仙台の銘菓「萩の月」を東北出張のおみやげとして頂戴しました。
関西ではあまり馴染みのないお菓子なんですが、
業界紙がアンケートを基に選んだ「20世紀を代表する土産品」では、
北海道の白い恋人、福岡県の辛子明太子に次いで、宮城県の萩の月が全国3位になったことがあるとか
現在では宮城県外の店舗でも販売され、1日あたり10万個が製造・販売されているそうです。
ユーミンが紹介したことで全国区になり、模倣品が溢れているとか、冷凍庫で凍らして食べると良いとか、いやいや常温でカスタードクリームが柔らかい状態が美味しいとか、、、
なんだか愛されているな萩の月!
どうしても食べたかったお菓子
三遊亭白鳥
三遊亭円丈の弟子にして師匠譲りの鬼才。
才能豊かで三題噺(寄席で演じる際に、観客に適当な言葉・題目を出させ、そうして出された題目3つを折り込んで即興で演じる落語・ 即興と言っても、お題頂戴から実演まで、数時間の猶予があり)
を熟す才能。
新作落語の他に、古典をベースに白鳥ワールドを展開する「白鳥古典」が売りです。
その白鳥古典の名作に、左甚五郎噺の「ねずみ」をベースにした「銘菓萩の月の由来」があります。
古典も白鳥古典も
左甚五郎が仙台を舞台に、ネズミの彫り物を宿屋の主人とその息子のために彫ってやる話です。
本来の下げでは、甚五郎のネズミが、宿の向かいの虎屋の主人が作らせた虎の彫り物を
「出来が悪いので猫と間違えて」怖がっていたというものです。
枕の部分で「昔からある銘菓萩の月が、どうしてバターの風味を実現したのかが分からない? 昔から日本にもバターがあったのか?」と疑問を投げかけているんです。
お噺の中では、「萩の月」は「おはぎのつぎ」に美味しいお菓子だという設定ですので、そのあたりは上手く収束してます。
で、下げの部分です。
甚五郎のネズミと同じく命をもって看板から飛び出してきた猫ならぬ虎は、
ネズミが住んでいるたらいの中をぐるぐると追いかけ回します。
ネズミはたらいから逃げ出すのですが、虎はぐるぐると回り続け ついに「バター」になった! と、お馴染み「ちびくろさんぼ」を持ちだしてくるんです。
この噺を聞いて以来、いつの日にか萩の月を食べてみたかったんです。
万人が好む 和洋折衷の美味しさ
ちゃんと冷やしてから1食。
常温で1食 試しました。
どちらも美味しかったです。ごちそうさまでした。
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購入金額
930円
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購入日
2012年03月24日
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購入場所
いただきもの
ぴょんきちさん
2015/12/03
ぐるぐる回ってバター落ちって、ヒステリックな一斉絶版騒動もあって一部の世代には伝わらないのかなーと思ったり。
フェレンギさん
2015/12/03
27歳の長男も、18歳の次男も共に知っていたんです。 ちょっと驚きでした。
今の小学生は知らないかもしれません。
私自身は、なんで虎がバターになるねん! と少し憤っていた幼少期でしたが、今となっては、白鳥師匠の噺に「膝を叩けて」幸せです。