下位モデルのMPU-PC98IIが標準モデルで、このS-MPU/PCは高性能型という位置付けでした。MIDI IN/OUTは各2系統装備されていて、映像等別ソースとの同期に対応させるSMPTE IN/OUT端子も備えています。
正直言えば、MIDI音源の一般的な用途であったMS-DOSゲームのBGM再生や、ごく普通のMIDIファイル再生だけであれば、MPU-PC98IIで十分だったのではないかと思います。特に私が当時使っていたSC-55mkIIでは、ハードウェア自体がそこまで重いファイルには対応出来ていませんでしたからね。
ただ、それでも意外と多くのPC-9800シリーズユーザーはこのボードを持っているのではないかと思います。というのも、ある時期に中古品がかなりの格安価格(380円)で大量に処分されたことがあり、それまで手を出していなかった多くのユーザーがこのボードを買うことになったためです。私はそれ以前からこのボードを持っていましたが、その処分の際にもう1枚買い足しています。
このボードは設計が古く、Plug & Playに対応していないという問題があり、Windows 95時代に合わせてPlug & Playをサポートしつつ価格を下げたS-MPU-II/Nというボードにモデルチェンジされたのですが、こちらは逆にMS-DOS上で動かす際にイネーブラーと呼ばれるソフトウェアを組み込む必要があり、結局多くのユーザーはこちらの初代を使い続けていたようです。
後に私がSC-88を購入した辺りまではこのボードを使っていたのですが、最後にメイン機として使ったPC-9800シリーズであるPC-9821Rv20/N20からCバススロットを撤去してしまったため、MIDIインターフェースをUSB接続の製品に入れ替えてしまい、このボードもそれ以降使われなくなってしまっています。
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購入金額
380円
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購入日
不明
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購入場所
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