ネックストラップを兼ねているだけのことはあり、コード長の調整機構などはなかなか凝ったものです。最もこれを使う機会があるかどうかは何とも難しいところですが。

低価格モデルでありながら、付属品はなかなか豊富です。

・レギュラーサイズイヤーリング

・イヤーパッド

・携帯電話用平型プラグ－ステレオミニ変換ケーブル

が同梱されています。本体代というよりはケーブル＋イヤーパッド代と考えた方が正しい販売価格といえるほどです。もっとも、携帯電話といっても想定されているのはフィーチャーフォンですが…。

これで使える程度の音質であれば文句なかったのですが、残念ながらそうは行きません。試聴用のヘッドフォンアンプには、RATOC REX-KEB02AKを使いました。少しバランス的にはおかしい組み合わせですが、このアンプで鳴らなければポータブル機器ではどうしようもないでしょう。

実際に音を出してみると、まず低音がどうしようもなく薄く、力も全くありません。かといって高域にも伸びはなく、かなりレンジの狭いカマボコバランスの音となります。

ヴォーカル辺りの音は意外と悪くはないのですが、バスドラムやベースの音がまともに出てこないため音楽を楽しむ水準には達していません。高域方向もかなり低いところで頭打ちになっています。

値段を考えれば仕方ない部分はあるのですが、一応であってもオーディオメーカーのブランドを付けて売る以上、もう少し音質で頑張って欲しかったところです。