から1年半以上言い続けていた「メインPCの刷新」。
2014年初のメインPCの環境は
・CPU:AMD Phenom II X6 Black Edition(Thuban、6C、3.2GHz、TC時3.6GHz)
・M/B:ASRock 890FX Deluxe3(Socket AM3)
・メモリ:CFD W3U1600F-4G(PC3-12800(DDR3-1600)、4GB×2、9-9-9)
・VGA:玄人志向 RH5850-E1GHW/HD/DP/SP(Radeon HD5850、760MHz、メモリGDDR5 1GB、4,200MHz)
・システムドライブ:WD Caviar Black WD1002FAEX(3.5inch、7200rpm、1TB、キャッシュ64MB、SATA3.0)
・データドライブ:WD Caviar Green 2TB WD20EARS(3.5inch、5400rpm、2TB、キャッシュ64MB、SATA3.0)
・バックアップドライブ(リムーバブル):
5インチベイ用「Relational HD」内蔵ユニット RHD-IN/SA
カートリッジハードディスク RHD-750(7200rpm、750GB)
・光学ドライブ:パイオニア BDR-S05J-BK(12倍速BD/DVDライター)
・サウンドカード:ONKYO WAVIO SE-200PCI LTD(PCI接続、SN比 115dB)
・カードリーダー:オウルテック FA404MX(B)(FDD+USB2.0接続カードリーダー)
・電源:AcBel R9-1100W GOLD (PC8055)(80 PLUS GOLD、出力 1100W、+12V 25A×6系統)
・ケース:Abee AS Enclosure M0(EM0-BK)(フルアルミ、10連5インチペイ、Extended ATX)
という感じで、今でも使えないほど遅くもないが、CPUに関してはNehalemと同世代のThubanはIntel目線で見るとNehalem⇒Sandy Bridge⇒Ivy Bridge⇒Haswellと世代が進んだため見劣りするし、システムドライブはいかな黒キャビアといえどもSSDの前には桁違いの遅さで「快適」とはいかない。
むしろZIGSOW関係で構築するベアボーンPCや
レビューさせていただいたノートPC
の方が高性能で、メインが遅いという状態が続いていた。メインPCをつぶして改造する、というのはリスクが高く&PCを使えなくなる期間があるのでなかなか大仕事だったのだが、現在複数PCがあるのでバックアップも効くし、そもそも今回母体とする予定PC(OCコンテスト参戦機)があるので、現メイン機を生かしながら徐々に移行していけばよい....な~んて考えていたのだが...人間きっかけがないとやらないものでズルズルと....早1年半。特にSSD化は有効であることは身をもって体験していたのだが、現メイン機がLinuxとWindows 7 64bit、Windows xpのトリプルブートで、特にGRUB (2)先行でロードされるよう構築をしたため、2段起動(GRUB 2⇒Windowsブートローダー)となっていて、これを崩すのが億劫で実施できていなかった。
しかし個人的に使っていたxpソフトがついに使用終了したことと、材料も買い揃えてしまったのでw重い腰を上げることにした。
基本判官びいきで?AMD寄りのスタンスだったのだが、AMDは今後単体CPUは開発しないというし、現行FXは期待はずれのものだったのでCPUの選択は必然的にIntelに。当初はOC参戦機をそのまま使うか、と思っていたくらいだったので、CPUはSandy
で板はASUSのZ68ボード
の予定だったのだが、直後にIvyが発売され、多大な苦労をして現環境を移すのにSandyでよいのか?と思い始める。Ivyの高性能化は自分でも体験していたので
板をそのまま使える3770Kでも買うかぁ...と思ってボヤボヤしているうちにHaswellが出た。これはTick-Tockモデルの「Tock」にあたる。「Tick」(プロセスルールの微細化に重点が置かれる)にあたるIvy Bridgeですら?あの高性能化具合。性能向上に重きが置かれる「Tock」にあたるHaswellはどれほどのものかという期待と疑問がムラムラとww
ZIGSOWはじめ各所で報告される性能向上と、今回改変されたプラットフォーム「LGA1150」は次のBroadwellでも継続使用...ということを考え合わせると2013年後半にIvy Bridgeに投資するのがバカらしくなってきた。...で、結局プラットフォームから換えることにしたので、OC参戦機からはケースやビデオカードなど周辺系しか引き継がないことにwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
一応「メイン機」なので、永く、しかも、毎日使うので快適で、かつ遊び心があるボードを選定するということになって.....思い出した。
『cybercatは栄光のASRockers党員だった 』
というわけでネタ的にも?次の板はASRock一択で。
ASRockのHPには2014年1月現在LGA1150のM/Bとして41枚が登録されている。チップセット別に見るとH81が10枚、B85が7枚、Q87が1枚、H87が6枚でZ87が17枚。このうち低価格のH81やビジネス向けのB85はUSB3.0およびUSB2.0ポート、SATA3ポートの数が少なく、高速化技術であるIntel Rapid Storage Technologyや Intel Smart Response Technologyに対応しない。今回ドライブをけっこう積む&システムドライブをRAID化してみたいため、必然的に落ちる。H87(Q87含む)とZ87はK番CPUでのOCの可否(とPCI Express3.0帯域の分割)が差だが、さすがASRock先生、H87でムリヤリOCを可能とした「Fatal1ty H87 Performance」もラインアップする。
この「Fatal1ty H87 Performance」、安価(実売1万円程度)でOCも可能、マウスポーリングレートを変えることができたり、スナイパーキーとマクロキーと呼ばれるゲーム用の機能が充実したりしており、「遊ぶ」なら断然オイシイのだが、SATA3ポートがチップセット供給の6ポートのみとか内部のUSB3.0ポートがひとつしかないとか、PCI Expressスロットが×16と×1ともに2つだが、結局×1のひとつはプライマリー×16の直下なので使えず、そのわりにはPCIバスが多すぎるとか拡張性に難があるのと、電源が「強化版」という感じではない8フェーズなので、なかなかPC刷新の腰の重いcybercatの次期メイン機としては長期的に見てどうかね、ということで見送り。
でZ87系となるわけだが、次も拡張性を考えてハコはOCコンテスト参戦機のもの(ATX対応ケース)
を使うので、ここでMini-ITX1枚、Micro-ATXの2枚が対象外で残り14枚。
ASRockのZ87ボードのラインアップはオーバークロック特化型の「OC Formula」、ゲーム志向の「Fatal1ty」、ベーシックな「Pro」と上級機種「Extreme」の4シリーズ。オーバークロックに関しては常用プチオーバークロックは可能性あるけれど、あくまで「普段使いのメイン機」なので「OC Formula」付属の冷却キットや状態モニターを使わなければならないほどカリカリには攻めない予定だし、PCではゲームもほぼやらないのでゲーム特化で拡張性が低い「Fatal1ty Z87 Killer」や一般機能を削らずゲーム機能を付加したためムダに高価な「Fatal1ty Z87 Professional」を選ぶ必要がない。「Pro」は電源周りが貧弱で長期使うPCとしては候補から外れる。
そこで結局「Extreme」シリーズへ。上記のように思う人が多いのかこのシリーズがZ87のATXボードの最大勢力、実に7種類もある。下から「Z87 Extreme3」、「Z87 Extreme4」、「Z87 Extreme4/TB4」、「Z87 Extreme6」、「Z87 Extreme6/ac」、「Z87 Extreme9/ac」、「Z87 Extreme11/ac」。数字が大きいほど内部ポート数やスロット数が多く(Z87 Extreme11/acはSATA3が6ポートに加えてSAS3を16ポートも装備するクレイジーボードww)、うしろの付番は「/ac」がac対応のWiFi+Bluetoothの無線対応版、「/TB4」がThunderbolt装備版だ。後者は不要なので、実際には「Z87 Extreme3」、「同4」、「同6」、「同6/ac」、「同9/ac」、「同11/ac」が残る。上位M/Bでは無条件にワイヤレス機能が付くので、その有無を選べるのは結局「6」だけだ。
このうち「Z87 Extreme3」だけはちょっと電源周りがグレードが落ちる廉価版で、PCI Expressの数が少なくてPCIが多いなど今後のことを考えると選べない(つかこのスロット構成なら電源も8フェーズと共通な「Fatal1ty H87 Performance」の方が安価で「使える」)。「Z87 Extreme9/ac」はPCI Express 3.0 x16が5スロット!のSLIやCrossFire前提の画質特化版、「Z87 Extreme11/ac」は前述のように内部ストレージポート鬼の22ポート!!という貯蔵特化版で、選べない(し、そもそも価格が約4万、8万と高額)。結局2万円前後の売れ筋、「Z87 Extreme4」、「Z87 Extreme6」、「Z87 Extreme6/ac」の3枚が残る。「/ac」のワイヤレス機能は自分の今の使用法なら不要なので、「6」を選んだ場合に価格差があまりないならそっち選んでも邪魔にはならないな、程度。
で、結局ベストセラーボード「Z87 Extreme4」と高機能版「Z87 Extreme6」の一騎打ちに。
「Z87 Extreme6」の「同4」に対するアドバンテージは、
・若干の電源強化(フェーズ数は12で共通もデュアルスタック MOSFET採用で効率供給)
・Intel製デュアルLAN(「4」もIntel製LANだが1ポート)
・mini-PCIeポートの装備(1ポート)
・SATA3ポートが10ポート(「4」は8ポート)
・バックパネルへのCMOSクリアスイッチ装備
・前面 USB 3.0 パネルと2.5" HDD/SSD ラック付き
てな感じ。デュアルLANは使う人は使うんだろうけれど、自分は使用予定なし。mini-PCIeは位置的に、WiFi+BTカードを後付して「/ac」仕様にアップグレード出来るアップグレードパス(実際「/ac」ではここに無線モジュールが来る)。
一方「Z87 Extreme4」の方が、全てにおいて「同6」に劣るか、というと
・PCI Express ×1スロットはひとつ多い
・USB3.0とUSB2.0ポートもそれぞれひとつ多い
・D-Sub映像出力を備える
という価格以外のアドバンテージもある。
このうちD-Subはもはやどうでも良いし、どのみちビデオカード積載予定なので本体側は使わない。ひとつ多いPCI Express ×1スロットはプライマリー×16に2スロット占有型のビデオカードを積むと死ぬので、要点としては「USB3.0とUSB2.0ポートがひとつずつ多い安価(差額約2000円)な「4」か」「2000円高いが、SATA3ポートが2つ多く、前面 USB 3.0 パネルと2.5" HDD/SSD ラックがおまけにつく「6」か」という選択。SATAポートは既に5ポート使用する(システムSSD×2、データHDD×2、光学ドライブ)ので、8ポートだと将来の拡張性がいまひとつなのと、前面 USB 3.0 パネルと2.5" HDD/SSD ラックは買うとそれぞれ2000円、1000円ほどはするので、USBポートの少なさはチョイ引っかかるが当時特価で1000円強の価格差しかなかったこともあり「6」に軍配。そのときは「6」のみが安売りしていたので「6/ac」との差額は5千円近くもあって無印の「6」を選択した。紆余曲折(というほど悩んでないが)の結果決定したボードの特徴としては
・プレミアムゴールドコンデンサ設計、12電源フェーズ設計、デュアルスタック MOSFET
・3 x PCI Express3.0 ×16、 1 x PCI Express2.0 ×1、 1 x mini-PCI Express、2 x PCI
・10 x SATA3、1x eSATA、8 x USB 3.0、7 x USB 2.0
・Intel デュアルギガビット LAN(チーミング機能付き)
・「Purity Sound」7.1 チャネル HD Audio、Realtek ALC1150 オーディオコーデック
・1 x 前面 USB 3.0 パネル(リアパネルUSB3.0用ホルダーつき)、2.5" HDD/SSD ラック
てな感じ。ASRockとしては上級シリーズである「Extreme」でもあるので使用チップもけっこう気合が入っている。
まず特徴でも記したLANは信頼のIntel製でEthernet Controller I211-ATとI217Vにより担保される。このLANを通してIntel リモート・ウェイク・テクノロジーを用いた遠隔起動を行い、ホームサーバー化することも可能だ。
PCIブリッジチップはasmediaのASM1083を積む。「Purity Sound」と力を入れるオーディオチップはEMIシールドカバーに覆われたRealtek ALC1150がS/N比115dBの7.1 CH HDオーディオを実現する。これを最大600Ωのヘッドフォンでも駆動できるTI 5532 Premium Headset Amplifierで出力する。「OC Formula」ほどオーバークロック特化型ではないが、せっかくのZ87チップセットを積む「Extreme6」、まな板でも「遊べる」ようにM/B上に電源スイッチと強制リセットスイッチを持つ。またデュアルBIOSの切り替えも機械的に出来るように設計されている。面白いのは「Extreme4」と違って内部USB2.0が全てヘッダピンではなく、1ポートA端子であることだ。「Extreme4」に対するアドバンテージとしてSATAが余裕の10ポート!「Extreme4」と比べて特徴的なのはmini-PCI Expressの位置。2番と4番のPCIスロットの間にmini-PCI Expressソケットがある。2番スロットがPCI Express3.0 ×16のプライマリスロットでここにビデオカードを積むが、現在Intelの内蔵グラフィックの性能も上がっているため、わざわざATX規格のM/Bにビデオカードを積むなら2スロット(以上)占有タイプになると思われるので、PCI Express ×1スロットよりも事実上の拡張性は高い。ただmini-PCI Expressだと無線カードくらいしか使い道がないが、mSATA兼用だったらキャッシュにも使えるので汎用性が高かったかな。
「Extreme6」のアドバンテージの「オマケ」はPCIスロットブラケットつきのフロントUSB3.0パネルと2.5" HDD/SSD ラック。これは別々のものではなく、内部ヘッダピンから2口のUSB3.0ポートを得ることが出来る3.5インチベイ用のフロントUSBポート増設具と2.5インチドライブを固定するボードが一体化したもの。...ただ今回はせっかくの付属品だが使わなそうなケハイ(^^ゞ今までケース=Abee AS Enclosure M2 Premium Edition(EM2PE-BK)に入っていた、LGA1155世代のM/B、ASUS P8Z68-V PRO-GEN3と比べてみよう。
やや青みがかった基板にブルーメタリックのヒートシンクが美しく映えるASUS P8Z68-V PRO-GEN3に対して、ASRock Z87 Extreme6は茶色と黒、アクセントにアルミシルバーを使ったよく言えば質実剛健な、悪く言うと地味な造り。ただリアパネルに回るとそれが一変、筋彫りのマーク刻印のみで不親切きわまりないASUSに対して、ASRockはカラフルに色分けされていて端子名称の記載もほとんどのものにあるわかりやすさ。しかしその裏に気を配っているかというとそうではなく、ASUSは断熱材様の素材を貼ってスキマをなくしているのに対して、ASRockは単にペラペラの金属板リア端子はD-Sub15ピンの省略は時代の流れか、ただUSB2.0ポートが2つ少なく、イマドキPS/2 マウス/キーボード ポートを装備するのはゲーマーへの気遣いか。おもしろいのはHDMI INの機能があることで、パススルーで外部入力をモニターに映し出すことが可能(内蔵グラフィック使用時のみ)というあたりか。そしてCMOSクリアスイッチが外部アクセスできることも「いじりがいがある」ボードになっているといえるだろう。取りあえず現在素組みして評価中。まだボードなどを完全に乗せきっていないので、評価は難しいが、安定っぷりはイイ感じだ。今後数年を支える母艦となれるか?
※今後使用パーツのご紹介をしつつ、最後にCPUのあたりで性能評価を報告予定。ASRock先生、あなたに期待されていることがおわかりですか?
....わかっていらっしゃるようだww
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購入金額
19,980円
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購入日
2013年09月02日
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購入場所
ツクモeX.
はにゃさん
2014/01/10
Z87 Extreme6 はオプション類を含めても、選択しやすいマザーですね。
すっかり変態ではなくなった感があります。
cybercatさん
2014/01/10
ただUEFIの日本語は.....味わい深いww
KAOさん
2014/01/10
ASUSとASRocK比較よかったです。
リアパネルの色わけは断然ASRocKさんいいですね~
cybercatさん
2014/01/10
>CPUの扇風機って!面白い(*^_^*)
まぁ、除湿機も機能として持つメーカーですから!(マジ
>リアパネルの色わけは断然ASRocKさんいいですね~
と、いうかギガ
M/B本体や説明書に対する気の使いようと比べてこの部分だけ画竜点睛を欠く、という感じ。
まあ、Intel