ドン・キホーテが2014年10月30日に突然発表して11月5日より販売が開始された「驚安」ブランドの7インチAndroidタブレット「カンタンPad」です。
税抜き価格5980円と安価ながらテレビと接続するHDMIケーブル、USB機器を接続するOTGケーブル、ACアダプタ一式が付属しており、さらに1年間無料の電話サポートがつく「家電ソムリエ」サービスがつくなど、廉価なAndroidタブレットとはいえ結構内容は充実したものとなっています。競合する相手は日本では同じスペック(ただしストレージは8GB)の機種を出している慶安のAndroidタブレットと、中華パッドだと思います。というか本機も多分中華タブに認証通して出したた(ry
正直Androidタブレットは最近Lolipopにアップデートされた
が十分今でもメインタブレットとしてやっていける性能で、さらにメインとしては
がいる上に最近中華タブレット(U-ZONE Q7V)を手放したばかりなので低スペック機である本機を買う必要性はなかったのですが、なんというかガジェ獣の血が騒ぐというかなんというか…(ちなみに同日に赤ロムジャンクのAQUOS Phone Serie SHL23というスペック的に真逆の性能を持ったハイエンド機を買ってるのですがこれは別にレビューしたいと思います)
ということでドンキオリジナルの激安タブの実力をレビューしていきたいと思います。
付属品は非常に充実!HDMIケーブルとOTGケーブルは別の機種にも使いまわせます
ということで昨日(2014年12月1日)AQUOS Phone SHL23の赤ロムジャンク品を購入したあと秋葉のドン・キホーテで早速買ってきました。
ホットモックは場所によって出したり出さなかったりで、基本的には段ボールで作られた簡易モックを置いているところが多いようです。
…が、スペックがスペックだけに実機置いたほうがよさそうな気がしますが…
商品の箱はこんな感じです。
裏面には「家電ソムリエ」の電話番号が。購入から1年はここで電話サポートが受けられます。
中身は
本体と
microUSBケーブル、OTGケーブル、HDMIケーブルと簡易マニュアルです。慶安のタブレットもOTGケーブルはついているのですがHDMIケーブルまでついているのでその日のうちにテレビにつないで1080p出力で動画を楽しむことができます。またこれらのケーブルは一般的なものなので別の機種でも使いまわせるので正直ありがたいです。(手持ちのタブでいえばNexus 7にはHDMIポートがないしOTGケーブルはUSB 2.0対応なのでThinkPad 8のUSB 3.0ポートの性能をフル活用できないのはアレですが…)
プラスチッキーではあるがデザイン的には悪くない
本体の色はブラックとオレンジ。基本プラスチック製なのですが裏面はヘアライン加工されているなど安っぽくはない印象で割と好印象です。
ポート類は
HDMI、microUSB、ヘッドホンジャックのみとシンプル。ちなみにmicroSDHCスロットは裏面にあります。
手持ちのタブレットとサイズ比較してみました。
左からカンタンPad、Nexus 7(2013)、ThinkPad 8ですがカンタンPadはNexus 7よりももう一回りコンパクトになっていることがわかります。
ブートスクリーンはこんな感じ。意外とかっこいいです。
Play Storeがデフォルトでは無効!?標準ランチャーは登録アプリが単なるショートカットだったりいろいろアレなので変更したほうがいいかも。Google Playランチャーはなぜか動作せず
この機種のスペックとしては以下の通りの性能となっています。
CPU:Actions ATM7021 DualCore 1.3Ghz
RAM:512MB
GPU:PowerVR SGX 540
ROM:4GB(内蔵ストレージ0.99GB、内蔵SD1.82GBに割り当て)
ディスプレイ:7インチ800x480 WVGA液晶 TN形式(マルチタッチ対応)
Wi-FI:IEEE802.11b/g/n対応
OS:Android 4.4.2 "KitKat"
バッテリー:2300mHa 最大稼働時間3時間 充電時間3時間
(Bluetooth、GPSは非搭載)
性能としては一昔前の中華パッドそのものといえるような性能で、このクラスでOSがAndroid 4.0~4.2.2あたりだと動作的にかなり重すぎて辛い性能だったりするのですが、本機は"Project Svelte"によって動作プロセスが最適化され、ローエンド機でも快適に動くように設計されているAndroid 4.4.2 "KitKat"を搭載していますので動作パフォーマンス的には”悪くは”ない”感じになっています。
標準ランチャーはこんな感じ。7インチタブ用としては標準的な”ファブレットUI"で本機にはハードウェアキーとしてのボリュームボタンがないので下のソフトキーにボリュームボタンが存在するほか、スクリーンショットボタンや動画キャプチャボタンまで用意されています。動画キャプチャはほかのAndroid機だとSDK経由じゃないと標準では行えなかったりするので割と助かったりします。
ちなみにこのランチャー、メニュー形式になっているのはいいのですが、登録されているアプリのほとんどは”単なるインターネットショートカット”か”Play Storeのダウンロードリンク”だったりします。
これらのゲームも実際にはGoogle Play Storeからダウンロードしないといけません。さらにいえばそのPlay Storeはデフォルトでは無効になっているため、まず購入したらすぐに
「設定」→(なぜか)「ディスプレイ」から「アプリのダウンロード」を有効にしなくてはいけません。
正直なぜこんなわけのわからないことをしているのかいまいち理解できなかったりします。最初からPlay Store有効にしてればいいものを…
ちなみにこのランチャー、Android標準のAOSPランチャーがベースなのですが前述のとおりほとんどが単なるショートカットで見た目もアレなのでNexus 5/6/9で標準となっているGoogle Now ランチャーをStoreからダウンロードして使おうと思ったのですが
なぜか設定できない(標準ランチャーの設定を削除しても)ので仕方なく見た目がGoogle Nowランチャーに近く、軽快に動作する
を導入。こちらはちゃんと切り替えできました。というかそもそもKitKatだと設定からホームランチャー切り替えができるようになっている”はず”なのですが、本機ではその項目自体が削除されてしまっているようです。
Play Store以外のGoogle Mobile Service関連のアプリはGoogle検索も含め一切インストールされていない”清い”仕様なので必要なものをPlay Storeからダウンロードする必要があります。
ちなみにプリインストールされているアプリは以下の通り(Android OS標準Appは除く)
- Google Play Store(設定でアプリのダウンロードを有効にする必要あり)
- File Manager(ファイル管理。英語版)
- Adobe Reader
- OWLプレイヤー(動画再生)
- Google日本語入力
- Skype
あとの標準ランチャーに登録されているものはすべて”単なるショートカット”となっているため、実際にプレイするにはPlay Storeからアプリをダウンロードする必要があります。また実際にアプリをインストールしても標準のランチャーには自動登録されないので各自自分で登録する必要があります。正直めんどくさいのでNovaなりADWなり別のランチャーを使ったほうがいいかもしれません。
メインとしてはけしてやっていけない性能
スペックからして1~2年前あたりの、Android 4.0~4.2.2搭載中華パッド”そのもの”だったりするのであまり期待はしていなかったのですが、そもそも内蔵ストレージの割り当てが
このようなことになっているため、アプリはかなり厳選しないとすぐ容量不足になります。どうも内蔵ROM自体は1GBしかなく、あとは別にmicroSDを内蔵させている昔の中華パッドでよく見た仕様になっているみたいなのでアップデートで割り当てが変更される可能性も限りなく少ないと思います。
本来KitKatでは削除されているApp2SD機能も使えますが、あくまで”内蔵”されているSDカード(1.82GB分)に移動という形になるのでいくら64GBのmicroSDHCカードを増設してもそちらは動画や音楽などデータの保存用にしか使えません。
ベンチはAntutuのみ実行。3DMarkも試したかったのですが容量不足でデータファイルが入らず断念。
正直今売ってるAndroid端末で”Not too bad"といわれてしまう端末も珍しいんじゃないでしょうか。スコアは11344。やっぱり一昔前のスマートフォンや中華タブと同じような性能になっており、OpenGL 2.0ベンチは5fps程度しか出ていなかったので3Dゲームをプレイするのはあきらめたほうがよさそうです。
パズドラは動いたというレビューが出ているので、パズドラ専用機としては悪くないと思います。
液晶はこちらも今では見なくなったTN液晶。解像度の低さも相まってHD/FHD液晶に見慣れた今となってはいろいろと残念な画質になっています。
バッテリーの稼働時間は3時間。使っているとみるみるバッテリーが減っていくので長期利用したい場面では不向きです。ただし一般的なモバイルバッテリーで充電できるという利点はありますが、充電も3時間かかるので割と微妙だったりします。
どこでも入手できる入手のしやすさは魅力。サブ機にどうぞ。
正直これをメインに使えというのはかなりきつい性能で、ドンキとしても「初心者用の入門用、2台目、3台目のサブ機」として位置付けているです。
スペック的にはしょせん中華パッドですが、HDMIケーブルが付属しているのでマルチメディアプレーヤーとして使う分には割と悪くないかもしれません。
また価格も安く、基本ドン・キホーテ店舗であればどこでも買える入手のしやすさは本機の魅力であり、パーティの景品やプレゼント用、子供のおもちゃ用タブレットとしては非常に最適なんじゃないかなぁと思っています。
メインとして使うのであれば正直もう少し予算を追加するとNexus 7(2012)のリファビッシュ品ASUS Memo Pad HD 7、新型Kindle Fire HD 6が購入できるのでそちらを買ったほうが幸せになれると思います。
特にNexus 7(2012)は16GBの中古品が1万切ってきているので、メインとしてこれを購入するのであればNexus 7(2012)を買ったほうが非常に幸せになれます。最新のAndroid 5.0.1にも対応してますし、Tegra3のパフォーマンス性能は本機のActions ATM7021より全然高いです。
ちなみに本機専用の液晶保護フィルムはない…と思っていたのですが、唯一PDA工房さんがこれ専用の液晶フィルムを発売しているようです。液晶パネルにゴリラグラスやドラゴントレイルなんで高級なものは使っていない単なるアクリル板ですので心配なら購入するか、最初からついているフィルムをはがさないで使ったほうがいいと思います。
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購入金額
5,980円
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購入日
2014年12月01日
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購入場所
ドン・キホーテ 秋葉原店
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