昔は、「紙芝居屋さん」と言うのがありました。太鼓で練り歩いた後、近くの公園などの広場に子供を集めて「赤胴鈴之助」などの紙芝居を見せます。有料で、お菓子を買った子供だけが見る事が出来ます。買うお菓子はいくつでも構いませんが、たいていは5円とか10円でした。2円か3円の物もあったと思います。大人は「子供の付き添い」と言う立場でなら居てもOKの様でした。
その紙芝居屋さんの代表的な駄菓子が「えびせんのソース煎餅」でした。エビは入っていませんでした。とても懐かしくて、見付けるとつい買ってしまいます。最近は普通の和菓子などよりも高価で、ネットで買っても、この10枚入りが1000円以上します。そんな、今ではすっかり高級品になってしまった駄菓子ですが、我が家の子供達は知らないのでいっこうに興味を示しません。こっちは、一人で全部食べられるので助かるのですが、正直言うと少し寂しいです。
昔を思い出して、紙芝居屋さんの味を再現して見ました。使うソースがウースターだったかトンカツソースだったか忘れてしまったのですが、トンカツソースしか見当たらないので今回はトンカツソースでやって見ます。
皿が小さ過ぎますが、直ぐに二つ折りにするので構いません。
やや失敗しましたが、なぜか三つに割れ、二つがほとんど同じ形になったのでこのまま続行します。
一枚にソースを垂らしてもう一枚重ねます。多過ぎるとソースが垂れて来ますし、少な過ぎると煎餅が上手くくっつきません。今日はなかなか上手く行きました。
早速、食べて見ましたが、トンカツソースと微かに香る海苔の香りが遥かな昔の思い出を鮮明に甦らせてくれました。ソースは、きっと「これ」だったのでしょう。でも、冷静に考えて見ると、当時のえびせんにはエビも海苔も入っていなかったのでは無いかと思われます。煎餅の大きさも、もう一回り小さかった筈です。
私自身、「昔懐かしい」と比較的最近に買って食べた物の記憶が、さらに昔の思い出を次々に上書きしているのでは無いか…。なぜか、そんな気がしてなりません。これは、人間の大脳の仕様なのですから、仕方がありません。
メインマシンの「差分バックアップ」を取りながら、そんな事を考えていました…。
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購入金額
1,030円
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購入日
2014年06月07日
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購入場所
SPAR
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