ノート・パソコン用、2.5インチのHDDです。
SSHD とは SSD + HD という意味を込めた商品名です。
※SSHDとは、一般的な製品カテゴリを特定するものではありません。
正しくは、"ハイブリット(SSD+HD)記録装置"です。
それでは、ハイブリットとは何か?
SSHDの特徴を確認していこうと思います。
SSHDの中身は大きくわけて3つの部分から構成されます。
1.SATAインターフェイス部
PCとのデーターアクセス、SSD部分HDD部分とのアクセスを処理します。
2.SSD部
非常に高速にアクセスが出来る反面、コストが高く容量に制限あり。
3.HDD部
大容量であるが、SSDと比較するとアクセス速度に劣る。
そこで、SSDとHDDをうまく組み合わせ、商品価値を高めた物がSSHD。
以下の概念図を参照してください。
メイン記憶装置は従来通りHDDです。
ただし、PC起動時に毎回読み込むことになるOSデーターや、
日常的に使用するアプリケーション、テンプレートデーターについては
SSHD内で頻度の高さを自動判別し、頻度が高いと判断したデーターは
SSDへ移動を行います。
SSDに移動したデーターは、HDDではなくSSDから読み込みが行われる。
Seagateのデーターシートから引用
(SSD容量 MLC - 8GB )
HDDからSSDへ移動できる容量は最大で8GBということになる。
(HDDキャッシュ -64MB )
従来のHDDキャッシュが16MB-32MBに対して、かなり大きな容量。
読み込み・書き込みの細かな時間短縮に寄与していると思います。
今回レビューを行うのは2.5インチ 500GBモデルです。
ノート・パソコンとはいえ、最低限300GB程度の容量は必要と判断し
2013年/末時点でのラインナップ 1TB / 500BG から選択しました。
500GBモデルは製品の厚みが9mm規格ではなく7mmにも対応。
(9mm規格でも使えます)
ノート・パソコンにSSHDを換装し、レビューを行います。
評価機のスペックは以下の通りです。
OS - Windows7
CPU Intel Core-i3 2330 【2.2GHz】
Memory 6GB (PC-10600 4GB+2GB)
HDD SUMSUN HM500JJ (500GB/16MB)
標準搭載HDDとSSHDを比較したDiskmarkは以下の通りです。
体感速度でとても満足のいく結果が得られているので数値には納得がいきません。
(そうはいっても実測値なので…そのまま掲載します)
①SSHDのマイコンピューター上での認識はどうなるの?
・標準搭載のHDDと同じように1つのドライブとして表示されます。
・Windows7上では、特にSSHDに対して特別な操作は出来ないようです。
②具体的に何が速いの???
・OS起動速度が速くなりました。
標準搭載HDDでは90秒程度だったのですが、75秒くらいになりました。
ただし、これは今のところ安定していないようです。
別の方が使った感想でもありましたが、SSD部にキャッシュしている内容に
依存して高速化されるようです。
・OS起動に関連し、Windowsログイン後の各サービスが立ち上がる際に
それなりにストレスを感じていたのですが、軽減されています。
・アプリケーションの起動が速くなりました。
これは正直微妙。
初回起動時、HDDからの読み出しに対してはメリットが有ります。
しかし、同じアプリケーションを2度・3度と起動する場合、
(今回はメモリ6GBです)
メモリからアプリケーションが呼び出されているようで、SSHDにした恩恵は
あまり感じませんでした。
・微妙に書き込みがスムーズです。
HDD部のキャッシュ64MBが効いているのか、もしくはSSDを
書き込みキャッシュとして利用しているのか。
Seagateの技術資料には書き込み時にもSSDを使用している旨の表記あり。
③具体的なメリットは??
・地味に体感速度が向上します。
SSDの如く「うおっ!速い!!!」 という体感速度は得られませんが、
SSHDは「サクサクサクサク!!」 という、軽快な速度になります。
HDD:歩く
SSHD:ジョギング
SSD:ダッシュ!
なんだか表現がおかしい感じもしますが、心地よい早さに感じます。
・余分な設定がいらない / 予備知識がいらない。
SSD搭載に関しては、OSとの相性、トリムコマンド関係の処理、
使用目的に対して妥当性のあるSSD容量、書込み耐久など
様々な知識が必要となります。
※現在発売されているSSDに関して危機感を煽るものではありませんが
SSDの能力を十分に発揮させるための知識はやはりある程度必要です。
SSHDについては、細かな部分をSSHD内部で処理してくれるので
PCパーツに深い知識を持たない方が、現在のHDDを更新しようとする時、
交換するのみで徐々に最適化してくれる。これはメリットだと思います。
④ディスクの回転数は5900rpmなの???
チェックしたら5400rpmとでました。このへんはよく判りませんでした。
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最後に、SSHDに交換してから1~4回目のOS起動速度を比較しました。
微妙に…少しづつ早くなってるんですね。手ブレ撮影で恐縮です。
面倒くさがり屋の自分に最適!
半年以上使用しての評価となりますが、(・∀・)イイ!!
・OS起動速度も最新SSDと比較すると鈍足ではありますが、
そこまでの速度は不要な場合が多い。
(もちろん、移動の合間に様々なことを確認できる事はメリットが有りますが…)
そして、嬉しい事に、OUTLOOKが早い!
Windows7 64bit Outlook2013 を使用した環境で、初回起動が約3秒。
SSD並とはいかなくても、十分な速度ですよね。
HDD単体で評価を行うとやはり10秒では済まない時間が掛ります。
一度PCに向かって集中している時、10秒~20秒も待たされるというのは結構な苦痛。
そこへ、SSHDが3秒という一呼吸という程度の速度で起動してくれるのは気持ちいい!。
しかも取り扱いは従来のHDDと何も変わらない。
僕のような面倒くさがりなタイプや、PCに詳しくない知人友人から相談されたら
主記憶装置はSSHDをお薦めしようと思います。
2年以上が経過しました。
2016.06.24 搭載から2年以上が経過しました。
その間、業務利用しているノートパソコン「DELL VOSTRO」にて使用。
時々持ち出しては外で仕事をすることも…。
そんなSSHDのDISKINFOがこちらになります。
うん、問題なし!
一般的なHDDと同等の扱いで、同等の耐久性能を示し、同等以上のパフォーマンスを発揮。
(僕の環境に限るけどね)
突発的な対応は苦手(´・ω・`)
大変有益と感じているSSHD、有益と感じているだけに残念なポイントもありました。
・Windowsの更新プログラム(修正パッチ)が当たった時、処理が非常に遅い。
これは非常に単純明快です。
Windowsパッチは、SSHDからすれば、初めて扱うデーターです。
SSD部に移動させるメリットは無いと判断し、読み込みをHDDから行います。
すると、PC起動中に読み込まれるデーターのうち、修正パッチがあたったファイルは
数回はHDDから読み込まれることになります。
(たとえファイル名は同じでも、ファイルとしては更新されているという判断と推察)
結果、快適な起動速度で立ち上がってきていたPCが、突然鈍足起動になる…。
ああ、修正パッチか…と、割り切ればそれだけの事ですが…
予想起動時間を大きく超え、起動時間が間延びすると、ちょっと残念です。
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購入金額
8,200円
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購入日
2013年06月03日
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購入場所
Amazon
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