レビューメディア「ジグソー」

夏はコレ!

美味しい酒は料理やつまみによっても変わるが、季節によっても変わる。

冬には湯で割った焼酎や、ぬる燗の新酒がいいと思うし、秋はヌーヴォーが待ち遠しい。春は酸味と甘味が両立した濁り酒などもよいかもしれない。でも夏は!

 

ビールだっっ!

 

キーンと冷やしたグラスに注いだビールをきゅーっっと...う~ん極楽。

 

冷やしたビールは旨いよねー...といいながらも何でもかんでもキンキンの氷温がいいかというと、無濾過系のモノなどはあまり冷やしすぎない方が香りがふくよかだし、濃色系のビールは10℃を越えたあたりの方がコクが強く感じられると適温は様々。ここらへんはビールの酒類によって変えていく方が良い。

 

ただ共通なのは泡がほど良く立っている方が旨いということ。泡は香りを閉じ込め、苦みを吸着し、舌触りを良くする効果があるので、きめ細やかな保ちのよい泡が適量グラスやジョッキに乗っているのが理想。

 

ただ、専用のビアサーバーならばきめの細かい泡が作れるのだが、缶ビールを(瓶も)単にグラスに注いだだけではなかなか適度に炭酸が抜けつつも保ちが良いきめ細やかな泡、をつくるのは難しい。グラスに注ぐとき泡立てすぎると溢れてしまうし、普通に注ぐと一面を泡が覆うのも難しいくらいしか泡立たないこともある。ちゃんと泡が立っても泡が大きく、泡保ちが良くない。そのため家呑みと店呑みは同じ商品名のビールを飲んでも違う。

 

中には炭酸ボンベつきのビールサーバーを購入する強者も居ると聞くが、そこまでするのもな、という人に朗報!2500円弱で手に入る泡発生機能付きビールサーバー「コク泡」。一般的なビールサーバーと違って、消耗品として炭酸ガスボンベは必要ない。必要なモノは乾電池(単3✕2)のみ。

面白いことに扱っているのはPC系やデジタルAV機器で識られる株式会社グリーンハウス
面白いことに扱っているのはPC系やデジタルAV機器で識られる株式会社グリーンハウス

 

モノはこんな感じ。
漢は当然ブラックだっっ!

 

350mLの缶にセットするとこんな感じ。
350mLの缶にセットするとこんな感じ。

 

原理としては缶ビールを抱え込むように取り付ける器具の缶の飲み口からつながる道に接するように超音波の発生装置があるのでこれで通過するビールに超音波の刺激を与え、泡立てる仕組み。

缶を挟み込む「注ぎ口」の部分が「超音波発生装置」を背負っている形
缶を挟み込む「注ぎ口」の部分が「超音波発生装置」を背負っている形

 

「注ぎ口」を裏返したところ。ビールが通る道がある。
「注ぎ口」を裏返したところ。ビールが通る道がある。

 

超音波発生装置側。先端部分で泡を造る。
超音波発生装置側。先端部分で泡を造る。

 

そこで超音波によるきめ細やかな泡が発生する。まさにふわふわの泡で、非常に保ちが良く、甘い。

 

単純に缶から注ぐとこんな感じ(グラス上方10cm位の高さから結構勢いよく注いだ)。

泡の量が少ないし、筒部がかなり粗く、不揃い。
泡の量が少ないし、「泡のつぶ」がかなり粗く、不揃い。

 

それが「コク泡」を使うとホラ!

この均一でクリーミィな泡!!
この均一でクリーミィな泡!!

 

とてもシロウトが注いだとは思えない、均一でふわっふわの泡が現れる。

 

使い方としては、超音波のスイッチを入れないであらかた注ぎ、最後に超音波のスイッチを入れて泡を載せる。この最初にそそぐときにグラスの壁を伝うようにそっと注ぎ泡立てないようにすると完全に均一な泡のみが乗った「見栄えの良い」ものが出来上がるが、あまり気にせずどぼとぼ(といっても注ぎ口が細くなるので、缶から直接注ぐより泡立たない)注いで30秒ほど泡が落ち着くのを待ち、その上に超音波をかけた泡を「置いた」方が、下の泡でない部分の味が柔らかになる(たぶん泡への苦みの吸着が進むのと適度に炭酸が抜ける)。ただ、泡の下側に普通に注いだ時にできた大きな粒などがみられるので見栄え的には若干劣るかな。

 

また、泡のでき方はビールの品種?や温度、缶の残量などによって大きく異なり、ちょっと超音波かけただけでも吹きこぼれるほどの多量の泡ができるものもあれば、最後にそそぎ切るあたりは流路がビールによって完全には満たされないことから超音波がかかりづらいのか、その同じ商品でもほとんど泡ができないこともある。このあたりは慣れが必要だが、うまくやるとまるで飲食店で出てくるような美味い泡の乗ったビールが飲める。

 

この幸せが2000円少々で得られるのだから、ビール好きは買うしかないでしょ!

*Amazonでは(本品後継のGH-BEERBSが)2015年7月1日現在2400円程度、cybercatは約1年前に2382円(ただし全額ポイントで支払)で入手。

 

【仕様】
電源:単3形乾電池×2本
電池持続時間:約3時間30分
外形寸法:W145×D78×H155(mm)
重量:140g
耐熱温度:80℃
耐冷温度:-30℃

 

「コク泡」 ブラック GH-BEERB(メーカーHP:現在は後継の「コク泡」|GH-BEERBSが発売)

更新: 2015/06/28
幸福感

おうちで「とりあえず生!」

うちで家を飲むときにはほとんどの人が(たぶん)缶ビール。缶のままでも飲めるが、泡の旨さはグラスに注いだときにこそ。その時の泡立ちがまさにビールサーバーで注いだかのようなふわふわのもので、幸せな気分になれる。

更新: 2015/07/01

ノンアルコールビール一気飲み!

実際の効果だが、この商品、以前プレミアムレビューも組まれて某支配人さんれいんさん自由さんによる詳細なレビューがされているので、今回は趣向を変えて以前に比べて大幅に存在感を増してきている「ノンアルコール」ビールにフォーカスしてみた(上記レビューでも一部は触れられている)。

 

以前のノンアルコールビールは味も香りも本物に比べると大幅に落ち、わざわざ選んで飲むようなものではなかったし、「ノン」アルコールとは言いながらも酒税法上アルコールに分類されないアルコール度数1%未満のものも含まれていて、ドライバーが安心して飲むことができなかったが、現在では各社から複数の「完全」ノンアルコールビールが発売されドライバーも安心して、しかも味のレベルも上がったのである程度気分を楽しみつつ飲むことができるようになった(道交法の罰則強化を受けてようやく、というのがモラル的には何とも..という感じだけれど)。

 

そんな各社のノンアルコールビールを試してみた。

 

BBQなどの野外で飲む場合は簡易的に缶のまま飲むことが多いだろうし、もともとノンアルコールビールは「泡立ち」も「泡保ち」もよくない。しかし、これを「コク泡」を使ってグラスに注ぐことでどれほど味が変わるのか、「ビールの代用品」を超えることができるのか、がテーマ。

 

今回国内4大ビールメーカーのノンアルコールビールを試した。2015年6月下旬時点に入手できたもので、二つの地域スーパーマーケットチェーンで購入した(全国規模のメガストアや酒類ディスカウントストアではないので「底値」ではないだろうが、表の価格は一般的な価格と思われる)。

 

比較したのは8種類。キリン「フリー」、サッポロは「プレミアムアルコールフリー」と特定保健用食品(トクホ)を取得した「プラス」、サントリーは「オールフリー」とその期間限定テイスト「オールフリー レモン&ライム」、アサヒからは「ドライゼロ」とその黒ビール風テイスト版「ドライゼロ ブラック」、アルコール分・カロリー・糖質の3つのゼロにさらにプリン体ゼロを加えた「ドライゼロフリー」。

 

各社のHPの情報などを確認すると、キリンは「休む日のAlc. 0.00%」や新商品「パーフェクトフリー」、サッポロには「プレミアム アルコールフリー ブラック」、サントリーからは出たばかりの「オールフリー コラーゲン」などがあることになっているが、他の2系統の地方スーパーもまわったが、上記8種以外はなかったので「2015年6月下旬時点のcybercat居住地付近で簡単に入手できるノンアルコールビール」としての網羅となる。

アサヒだけが麦芽を全く使ってない。
アサヒだけが麦芽を全く使ってない。

 

成分表などを見ると面白く、サッポロの「プレミアムアルコールフリー」が原材料的には一番ビールっぽい。糖類などの副原料を使っておらず、麦芽とホップが主原料。サントリーも副原料はないが、甘味料や苦味料など添加物が多いので、味の調整をしている感じ。キリンの「フリー」は副原料として糖類は使っているが、添加物が一番少ない。アサヒは3種とも麦芽を使っておらず、原材料的には「ビールとは言えない」。

 

ただ原材料的にビールっぽさを残している「フリー」や「プレミアムアルコールフリー」はカロリーやプリン体のあたりは高めで、ノンアルコールビールを選ぶもう一つの理由である「健康に留意」という意味では、原材料と成分のバランスが取れているのはサントリー??...といったことが読み取れる。この原料・成分の差がどう味などに影響するのであろうか(なおこの成分比較は判断にバイアスを与えてはいけない、と試飲後に行った)。

 

比較は購入したビールを自宅の冷蔵庫の近接した位置で一晩以上寝かせ温度を均一化し、きちんと洗浄⇒乾燥させたグラス(BELGIAN BEER WEEKEND専用グラス)に、ひとつは缶からそのまま泡立つように注いだもの、一つは「コク泡」を使って8割がた静かに注ぎ、最後に超音波をかけて泡を乗せたものの2種を作った(レビュー本文には、「コク泡」を使った場合もある程度泡立てるように注いで、その泡の沈降を待ってからあらためて泡を乗せる方が美味いような気がする、と記載したが、今回は1缶で2種を作ったため比較写真での時間差を少なくしたかったこともあり、この方法を採った)。さらに「泡の保ち」を評価するため、5分室温で放置し、「缶から直接」と「コク泡使用」を比較した。

 

写真は左上が注いだ直後、右上がその5分後、左下が5分後の「缶から直接」右下が同じく放置後の「コク泡使用」。グラスは、「BELGIAN BEER WEEKEND 2014」の緑の模様のが「缶から直接」、赤い模様の「BELGIAN BEER WEEKEND 2015」のグラスが「コク泡使用」で全種統一。

 

レビュー内容としては「ノンアルコールビールレビュー」ではなく、「コク泡の各種ノンアルコールビールに及ぼす効果」がキモなので、「缶から直接」注いだ時の味わいと、「コク泡使用」で泡を乗っけた時の違い、「コク泡使用」時の泡の保ちに言及する。「コク泡」を使った際の化け具合も主観的に記載した。

 

キリン フリー

缶から直接:キリンの他のビールにも通じる酸味があり、すっぱ苦い感じ。舌に少し苦味が残る。

コク泡使用:きめ細やかな泡で美味しい。泡が合わさると苦みは少し抑えられる。でもすっぱさは残るのである意味「キリンらしい」。

泡保ち:やや保つ。5分でもキメ細やかな泡が少し残るのでソコソコ。

化け具合:苦さが抑えられていい感じの化け具合。

5分経ったらかなり減るが、超音波で造った泡が残っている。
5分経ったらかなり減るが、超音波で造った泡が残っている。

 

サッポロ プレミアムアルコールフリー

缶から直接:良くも悪くもサッポロ。苦みが先にくるので好き嫌いはありそう。ただ「苦さ」だけは本物のビールっぽい。ちょっと舌に苦みが残る。

コク泡使用:泡は美味しい。泡立てるとその部分だけはビールみたい。

泡保ち:元々泡ができづらく、「コク泡」を使っても泡の寿命は短い。

化け具合:本物感ある苦みと泡で泡多めの方が化け度大!!

できたての泡はかなり良質でイイのだが...
できたての泡はかなり良質でイイのだが...

 

サッポロ プラス

缶から直接:苦さが強めの麦汁、という感じなのはやっぱりサッポロ。ちょっと口に残るかな。

コク泡使用:泡を加えると泡自体は甘くておいしいが、本体との融合はあまりよくない。

泡保ち:泡のキメはやや粗く、「コク泡」を使っても寿命は短い。

化け具合:泡を乗せても本体との親和性があんまり高くない感じで、イマイチ。

「コク泡」で造った泡も結構粗い
「コク泡」で造った泡も結構粗い

 

サントリー オールフリー

缶から直接:麦汁の香り高く、さわやかな刺激。

コク泡使用:舌触りがすごく柔らかい。香りがより立つとともに、キリっとしたホップの味を感じる。

泡保ち:できる泡はやや大きめで、あまり泡保ちは良くない。

化け具合:かなり高得点。やや薄めの感じの元味にふくよかさと香りが加わる。

泡の粒は少し大きいかな...本体一番美味しいと思うけれど...
泡の粒は少し大きいかな...本体一番美味しいと思うけれど...

 

サントリー オールフリー レモン&ライム

缶から直接:これは..ちょっとカクテルかな..。さわやかな柑橘系の香りがするが、飲んだ後にレモンの皮のような渋さが残る。

コク泡使用:泡を加えると香りが立ってさらにさわやかだか、渋さは残るので、後味との落差が大きい。

泡保ち:注いだ直後は「コク泡」使用の有無で大きく違うが、5分経つとほぼ差がなくなる。

化け具合:泡と本体?との落差が大きくなるので、イマイチ。むしろ缶から直接飲む方が良いか。

泡の質はかなり悪いし泡の味と舌に残る渋さが調和していない。
泡の質はかなり悪いし泡の味と舌に残る渋さが調和していない。

 

アサヒ ドライゼロ

缶から直接:泡保ちはかなり良い。キツめの刺激があるが、ビールのドライと違って過発酵の感じではなく、清涼飲料系の刺激。

コク泡使用:キツい刺激が和らぎいい感じのまろやかさ。後味の舌残りは少しあるが。

泡保ち:やや保つ。5分経ってもソコソコきめ細やかな泡が残る。

化け具合:泡を加えるとかなり偽物感が改善し、いい感じの「らしさ」を伴う。

泡は粒の細かいのが結構残っている。
泡は粒の細かいのが結構残っている。

 

アサヒ ドライゼロ ブラック

缶から直接:泡保ちは突出して良く、黒ビールのコクと甘みが良く表現されている。黒ビールが飲めるなら、一般的なノンアルコールビールよりも良いかも。

コク泡使用:ふわっと香るホップの香りでうまい。これはよくできた「偽物」。

泡保ち:今回の比較で最も保ちが良い。5分後もほぼグラスの表面一面を覆う泡が残る。

化け具合:麦芽を使っていないにも関わらず、細かい泡を乗せるとホップが香り、「騙されてやってもよいな」と。

最も多くの泡が残る。泡つきなら「黒ビール感」が味わえる。
最も多くの泡が残る。泡つきなら「黒ビール感」が味わえる。

 

アサヒ ドライゼロ フリー

缶から直接:香りはすごくいい。少しすっぱカラめだが、さわやかで夏にはいい感じ。

コク泡使用:柑橘系のような香りがふわっと香る。薄いには違いないが、ややコクが出る。ビール感が増すわけではないが。

泡保ち:そこそこ泡は残る。ただキメはやや粗い感じ。

化け具合:泡を加えると少しコクが増えるが、元が割に泡立つので向上度は少ない。

「コク泡」を使わない注ぎ方で、もっとも泡が立った。
注いだ直後には「コク泡」を使わない注ぎ方で、もっとも泡が立った。

 

全体を通すと、やはりノンアルコールビールは泡立ち、泡保ちが悪い。ただ「コク泡」で泡を乗せた直後はきめ細やかな泡が味をマイルドにして化けるものもある。注いだ直後に飲むならサッポロの「プレミアムアルコールフリー」は泡の具合だけはまさにビール!突出はしていないが泡保ち、化け具合など平均的に良かったのがキリンの「フリー」とサントリー「オールフリー」。原材料的には一番胡散臭かったアサヒが意外に泡保ちが良い(食物繊維が泡保ちをよくしてるのかな)。黒ビールが飲めるなら「ドライゼロ ブラック」は結構再現性が高いので雰囲気を味わうには良いかな。「コク泡」で作った泡も長持ちするし。

 

これから夏本番、「コク泡」があればじゃんけんで負けた?ドライバーも悔しい思いしなくて済むかも!乾電池式で手軽に持ち出せるので、BBQのお供に!

 

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    2014年07月30日

  • 購入場所

    Amazon

コメント (8)

  • れいんさん

    2015/07/01

    ビール!
    ビール!
    ビール!
    やっぱり夏はビールよね
    ノンアルコールでもこの方法だと楽しめそうです

    ┏(✦ω✦ ┓)┓
  • cybercatさん

    2015/07/01

    美味い泡が乗ると結構雰囲気出まっせ~
  • hidechanさん

    2015/07/01

    泡の立ちやすいグラスで家飲みしていますが、
    これ良さそうですね~
    電池の用意だけで良いのがお手軽ですね!
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