レビューメディア「ジグソー」

今は「機器に傷を付けるから」と、使われていません

 

「セーム革」は、昔からカメラのレンズ拭き、楽器、貴金属アクセサリー、喫煙器具のパイプ、映像再生機器(VTR)のヘッドの清掃に良く使われて来ました。

 

自分の場合、趣味、仕事を通していつも近くにありました。

 

「楽器」も「カメラ」、「スモーキングパイプ」も趣味ですし、「VTR機器」などは仕事でも趣味でも良く扱いました。

 

まあ、貴金属アクセサリーだけは馴染みがありません。

 

一版的に、日本で「セーム皮」と言えば「鹿皮」ですが、「羊」も使われています。


日本で販売されているもののほとんどは中国製で、使われているのはキョンという小型の鹿の皮です。

 

このセーム皮は汚れたら洗剤で洗います。

 

「乾燥をさせるとゴワゴワになる」と言うのが難点でしたが、これを洗う時に柔軟剤を入れるとフワっと仕上がります。

 

洗髪用の「リンス」も良いそうです。


写真は、なんか、「とっても汚い皮」に見えますが、拡大するとみんなこうなります。

 

昔から、セーム革は貴重品でした。

 

これは「小さなハンカチ」くらいの大きさですが、フルート用の大きなやつは何千円もしました。

 

大きな金管楽器様にはかなり大きな物もあり、価格も大きい程高価でした。

 

昔は、「楽器」から「宝石や貴金属」、「海泡石のパイプ」なども、これを使って綺麗にしていました。

 

でも、日本の繊維メーカーが「特殊繊維のクリーナー」を出すと爆発的に広まり、「セーム皮は却って傷が付く」と全部「特殊繊維」にシフトしました。

 

でも、相変わらずこれを使い続けている現場もある様です。

(下の写真を見たら、絶対に止めると思いますが…)

 

(汚い画像ですが、拡大写真です。これでは傷が付きます!)

 

一方、VTR装置のヘッドのクリーニングも長い間「セーム皮」と溶剤には「フロン系」を使っていました。

 

しかし、「地球の環境破壊」への懸念から「フロン系」が禁止され「アルコール系」に替わりました。

 

「セーム皮」も「アルコールと反応し何らかのガスが発生する可能性が否定できない」との通達かあり、使い捨ての「紙製品」が一般的になりました。


「VTR装置のヘッドクリーニング用」は、これの1/4以下の小さな物を使っていましたから、これは「銀製品用」か「カメラ用」だったと思います。

 

物持ちが良いのか、なぜか手元に今もあります。

 

きっと、銀の楽器を使っていた時も、パイプを作っていた時も、カメラのレンズを拭く時も、VTRのヘッドのクリーニングでも使っていたので、これを持っていると安心するのだと思います。

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    2000年04月13日

  • 購入場所

    不明

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