ZALMAN製の大型空冷クーラー。
その姿は立方体。キューブ。パッケージやトップにも「CUBE」の名が入っているが「CUBE SERIES」ってかいてあるあたり別バージョン作る気だったのだろうか。
当然キューブケースに収めるのは難しい大型キューブクーラーなのだが、最近の大型キューブケースならおさめられる(何いってるわからん)
付属品はシンプル。箱と本体がでかいせいもありむしろ軽く感じてしまう。
全高は157mmとサイドフロークーラーとして見れば一般的な範囲。ただその高さがCPU周囲に広がるのでケースやマザーとの物理干渉とは注意したい。ただサイドフロークーラーをサンドイッチで搭載できるような環境ならわりとなんとかなりそうなサイズ。
また、CPUベースがしっかりキューブに対してオフセットされているので、拡張スロットとの干渉も一般的な範囲に抑えられているのだ。
フィンは全体的に間隔を広くとり微風状態での冷却を意識している。
天面のカバーは取り外し可能。
取り外すと内部が見える。なんか中に小さいサイドフロークーラーが入ってるように見えるが…
実際この中央の隙間には9cmファンを埋め込むことができる。
取り付け難易度は少し高め
オロチと違って背面からのネジ止めも不要ということでオロチよりはラクだろうと思っていたのだがリテンションの構造のせいで結構時間はかかる。
最近一般的になった「先に土台を裏側からネジ止めしてそのあと表側からクーラーを固定する」タイプなのだが、まずごらんのとおり部品点数が多く、両面テープ止めのクッションなんかもある。
また主要な部品は手回し式となっているのだが、これが逆に締めにくい。金属部品の精度がいまいちなのか1本だけ硬いネジがあったのもそれに拍車をかける。
で、最後の難関がこの「クーラーの隙間から最後の固定ネジを付ける部分」。同じように隙間からネジを固定するクーラーは他にもあるがそういう場合専用の長いドライバーを付属してくれていたりするのだがコイツにはそれがない。
ちょうど横に映っているが4本目のドライバでやっと届いたのだ(1本目…すぐに太くなるから届かない 2本目…あと一歩で握り部分になる 3本目…フレキシブルタイプだが太すぎてはいらない 4本目…物置から探してきたでかいやつ これでちょうど届いた)危うくホームセンターに走るところだった。
そしてしっかりしめたつもりでも固定が緩い。本体が見た目ほど重くないので大丈夫なんだろうが。
まあこれでも「ドライバを選ぶ」って点以外はスサノヲとかオロチとかその辺の背面ネジ止め超重量級クーラーや、上からプッシュピンを押すのにヒートシンクの隙間に手を突っ込む羽目になるようなクーラーに比べればラクに感じる。
さすがにOROCHIには負ける
さてファンレス(といってもすぐ横にケースファンあり)状態での冷却力を見てみる。使用CPUはXeon E3 1285L v4(Broadwell TDP65W)など。
OCCTで5分負荷をかけてCPU温度変化を見てみる。自分のPCはケースファンの制御を無理やり電圧制御でセミファンレスにしているのでCPU温度が65度程度を超えるとファンがゆるゆると回転しだす。ちなみにケースファン以外のファンはセミファンレス電源の内蔵ファンだけなので温度が上がらなければ無音動作するというPCだ。マザーは水平設置になる。
今まで使っていたオロチはヒートパイプ10本を備えた化け物なので勝てる気がしないが。冷却性能低下は覚悟の上。グリスはどちらも同じMX-4を使用。室温は14度程度と低めの状態。
というわけで上がオロチ、下がFX-100
OCCT出力のグラフをそのまま使ったのでグラフの形状が同じように見えるが縦軸のメモリが違う。オロチは最大68度で収まっているのに対しFX100は82度まで到達している。先述のセミファンレスケースファンもオロチは2分程度まで回らなかったのだがFX100は1分弱で回りだした。
またOCCT中のクロックもオロチの方が明らかに安定している(上オロチ・下FX100)
CPU側で温度を下げるためにクロック制御が入ってしまったのだろう。
相手が相手だけに仕方ない。ただファン静止状態での熱離れがいいのか単にグリスをうまく塗れたのかは判らないがアイドル温度はオロチより3度ほど低く、負荷終了後のCPU温度低下速度はオロチに対して遜色がなかった。
冷却力に関してはやはりオロチが圧倒的なのだが、FX100も3.4GHz(TB3.8GHz)のクアッドコアを1000rpm弱のケースファンのみで冷やしているのは事実なので低発熱CPUや、ケースファンと連動させた動作をすればなかなか面白いマシンが組めそうだ。
そしてオロチより物理干渉の可能性は低いというかおろちがでかすぎ。また重量についてもオロチ実測794gに対してFX100は実測414gと半分程度なのでマザーボード等にかかる負担は明らかに小さい。マザー垂直置きケースでも許容範囲だ。
存在感抜群
なんかオロチのすごさの引き立て役になってしまったが、質実剛健な見た目のオロチより凝ったビジュアルのFX100は見ていて楽しい。
ジャングルジムのようなヒートパイプや全体をブラックに統一したヒートシンクはアクリル窓ケースにいれると存在感がいい感じ。オロチはもうヒートシンクしか見えない状態だったので。
何より「キューブケースの中にキューブ」っておもしろいじゃん?
あとこのサイズですら「扱いやすいし軽い」と感じるのはだいたいスサノヲとオロチのせい。
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購入金額
0円
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購入日
2017年01月頃
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購入場所
pc4u
hidechanさん
2017/01/16
温度比較を見てみると、確かにオロチの引き立て役に見えてしまいますねw
下小川さん
2017/01/16
北のラブリエさん
2017/01/16
下小川さん
2017/01/16
Takahiroさん
2017/01/16
下小川さん
2017/01/16
アラクレさん
2017/01/17
にしてもオロチの偉大さがよくわかるレビュー・・・
北のラブリエさん
2017/01/17
801はやはりNeXT CUBEで。。。
下小川さん
2017/01/18
800…いつのまに800か…!だからNeXT CUBEはw