以前からフラッシュメモリーカード類の性能測定を付記したレビューを多数書いてきましたが、その際に利用していたカードリーダー・ライターはUSB 3.0には対応しているものの、特に高速モデルという訳では無いiBUFFALO BSCR09U3WHでした。
一応このシリーズの上位モデルである、BSCR15TU3WHというモデルも持っているのですが、これはBUFFALO製品の一部で利用可能な「TurboPC EX」という高速化ユーティリティーによってベンチマーク性能を向上させるというものであり、ハードウェアとしてはBSCR09U3WHと同等とみて差し支えないものです。
そして最近ではSDHC/SDXCメモリーカードの中にUHS-II転送に対応した製品が増えてきているのですが、これらのハードウェアではUHS-II転送に対応させることが出来ず、それらのカードの性能を発揮させることが出来なくなってきていて、そろそろUHS-II対応のカードリーダー/ライターが必要かと思っていました。
UHS-II対応の製品も最近では値段が下がってきていて、3千円以下でもいくつか選択肢は用意されていましたが、私はまだデジタルカメラでCFメモリーカードを多用していますので、実用性も考えてこのBSCR20TU3を買ってみることにしました。
一見見た目からすると外観上はこれまで使っていたBSCR09U3WHと特に変わっていないと思っていたのですが、実はSDカードスロットが深くささりプッシュロックされるものになっていました。これまではSDカードの3割ほどが外に飛び出していたのですが、この製品では先端が僅かに出ている程度です。
UHS-II非対応カードでも恩恵が
これまで使っていたメモリーカードで、既存のBSCR09U3WHとどの程度速度差が付くのか試してみました。今回利用したのはこちらのメモリーカードです。
上記のリンクからレビューをご覧いただいて、掲載されている値がBSCR09U3WH利用時の速度性能ということになります。
こちらをBSCR20TU3で改めて測定してみました。
MB-SG32DはUHS-Iまでの対応であり、UHS-IIで拡張されたピンは使わずに転送しているのですが、それでも誤差と片付けるにはやや大きいといわざるを得ない速度差が付いています。
特に4Kランダム時の値はもはや別格と思うほどの違いです。BSCR09U3WHではどんなに高性能なカードを使っても7MB/sを超えることがまず無かったのですが、このモデルではあっさりと10MB/sを超えてきています。
またシーケンシャルリード時も公称値の90MB/sを明らかに上回ってきました。これまでは90MB/sに僅かに届かないというところでとどまっていましたので、公称値をはっきり超えてくれたのは嬉しいところです。もっとも、シーケンシャルライトの公称値は80MB/sですので、まだ僅かに届いていない訳ですが…。
本来ならばこのテストはUHS-II対応を明言しているTDK SDHC-10UP-32G辺りを使うべきなのかも知れませんが、生憎今どこで使っていたか探すのが難しかったため、ストックがあったMB-SG32Dを利用しています。
この調子であれば、100MB/sを超えるカードであってもある程度本領に近い性能を発揮出来そうに見えますので、今後のフラッシュメモリー製品のテストにはこのBSCR20TU3を利用することにしようと思います。
この水準のカードリーダー/ライターが3千円しない値段で買えるようになったというのも、感慨深いものがあります…。
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購入金額
2,756円
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購入日
2016年03月19日
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購入場所
Amazon
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