このカード自体の話をする前に、100VG-AnyLANについて少し触れるべきなのかもしれませんが、私の半端な知識で説明するよりはWikipediaの説明をご覧いただいた方が早いかもしれません。
このカードが発売されたのは1996年で、この時期に発売されたPC-9821シリーズ本体には既に100BSE-TXのネットワークアダプタが標準搭載されていました。このカードはあくまで100VG-AnyLANのサポート用に用意されていたということでしょう。ただ、一般的なLANにもとりあえずは参加できるように、コネクタは100VG-AnyLAN用と10BASE-T用の2つが実装されていていました。この2つのコネクタのどちらで通信するかはソフトウェアにより自動検出することが可能となっていて、両方にケーブルがささっている場合には10BASE-Tでの接続が優先され、10BASE-Tでの接続が確認できない場合に100VG-AnyLANでの通信を行うように設計されていたようです。
もっとも、私自身100VG-AnyLAN対応機器はこれ以外持っておらず、実際に100VG-AnyLANのネットワークを構築した経験はありません。前身となった規格(の一つ)であるTokenRingについては、対応カード数枚とハブを持っていたことはありましたが…。
同じ100Mbpsで通信する100BASE-TXと比較すると、信号制御などが複雑化しているため対応機器が高額となるのが100VG-AnyLANの大きな弱点となっていました。このカードと同時期に提供されていた100BASE-TXに対応するPCIカード、PC-9821X-B06がありましたが、こちらはメーカー希望小売価格14,800円でした。一方、こちらのPC-9821X-B07Lの方は22,800円となっていましたので。
正直言えば持っていても全く使い道がない、完全なコレクションアイテムとなってしまっています。
-
購入金額
0円
-
購入日
不明
-
購入場所
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。