1985年にエニックスから発売されたファミコン用のアクションパズルゲーム(移植作)。
『ドアドア』は1983年に発売されたパソコンゲームで、本作はそのファミコン版です。エニックスが初めて発売したファミコンソフトでもあります。開発者は中村光一さん(スパイク・チュンソフトの現会長)。元々はエニックスが主催したプログラムコンテストの受賞作なのですが、応募当時は高校3年生だったと言うのですから驚きです。
プレイヤーは主人公チュン君を操作して、画面上のすべての敵をドアの中に閉じ込めてしまえばクリア。ドアはノブの方向から通過すると開き、逆方向で閉まります。4種類の敵は行動パターンが異なりますので、そのパターンを見極めて巧くドアまで誘導しなければなりません。また、一度に複数の敵を閉じ込めることができれば、高得点が狙えます。
攻略方法としては、敵の行動パターンを把握しておくことが基本。敵との位置関係も重要です。と言うのも、敵は必ずしもチュン君を目指して向かってくるのではなく、チュン君との間に階段があると階段の昇降を優先する敵も存在するからです。また、ジャンプで飛び越えることができない敵もいますので、注意しなければなりません。
単純明快なゲームにも見えますが、むしろシンプルであるが故に、ひとつの間違いが命取りとなる厳しさを秘めています。キャラクターは可愛らしいとは思いますが、同時期に発売された作品に比べれば、画面デザイン的に物足りなさを感じる部分もあります。しかし、ゲームとしての面白さは折り紙つきです。
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購入金額
4,900円
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購入日
1985年07月18日
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購入場所
Schrödingers Katzeさん
2013/12/24
もっとも、優秀なプログラマな方なので、普通とは言えない人ではありますが。
中村さん最近の近影ものすっごくふけてます…。
中村の「中」から、マージャン牌のチュン。これが、社名で、アイテムとしても出ることの由来。
実際にはファミコンのドアドアは、mkII仕様です。
このゲームの場合、敵の速度と、自分の速度がいっしょで一定なので、「敵の動作を見極め、まとめること」がかぎになっていて、実際には「アクションゲーム」という要素は見た目ほどはありません。
ですから、「アクションゲームを期待すると」がっかり感のあるゲームでもあります。フラッピーよりも「同じ動きをすれば、クリアできる」ので「限りなくパズルゲーム」で、アドリブでどうにかならないことが多いゲームでもあります。
少しプログラムには癖があるのですよね。仕様ではあるのですが、使われていることが少なかったので、エミュレータなどではおかしな動作になったりもします。
千里一歩さん
2013/12/24
>当時のゲームなんて~
あら、そうでしたか……私は小学生の頃でしたから、高校生が開発したと聞いて「凄いお兄ちゃんだなぁ」程度の感想しか持ちませんでした^^;
>中村の「中」から~mkII仕様です。
補足説明ありがとうございます。ファミコン自体が古いモノですので、基本的にゲーム紹介を優先しています。足りないと思われる情報を補っていただけると有難いです。
>このゲームの場合~
1985年頃になると、ファミコンでもアクションゲームの良作が増えていますので、そういう意味では物足りないかも知れません。全体的にはスピード感が足りないように感じますので、もう少しテンポのメリハリがあれば良かったですね。
>プログラムには癖がある
この点は、中村さん個人の経験不足でしょうか? 「仕様ではあるのですが、使われていることが少なかった」とあるので、中村さんがファミコンの特徴を把握しきれてなかったと理解しましたが。
Schrödingers Katzeさん
2013/12/24
最初の作品ではオタピョンが居ないです。チュン君のリアクションもmkII等では増えていますね。
デザイン的には「思考型」をうたっているように「パズルゲーム」なんですよね。
バーガータイム等も同じ系譜のゲームだと思うのですが、あちらは胡椒で足止めすることができます。このゲームでは、アイテムではなく、開けっ放しのドアがやり過ごすことに使われるのですが、アイテムのように、シマッタ!というときに回避する術がジャンプしかないのと、敵が重なると、飛距離が足りなくなるので、気がついたときには終わってることも多いです。あの速度が「次を考える時間」なので、現状が「ドアドア」というゲームのデザインなんだと思います。
というか、これで速くなっちゃうと無理ゲーになってしまう気もw
ですから「コンピュータを使ったパズルゲーム」で「アクションゲームじゃない」ので、アクションゲームを期待すると面白くないゲームになってしまうと思うのです。
まぁ、「解法はひとつじゃない」ですし、スコアが、やりこみ要素になって入るのですが。
どっちかというと「凝ったつくりになっている」ので、ほかとちょっと違う実装になってるんですよね。未熟ってことではないです。
千里一歩さん
2013/12/24
>高校生が作ったものが少なくなかった気がします
まだ「マイコン」と呼ばれていた代物であれば、開発環境を用意できただけでも恐ろしいと思いますけどねw でも、中村さんも同好会から始めたとあったので、個人所有ではなく学校の備品による開発だったのかも知れませんが。
>最初の作品では~
調べてみると、初代『ドアドア』では敵のスピードアップに難点があったみたいで、それで『mkII』では意図的に抑えられた感じですね。ジャンプで回避できない《オタピョン》の追加も、その辺りとのバランスのような気もします。チュン君のリアクションは作り込みですねw
>デザイン的には~「パズルゲーム」なんですよね。
スクウェアエニックスの公式サイトによれば、一応「アクションゲーム」と紹介されています(こちらで確認)。当時は「パズルゲーム」というジャンルの認識がなかっただけかも知れませんが、現在の分類に従えば「パズルゲーム」に入りますよね。ただ、敵の種類を増やしたり、新たなアイテムを追加したり、あるいは、画面デザインを作り込んだりすれば、今でも十分に通用できる内容だとは思います。
Schrödingers Katzeさん
2013/12/24
資料くらいは必要ですけど。
一定っていうより、加速するので、「とっととまとめて閉じ込めないといけない」だったような気もします。だんだん距離を詰められたことだけは覚えているので。
ただ、「アクション」で買うと、買った人と、デザインが合わないんですよ。
だから、スーパーマリオをはじめとするアクションゲーム好きだと受けが良くない。
パズルとするには、スコアを稼ぐという意味で「最適解」はあるんですが、答えがひとつじゃないという点で、アクションと判断されてるようにも思います。
向き不向きがあるので「喜ぶ人に届くように」売らないと評価が低くなったりするのですよね。
千里一歩さん
2013/12/24
>当時のハードウェアは直に叩く~
個人規模の開発が多かったのは知っていますが、それでも当時、マイコン(パソコン)を自由に使える環境にあったことは凄いと思います。かなり後の話になりますが、親に購入してもらったPC9800シリーズでさえも、親のボーナスが結構飛んだことを覚えていますので……^^;
>向き不向きがあるので「喜ぶ人に届くように」売らないと~
ファミコン初期はゲームジャンルもまだ明確ではなくて、そのせいでハズレ(=少なくとも自分には合わない)作品を購入することも珍しくありませんでしたよね。その代わり、友達同士で貸し借りする文化も育ちましたので、それはそれで良かったような気もしますがw