レビューメディア「ジグソー」

ZALMANの技術力の粋を集めた(色々な意味で)簡易水冷

○ 見ればZALMANと分る他と違うデザイン!120mmサイズのラジエーターにしては冷える

✖ M/B(X79等)によってはメモリに干渉する ・保証が6カ月と短め

 

前々から独特なデザインと独自な冷却システムで注目していた
ZALMAN RESERATOR③MAX をドスパラエールの視聴者プレゼントで頂いちゃいましたので、商品提供を頂いたドスパラエール様と㈱アスク様に感謝しつつ、
大型空冷CPUクーラーのPhanteks PH-TC14PE-ORと冷却能力の比較をします。

 

スペック
製 品 名 Reserator3 MAX
材   質 純銅、ブラックニッケルメッキ(ラジエーター)純銅(ウォーターブロック)
フ ァ ン 120mmブルーLEDファン(PWM対応)
ベアリング方式 ロングライフベアリング
ファン回転数 1,000~2,200rpm ±10%
ノイズレベル 18.9~36.7dBA ±10%
電源コネクター 4ピン(ラジエーター)、3ピン(ポンプ)
ポンプ循環能力 1時間あたり約90L
本体サイズ 120×145×79mm(ラジエーター)70×85×37mm(ウォーターブロック)
重  量 870g
対応CPUソケット Intel:LGA2011/1366/1156/1155/1150/775 

         AMD:FM2/FM1/AM3+/AM3/AM2+/AM2
付 属 品 バックプレート、固定クリップ(Intel用、AMD用)、取り付けネジ(6種類)、ナット、ナットキャップ、ローディングブロック、両面テープ、サーマルグリス(ZM-STG2M)、ユーザーマニュアル
型  番 Reserator3 MAX

 

外観

ぱっと見ただけでZALMANってわかる特徴的なラジエーターをフルアーマーガンダム
の様な拘束具(プロテクター)で覆っているのが特徴的です。


見た目は完全にCNPS9900の様ですが、ラジエーターだけでなくウォーターブロック
も完全オリジナルだそうです。

 

㈱アスクの広報さんによると、ほとんどの簡易水冷クーラーのポンプ一体型ウォーターブロック
は特許を取得しているメーカーさんの部品を使用しているそうなので、各社色々な簡易水冷クーラーを出していますが、冷却の肝になるポンプ一体型ウォーターブロックは一緒な事が多いそうです。

 

ポンプ一体型ウォーターブロック部分はZALMANらしくヘッド部分は純銅製で、
内側の水が通る部分には、マイクロフィンによる特殊精密加工をしており、
水に当たる面積をかなり増やして熱伝導効率を高めているそうです。


ZALMANの公式ページから引用

ウォーターポンプの循環量は一時間当たり90Lと本格水冷の標準的なシステムと
同等の性能を持たせているそうです。

そして、見た目でもっともZALMANらしいのが、
LEDがとても暗いです

ここは譲れないポイントなのでしょうか?


あまり光って欲しくない人には良いのかもしれませんが、
光り物スキーとしては、もちょっと明るいLEDにしてもらいたいところです。

 

また、世界初を謳う「ナノ流体冷媒」を利用した『ナノフロイドクーリングシステム』を採用し、
通常の水にクーラント剤を混ぜたものと比べても冷却効果を高める設計がされています。

 

取 付
取付は、120mmのFANが付けれるネジ穴があれば、ほとんどのATXケースであれば
問題無く付ける事が出来るかと思います。
説明書も日本語表記があり、図解も記載してありますので分かり易いです。

ラジエーターFANのケーブルが、標準ではラジエーター背面から出ている為、
私のM/B(ASRock X79 Extreme4-M)では、CPUFAN1(4ピン制御)の部分まで長さが足りず、
延長ケーブルを用意するか、
画像で上げている様にラジエーターの途中の隙間からFanケーブルを出す必要があります。

これは、ラジエーターをサンドイッチする場合も、サイドから出すなり、
サンドイッチ側のFanにFanグリルを設置しないと、標準で付いているFanケーブルが
サンドイッチ側のFanに当たってしまい、どちらにせよ必要な加工なのかなと思いますので、
この辺は改善してもらいたい点です。

また、ウォーターポンプ部分はスリーブケーブルになっているのに、
Fanケーブルはダサいケーブルのままっていうのもちょっと残念です。

私はめんどくさかったので、大きめなスリーブで一本に纏めてしまいましたが、
ケーブルをサイドから出す場合は、Fanの根元からスリーブしてしまうと
ネジの固定がしっかりとできなかったり、急角度で折り曲げないと
サイドのヒートパイプの間を通すことが出来ないので、
すこし根元を残したスリーブをすると良いかもしれません。

 

X79のマザーボードを利用している人はバックプレートを取り付ける必要がないので、
ウォーターブロックの取付は簡単でした。

背面に取り付ける場合、X79の様にCPUの左側にもメモリを置くM/Bを使用している人は、
メモリの高さに注意が必要です。

私の利用しているG. SKILL RipJawsZの高さが約40mmで、
あと2mm程でラジエーターのプロテクターにぶつかってしまいます。

ウォーターケーブルは柔軟性があって、取付時の曲げも容易です。

 

冷却性能と比較
冷却性能テストはOCCTを使用しています。

※昨年10月の段階では、BIOSアップデート前で4.7GHz回すのに1.38V必要でしたが、
BIOS更新後1.255Vで回るようになりましたので、もう少し温度も低くなっています。
現在(2014-2-27)Reserator3 MAXのファンが折れてしまい、動作できないので修理次第新しいデーターを入れます。

CPU i7-4820K 4.7GHZ

Phanteks PH-TC14PE-OR
core0 66℃
core1 63℃
core2 61℃
core3 62℃

Reserator3 MAX Fan2250RPM(最高回転数)騒音56db
core0 64℃
core1 59℃
core2 60℃
core3 62℃

Reserator3 MAX Fan1976RPM 騒音46db

core0 67℃
core1 63℃
core2 62℃
core3 64℃

Reserator3 MAX Fan1544RPM(最低回転数)騒音34db vcore1.334V
core0 74℃
core1 66℃
core2 66℃
core3 67℃
最低回転数にしたらエラーになってしまいました。

Reserator3 MAX Fan1544RPM(最低回転数)騒音34db vcore1.384V
core0 80℃
core1 77℃
core2 75℃
core3 77℃

※Phanteks PH-TC14PE-ORでは、4.7GHz 1.334VでOCCT LINPACKも一時間パスしていましたが、
なぜかZALMAN Reserator3 MAXに変えるとvcoreを1.384Vと0.05V上げないと安定しなくなってしまい、
Phanteks PH-TC14PE-ORで取っていたデーターとの比較が出来なくなってしまいました。
(ポンプをM/Bの電力供給から電源直にしたりなど色々試しています)
ちょっと原因特定に時間が掛かりそうです。

後日、電圧を上げて、最低回転数にしても落ちないものと差し替えます。

PH-TC14PE-ORのFan回転数が1200回転ほどなのと比べると、
ZALMAN Reserator3 MAXの最高回転数2250RPMとほぼ同等、
1976RPMで、同等か少し下
1546RPMで、10℃~4℃熱いという結果が出ました。
※vcore1.334から1.384Vにした場合はやはり熱量も高くなり、
1546RPMの最低回転数では、最大80℃とかなり熱くなってしまいました。

騒音は、最高回転の2250RPMはかなり五月蝿く感じられます。
1850RPMはPH-TC14PE-ORの1300RPMと同等でちょっと五月蝿い位です。
1550RPMになると、ほとんど音がしません。
そのかわり冷却性のもかなり落ちてしまいますので、静かに冷やす為には240mmサイズの
ラジエーターの物を使うか、
本格水冷に手を出してM/Bを水漏れさせるリスクと多額の資金繰りと戦うかしない
という事を考えると
120mmサイズのラジエーターの簡易空冷としては結構良い数字なのではないでしょうか?

 

総 評

・完全オリジナル設計のポンプ内蔵水冷ヘッド
・円形ラジエーター
・クーラントにナノ流体冷媒を採用
・マイクロフィンを備えた銅製ベース
と、いい意味でZALMAANの技術力の粋を集めた(悪い意味では安心の暗いLEDとちょっとお高い値段設定)
簡易水冷CPUクーラーと言えるかと思います。

冷却性能としては大型の空冷クーラーと同等か、少し下回る程度の性能を示すなど良い所満載なのですが、
<b>※4.7GHz OCCT15分で 64℃ 前後の性能</b>

残念な点としては、
・メモリとの干渉をする場合がある。
・ZALMAN安定の暗いLED
・120mmサイズとしてはちょっと高い

・むき出しのFANがちょっと当たるとパキって割れてしまう

 交換部品が売っていないのでASKに問い合わせてもダメ
があげられます。

暗いLEDは良いとしても、簡易水冷の利点の一つである
メモリの高さによる干渉が出てしまうのは、ちょっと残念ですが
設置場所を変えるなり人とはちょっと違うのが良いと言う人には我慢できるかなという点くらいで、
概ね満足のいくクーラーだと思います。

購入を迷っている人がいたらポチっちゃっても良い商品だと思うのでオススメです。

 

【テスト環境】

【CPU】Intel Core i7-4820K
【M/B】ASRock X79 Extreme4-M
【CPUクーラー】Phanteks PH-TC14PE OR(比較用)と本商品
【サンドイッチFAN】ENERMAX/エナーマックス UCTVT12P [T.B.VEGAS TRIO]
【メモリ】G. SKILL F3-14900CL9Q-16GBZL (DDR3-1866 4GBx4)Quad-Channel (4Gx4=16GB)
【ビデオカード】Palit GeForce GTX 670 JetStream 2GB OC (NE5X670H1042-1042J)
【SSD(システム)】OCZ Technology Agility 3 120GB (AGT3-25SAT3-120G)×2 RAID0
【HDD(データ)】SEAGATE ST1000DM003 (1TB SATA600 7200)
【電源】HEC COUGAR GX(V2) 800W/80PLUS GOLD (HEC-GX800V2)
【ケース】GIGABYTE/ギガバイト GZ-ZIF1WJ

  • 購入金額

    13,000円

  • 購入日

    2013年10月頃

  • 購入場所

    ドスパラ

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