スペインのメーカーによる水溶性アクリルカラーのブラック。
筆塗に特化した塗料で、ボークスでやたらとプッシュしていたので、試しに買ってみました。
HGアカツキで部分塗装に使ってみての感想は以下の通り。
1.ほぼ無臭
ファレホの売りの1つ。
塗料や専用シンナーも臭いがしないので、換気に気を使う必要がありません。
おそらく、家庭持ちのお父さんモデラーにはありがたい塗料じゃないでしょうか(^_^;)
2.濃度の調節が簡単
原液そのままで使えるとメーカーでうたってます。
ただ、広い面を塗るには若干粘度が高いので、専用シンナーを使った方が塗りやすい。
私は原液2~3滴にシンナー1滴を入れて使ってます。
キャップの先端が細く、1滴ずつ塗料を落とせるので量の調節が非常に楽なので、最小限の量だけ作って塗装できるのも良いです。
3.隠ぺい力が強い
濃度調節が簡単なこともあると思いますが、隠ぺい力は高いと思います。
黒い部分で1回目の筆塗り状態。
下地は金メッキのままですが、1回で結構良い感じになってます。
所々薄い個所があったのでもう1回塗りましたが、それでも2回で済むのは楽で良いです。
ちなみにファレホはつや消し仕上げになります。
好みの問題でしょうが、私的にはつや消しで良かったです。
4.塗膜が強固になるまで時間がかかる
まずは下の画像を見てください。
塗装後20時間程度で組み上げて本体にポーズをとらせた時に擦れて、簡単に剥がれました(^_^;)
ファレホは特性として、乾燥した後に樹脂が空気と化学反応を起こし硬化することで塗膜が強化されるんですが、それには少なくとも48時間以上はかかるとのこと。
※エアブラシ塗装に使った場合はもっとかかるそうです(^_^;)
そこで、剥がれたパーツより早い時間に塗装した部分(ブースターのウィング)を爪楊枝で強めに擦ってみましたが、剥がれることなく、塗膜は強固だと分かりました。
ウィングも金メッキパーツなんですが、メッキの上でも剥がれない塗膜は素晴らしいと思います。
逆に硬化するまでは塗膜が簡単に剥がれるので、爪楊枝ではみ出しを簡単に補正出来るのは私的には良かったです。
麺棒よりも爪楊枝の方がピンポイントで補正できますから。
HGアカツキは標準でメッキ塗装されたキットですが、爪楊枝で擦っても大した跡は残りませんでした。
5.スミ入れも可能
ファレホでのスミ入れの際は、シンナーを多めに入れて希釈します。
ファレホ1~2滴に対してシンナー3~5滴といった感じでしょうか。
水溶性なので、最初は水で希釈してみましたが、水をいくら多めに入れても毛細管現象は出来ませんでした。
私的なコツは、筆を置いてインクが行き渡らせて、少し時間をおいてから、はみ出しを麺棒で拭き取るといった感じです。
筆をおいてすぐに拭き取ると、モールドの塗料も拭き取ってしまうので、すぐにやらない方が良いです。
希釈を多くして薄いので、爪楊枝じゃなくても簡単に拭き取れます。
5.乾燥・揮発が早い
塗った後10分くらいで、上塗りできるくらいに乾燥するので、待ち時間は長くないです。
ただ、そのせいか揮発も早い気がします。
筆塗用に少量作った時だけでなく、スミ入れ用に多めに作った場合でも結構な早さで乾燥してました。
6.ラッカー下地・ファレホ下地を侵さない
塗装剥がれの写真を見てもらえれば分かりますが、剥がれた後も金メッキはそのままで下地を侵していません。
また、乾燥後なら別のファレホを上塗りしても、下地を侵しません。
塗膜のことがあるので、下地は出来るだけ乾燥させてから上塗りした方が良いとは思いますが。
7.種類が多い
通常タイプのモデルカラーで200種類以上、さらにゲームカラーやエアブラシ用のモデルエアーを加えると400種類以上とカラーが豊富です。
ただ、私的には種類多すぎ(^_^;)
しかもMr.カラーなどとネーミングが違うので、比較は困難です。
説明書通りに混色することは考えずに、似たような色を買って単色で使おうかと思ったんですが、ボークス札幌SRの色見本は色褪せてるし(笑)
ボークスのホームページを参照に色を大まかに選び、後は勘や運任せって感じでしょうか(^_^;)
8.入手しづらい
おそらくこれがファレホ1番の難点。
ボークスショールームかウェブショップ、または一部提携店以外では売っていません。
私の家は札幌SRまで歩いても大してかからないので問題ありませんが、通販だと送料864円かかるし、近くに店舗がない場合は買いづらいことこの上ない!
9.総括
いろいろ書きましたが、塗膜のことさえクリアできれば使いやすい塗料ですね。
ほぼ無臭ではみ出し補修も簡単なので、気軽にチャレンジできるのは非常に良いです♪
※希釈してエアブラシでも使えるとのことですが、塗膜のことがあってラッカーの代用として使うのは難しそうですね。(乾燥時間が十分に取れるなら話は別ですが)
使うとしたらエナメル塗料の替りに使うのが無難でしょうか。
ラッカーを侵食しないし、溶剤でプラを侵食しないのでスミ入れも気軽に出来るし、拭き取りも簡単ですから。
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購入金額
304円
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購入日
2014年頃
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購入場所
ボークス札幌SR


hijikiさん
2014/06/02
それで塗膜が薄くならないなら私的には結構いいものに思えます。
ryo157さん
2014/06/03
あとはトップコートをすれば完璧って感じでしょうか(^_^;)