エマとか乙嫁語りで有名な森薫の作品です。
ひと通り読んだ感想は、まさにタイトル通りです。
小さなメイドのシャーリーと、女主人のベネット。
この2人が主役の小さな作品なのですが。
箱庭を眺めてるような気分になります。
狂気じみた拘りで描かれた日常風景でチマチマと動くキャラクター。
まさに、読むというか愛でる作品です。
この人の作風だとおもいますが、省略が上手なのも特徴です。
場面的に小さい音が多いせいか、余計なオノマトペがありません。
ドタバタしたシーンだときっちり入れてきますが、それでも最低限な感じです。
背景もそうです。
点描まで駆使して描くこともあれば、真っ白けもある。
注目して欲しい部分だけを選んでクオリティをかけて描いてるんでしょうね。
たとえば、女主人ベネットの喫茶店のシーン。
「喫茶店の女主人」という情景的な場面は家具や屋根まで描いてますが、
料理を作るシーンは手先のアップだと背景がまるごと省かれています。
シャーリーの視点と、第3者の視点がある気がします。
彼女の視点だと描写が最低限になりがちですが、シャーリーが妄想してるシーンなんかは少し派手な感じです。
決して派手な作品ではありませんが、なんというか愛おしい作品です。
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購入金額
670円
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購入日
2014年09月15日
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購入場所
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