低域方向に寄ってしまう傾向は変わりません。
さらにWalkman NW-A16とも組み合わせてみましたが、不思議なことにこちらではDA-100以上に低域が分厚く再生されてしまいます。
しかし、しばらく聴いていて気付いたのは、バランスの悪さを置いておくと、それぞれの楽器の音色などは決して悪くはないということです。そこでREX-KEB02AKと再び接続して、foobar2000のイコライザーで聴きやすいバランスに調整してみました。
特に70~400Hz辺りの量が際立って多いことが聞きづらさの原因であったため、その部分を大きく落とし、高域方向も10KHz付近にピークを感じたため少し絞ってやりました。
この状態で聴く限り、4千円程度で買える製品のレベルは大きく超えた音になります。以前使っていたaudio-technica ATH-A5Xよりはこちらの方がずっと楽器やヴォーカルが自然に聞こえます。
もっとも、foobar2000のように細かいイコライザー調整はDAPでは難しく、持ち歩きで使うとどうしても不満は出てしまうのではないかという気がします。折りたたみが出来るという携帯性の良さが長所という製品でありながら、DAPでは音が微妙というのでは何とも使いどころに困ります。
決して質が低い音という訳では無いだけに、この完成度の低さが惜しいところです。
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購入金額
3,980円
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購入日
2015年01月28日
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購入場所
NTT-Xストア
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