浦沢直樹の代表作「MASTERキートン」。
その続編「MASTERキートン Reマスター」です。
本作は前作から20年後の世界が舞台の地続きの続編です。
外伝としては「キートン動物記」なんてのもありますが。
オリジナルの連載が1989年~1993年、Reは2012年4月5日号(3月19日発売)からなので役20年ぶりとなっています。
ビッグコミックオリジナル(隔週刊)で不定期連載なので、単行本発売まで時間がかかりました。
前作最終巻が1994年10月の発売ですので、単行本も20年ぶりとなります。
単行本は通常版と豪華版が同時発売されました。
同じ販売形態の「PLUTO」は豪華版の方が発売か早かったので、今回は良心的といえます。
豪華版は連載時のカラー原稿がそのまま収録されているそうです。
販売ペースを考えると豪華版でもいいのですが、前作とサイズが異なると気持ちが悪いので通常版で買いそろえることにしました。
定価税込756円、少しお高め…。
前作最終巻が税込500円ですから5割ましましですね。
まあ、ページ数が約300ページあるのでだいぶ厚いですが。
お話的には前作と同じです、全く違和感なしで読めます。
結局、奥さんとは復縁しなかったそうです。
「父さんは今ここにいます。
ここを掘っても何もでないかもしれないけど、今はとにかくここに…
百合子、君のお母さんにこう伝えて下さい
ジェコバ村は美しいところです。
ドナウ河が近くを流れ、緑の美しい土地です。
君にこの風景を見せたい。
来て下さい。
私はここにいます。」
前作ラストの感動はいったいw
娘の百合子まで…、この親子は3代にわたって(汗)
百合子は柔の呪縛を離れ、美人さんで登場しますw
もちろん太平さんもお元気です。
クレジット問題
オリジナル版とReの一番の違いは、クレジットから原作者(STORY/脚本)の勝鹿北星(きむらはじめ)が外れ、代わりに長崎尚志の名前が加えられたところです。
きむらはじめが2004年に亡くなっており、本作に一切関わっていないからというのも理由です。
ただし原案にすら名前が載っていないのは非常に不自然。
この作品はクレジット関連で長年再販できなくなるまでのトラブルがありました。
まあ浦沢・長崎サイドの言い分が正しいなら、相当きむらはじめがひどいのですが…。
その言い分では、長崎が担当していた作品前半ではきむらはじめは原作を仕上げたこどがなく、
実際には全て長崎と浦沢で書いていた。
最終回も浦沢がエンディングを考えて終わらせた。
きむらはじめの葬式には小学館関係者は一人も訪れなかったそうです…。
あれな美味しんぼの原作者も騒動に加わり、ついには絶版に…。
現在発売されている完全版では、表紙の勝鹿北星の文字は非常に小さくなり、「脚本」として5巻までは勝鹿と長崎が、6巻以降は勝鹿と浦沢が連名でクレジットされています。
長崎尚志はどうしても胡散臭いんだよな…。
何で連載中なのに巻数がないんだろうと思っていましたが、Reはこれにて終了のようです。
1冊しか出ないとわかっていれば、豪華版買ってもよかった…。
まさかあんな普通のエピソードで終わるとは。
非常に残念です。
次はジェド・豪士のその後が読みたい…。
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購入金額
756円
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購入日
2014年11月28日
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購入場所
cybercatさん
2014/11/28
でもそんなことになってたんですねー。
話は悪くなかったのに、そういうの聞くと幻滅しますね。
UDさん
2017/02/04
浦沢直樹が続編に手を出すとはお思いませんでした。
できれば「パイナップルARMY」の続編が読みたかったです。
きむらはじめについては、死人に口なしなのが残念です。
まあ作品とは関係ないです話ですけどね。