かつて、このレビューで
”GPU1台構成で満足いくレベルの性能がこれにはある”
と断言していたのだが…。
気が付いたら、もう一匹の梟が私の目の前に居た。
そう、SLIを試そうという事である。
GTX980の1台構成で、確かに私がやっているゲームは充分よく動いている。
それは最初のGTX980レビューでも書いたとおりで、間違いはない。
ただ、時々フレームレートやベンチマークには出てこない、
処理落ちのようなものを感じる事があったのだ。
この違和感はどうしても拭い去れず、プレイしていると時々気になっていた。
また、MGS:GZのように、まだ選べる最高設定が存在するゲームにおいて、
その設定がGTX980を1台では選ぶことが出来ない(処理落ちが発生という意味で)
事がどうしても納得できなかった。
というわけで、二匹目の梟を手に入れたので、さっそくSLIを構成してみた。
Z97チップセットではPCIeが16レーンなので、SLIの時は「x8,x8」になってしまう。
ここがX99での40レーン対応と比べて不利な点になるが、さて、いったいどんな結果になる事やら。
ちなみに、下段のスロットに2枚目を挿すとベイと干渉しそうなくらい隙間が少なかった。
今回は全く下調べをしていなかったので、無事にSLIが出来て良かった…。
二つ挿した外観はこんな感じだ。補助電源近くの白いLEDが二つ輝く。
あたかも、二匹の梟が目を光らせてこちらを威嚇しているようだ。
ところで、先日、ASUSの”Peter Chen”氏と、某ショップイベントにて話ができる機会があり、
STRIX-GTXシリーズの補助電源にある、このLEDについて聴いてみたところ、
LEDは補助電源が繋がっていれば白。そうでなければ赤という風になるのだが、
これは2つであれば個別に点灯し、接続状態が目で見てすぐ判るようになっている。
もしも片側だけ外れているなら、赤・白に点灯します。とのことであった。
ちなみに、最近出たSTRIX-GTX960は補助電源が1つであるため、LEDは1つしかない。
どうやら、GTX960だと梟は片目しか見開いていないという事になる。
つまり、GTX980の実力の半分しか出していないのだろう。(勝手な妄想)
さて、実際にどんな感じになったのか、動画で観てもらうのが手っ取り早い。
MSI AfterburnerによるOSD表示で、画面左上にGPUの使用状況およびFPS表示をしている。
少し見づらいかもしれないけど、実際の映像と照らし合わせて観て頂ければと思う。
■ゲームプレイ動画(ShadowPlayで録画)※2/13 BFHLの動画を追加登録、記事を修正
1.「Call Of Duty Advanced Warfare」
2.「Battlefield Hardline オープンβテスト」
現状のマシン構成は以下のとおり
■マシン構成
ケース:クーラーマスター CM690 III
M/B:エイスース Maximus VII HERO
CPU:インテル i7-4790K@4.0GHz(定格)
CPUファン:サイズ 虎徹
メモリ:24GB(DDR3-12800)
GPU1:エイスース STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5
GPU2:エイスース STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5 ※今回追加!
電源:コルセア RM850
SSD:システム用1台(Intel SSD 730 240GB)
HDD:データ用1台(2TB)
光学ドライブ:外付けUSB DVDマルチ
OS:Windows8.1 Pro 64bit
この環境で実際にプレイしていて感じたのは、
- GTX980 1枚のときより突っ掛かりが無い
- 描画は、ほぼ90fpsで張り付いている状態、それを実感できる
- ゲーム解像度が1920x1080だと1枚と比べそれほど変わっていない(FFベンチなど)
ちなみに、モニター解像度は「1920x1080」で、
ゲーム内解像度はCOD:AWが「2715x1597」
Battlefield Hardlineが「2880x1620」に設定している。
DSRによるFHD以上の解像度での描画はDotByDot表示させるより綺麗に表示できるのだが、
それでいて、しっかりフレームレートも出ている。この快適さは素晴らしいと言うほかない。
これは、2560x1440クラスのモニターでのゲームの快適さが保障されているという証拠でもある。
上の、SSD換装のレビューで、パソコンが進化したと感じたが、
GPUも1台から2台構成になることで、細かい点での性能向上を感じるようになった。
■消費電力測定
・起動時 170W(最大)
・アイドル時 100W前後
・動画再生 110W前後
・ゲーム(COD:AW) 400W~500W
・FF14ベンチ 350W~500W
・3DMark FireStrike Extreme 480W~537W
■ベンチマーク結果
1.『3DMark FIRE STRIKE EXTREME』
<GPU1台構成>
<GPU2台構成(SLI)>
全体およびGraphics scoreにおいて、ほぼ倍のスコアをたたき出している。
2.『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編』
Copyright (C) 2010 - 2015 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
ゲーム内解像度を4K(3840x2160)にしてのベンチマークを取った。
4K環境においても、最高品質で非常に快適に遊べるようだ。
(ゲームをやった事がないので、実際はどうなのかは不明)
偶然ではあるが、先日電源を650W→850Wに変更したので、
GTX980のSLI構成での電力を、充分に賄うことができる。
電源の交換時は、正直凹んでいたのだが、ここにきて
SLIにするキッカケを得たので、結果オーライであった。
しかも、消費電力が思ったより低かった事が驚きだ。
熱は正直、1枚の時から結構あるなと感じていた。
SLIにした事で更にケース内の廃熱問題が悩みになるかと覚悟していたが、
500W程度であれば、そこまで気にしなくても良いかと思う内容だった。
それだけに、改めてGTX980のワットパフォーマンスの良さには感心する。
昨年の夏にメインマシンを組んでからというもの、
既にいくつかのパーツを追加・交換している。
・メモリ 8GB→24GBに(16GB増設)
・SSD システム用に1台追加(プレミアムレビュー)
・HDD データ用に2TBのHDDを追加(懸賞で貰った)
・電源 650W→850Wに交換
・GPU GTX980を1台追加し、2台でのSLI構成に
CPUとマザー、ケース以外は初期状態からすっかり変わってしまった。
だけど、これでようやくひとつの区切り「目標」にたどり着いた気がする。
あとは、このゲーミングパソコンで思う存分、やりたいゲームを楽しむだけだ!
次は、サブ機のパワーアップにでも手をだそうかな。
パソコン沼は、なおも深い。
※なお、記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
※逐次、今の環境でのベンチ結果やプレイ動画などは追加予定
SLIだとFHD(1920x1080)の枠では収まりきらない性能に
ゲームやベンチマークにおいて、1920x1080の解像度では無敵状態となった。
GTX980が1枚でも実感できたが、2枚だともう手がつけられないレベルに達していて、
FHDのモニターを使う限りでは、DSRでムリヤリ解像度を上げていかないと
2枚使用のポテンシャルを活かす事ができなくなっている。
逆に言えば、SLIは4K環境を狙った位置に近づいていると言うことだ。
ただ、それでもOC無しでは「メタルギアソリッド グランドゼロス」は
最高画質でDSRを4Kにした場合、時々60fpsを割り込む結果となった。
コナミが公式のデモ機でGTX980を3枚組にして動かしていた理由は
ここにあったのだろう。
費用対効果では、他のパーツに注力しても良い
GTX980をホイホイ追加するより、メモリやHDD、電源、モニターなどの
他のパーツをまずは増強する方がメリットは高いとは思う。
が、もう他にすることがない程にパワーアップしているのなら、SLIは最後の砦。
これを乗り越える事でパソコンが1次元上の世界へと昇華するであろう。
文句なし。
STRIX-GTX980、1枚でも圧倒的な存在感だというのに、
それが2枚もあるとケースの中で一番の存在感となる。
もはや、主役はCPUやマザーボードではない、GPUなんだと。
そんな迫力すら感じる。
そして、本来の目的である、ゲームの快適さにおいても全く問題がない。
所有欲だけでなく、性能の面でも満足させてくれる構成となった。
もう、文句の付けようがない。
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購入金額
73,980円
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購入日
2015年02月04日
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購入場所
TSUKUMO オンラインショップ
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