SandyBridge世代のXeonE5。この世代のi7には設定がなかった8コアモデルで当然本来は高価なものなのだが、オークションに中古品(?)が多く流通していて安い出品者なら1万円で手に入る。これも9800円+送料なので新品のPentiumレベル。
尚現物はSR0H3のC1ステップ品だ。
他にもSandy世代のXeonE5は幾つか安く入手できるようになったものがあるが、4コアモデルだったり、コア数は多いものの2GHz程度の低クロックモデルだったりするので8C16Tで2.6GHz/TB3.3GHzというコイツのコスパは中古市場でも破格。
自作で使うにはサーバー用チップセットではなくX79マザーで使う事になるが、ASRock等公式で対応を標榜しているメーカーもあり大抵のマザーで動くようだ。
今回はASRockのX79 Extreme6を使用。元々メインPCで使用していたものだがX99環境の導入でまるごと余らせていたもの。
実は当時からXeon E5を使っていたのでXeon自体に抵抗はない。が、自分が当時買ったXeonはE5-2620で低クロックの6コアモデルで、確かに6コアは強力だが定格2GHzという低さのせいでぶっちゃけ体感速度はあまりよろしくなく、実際のところクアッドチャンネルメモリの速度と容量のために使っていた感が強い。 なのでX79環境をメインからはずした後はこの低クロックCPUが足をひっぱるのでゲーム用等に転用もできず転がっていたのだ。
E5-2620は定格2.0GHz/TB2.5GHzの6コア
E5-2670は定格2.6GHz/TB3.3GHzの8コア
特にTB時に800MHzの差は大きい。E5-2620は使用中かなりの頻度でTBクロックの2.5GHzまで回っていたので、それよりコア数が多いE5-2670なら更にTBクロックでの動作は多いだろう。また同じSandy世代のE3-1260Lが定格2.4GHz/TB3.3GHzのクアッドコアと近い数値だったが体感速度は十分すぎたので、そういう意味でもこれが1万円で入手できるならと買ってしまった。
X79を復活させても用途なんてないのに。
性能は十分で消費や発熱も扱いやすいレベル X79板があれば…
今回は何故か余っていた(え)GTX680を搭載。メモリはDDR3 1600の4GBx4で16GBだ。
スペックが正直にでるCPU-Zのベンチでは位置づけはこんな感じ。
マルチスレッドは8コアの力に任せて後世代のクアッドコアi7を圧倒。シングルスレッド性能も意外と悪くないのがお分かりいただけるかと。
マルチスレッド性能が発揮されるCINEBENCHは1041cbと文句なしのスコア。
3DmarkのFireStrikeはこんな感じ。
GTX680を使ったのもあり7131と高めだが、特にPhysicsが12000をこえているのはさすが。下部のグラフは動作クロックだが、最もCPU負荷の高いPhysicsTEST中でも3GHzでの動作がされており、それ以外の場面では3.2GHzと十分なクロックを維持できている。これならスレッド数が少なくクロックが重要なゲームでもさほど引けを取らないだろう。
当然体感速度も過剰ともいえるマルチコアのおかげでひっかかり等は殆ど発生せずスムーズ。ぬるぬる動く。3GHzクラスなのでE5-2620で感じたクロック不足によるもっさり感も殆ど感じない。
型落ちといえどクアッドチャンネルメモリと8C16Tは使い切るのが難しいレベルの性能だ。
その分最近のPCとしては消費電力が高め…GTX680搭載でアイドル100W・ベンチピーク時450W程度なのだが、今回は旧型の古い電源を使っているので80PLUS認証電源を使えば数W~40W程度は低くなるはずだ。またグラフィックボードをミドルレンジ…例えば750Tiにすれば以前別PCで計測した時GTX680に対して180Wほど低かったので、そうすれば一般的な500Wクラスの電源でも運用可能だろう。
またピークのクロックがi7系より低く、LGA2011対応クーラーとしては小柄かつ廉価なScythe侍ZZでも冷却力不足は感じない。FireStrikeを2回連続でまわしても60度で安定。長時間のエンコードはまだ試していないがケースのエアフローがあれば侍で大丈夫そうだ。一般使用なら十分静かな範囲に収まっている。
注意すべきはX79チップセット及びマザーの設計の古さ。同じSATA3SSDを使った場合でも最新のプラットフォームに比べると若干速度は下がる(ベンチで判るレベルなので体感速度は感じないが)、USB3.0等最新規格への対応の少なさ等。また大した影響はないがSandyEにX79の組み合わせなのでPCIexpressは2.0になる。
当然そこそこの年数の経った中古品を使う事になるので故障のリスクもある。
まあ、マザーが古いというのは裏を返せばネイティブ対応のPCIスロットを保持しているので強みにもなるしこのくらいの年数のマザーならまだまだ現役のものは多いので、X79マザーを既に持っているor入手のアテがあるのなら素晴らししいコストパフォーマンスで実用的なクロックの8コア16スレッド環境を構築できるチャンスだ。贅沢にもエンコード専用マシンとかいいかもしれない。
自分みたいに使うアテがないとたんなる無駄買い物なんだけどな!!でも満足感やべえ!
X99導入せずにE5-2620で頑張ってたら神みたいな存在だっただろうなあ…
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購入金額
9,800円
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購入日
2016年06月12日
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購入場所
オークション
北のラブリエさん
2016/06/15
ちょもさん
2016/06/15
しかし、マザーが無いのだよ、マザーが。
4960Xと入れ替えるかなぁー
8コアを取るか、6コアフルで3.6GHzを取るか、それが問題だ。
jive9821さん
2016/06/15
未だにメインPCがX58+Core i7-970なので、X79+Xeon E5-2670でも充分新しいのですが、ソフト面での環境が違いすぎてなかなか移行出来ないんですよね…。
daiyanさん
2016/06/15
今でも十分実用的ですな。
下小川さん
2016/06/15
4960Xとは微妙ですねえー。クロックの差が大きいし…!
これ自体は意外とクロックの低さ感じないんですが、だからといって8コア使うのかというw
jive9821さんのレビュー実は参考にさせていただきました…!あ、安いX79に使えるXeonあるじゃんでグーグル検索したらjive9821さんので!ああもうこれ買っちゃおうと。メイン環境はソフトの関係もあってなかなか以降できないんですよねー。970ならマザーの故障さえなければCPU性能は十分パワーありますし…
コア数は加速度的に増えていってとんでもないことになってますが、同じコア数なら性能自体はクロックと世代差のある5960Xに対してもそこそこ結構健闘してますね。以前3770Kと2700K比べたときにむしろ消費電力差が大きかったんでその辺は変わってそうですがw