とはいえ、肝心のコントローラーは相変わらずのJMicron JMF602Bで、プチフリーズに対する根本的な対策はされていませんでした。このモデルが登場してからそれほどの間を空けずに、すぐにCSSD-PMxxNJシリーズが発売され、CSSD-PMxxNLとCSSD-PMxxNJとは、スペック上非常に近いものでした。
両者は差別化されていたというよりも、CSSD-PMxxNL系の弱点や不具合を改善したものがCSSD-PMxxNJだったのではないかと思います。というのも、CSSD-PMxxNLには以下の問題があったのです。
・固定用のネジ穴がIDE端子側にしかない
通常であれば端子側だけではなく、背面側にもネジ穴が空いています。しかしこの製品の場合、本体側面・本体底面ともにIDE端子側にしかネジ穴がないのです。私の場合はこれをIBM ThinkPad X32で使おうと思っていたので、この弱点はかなりクリティカルなものでした。ユーザーの方はおわかりかと思うのですが、ThinkPadのマウントは背面側のネジを使ってマウンターの部品を固定する構造になっているのです。結局ネジ無しで差し込んでいますが、今度は本体からSSDを取り出すときにかなり苦労します。
・Intel ICH6-Mとの相性問題
これは公式の製品情報に最初から記述されていましたが、Intel 915シリーズチップセット時代に使われていたサウスブリッジ、ICH6-Mとの間で相性問題が発生して、正常動作しない可能性があるそうです。私はたまたまIntel 915系の製品を持っていませんでしたので、この点については未検証ですが…。
速度性能については、購入当初に測定したベンチマークテストのデータが残っていましたので、掲載しておきます。使用した本体は、IBM ThinkPad X32 2672-MXJです。
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CrystalDiskMark 2.2 (C) 2007-2008 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/
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Sequential Read : 82.138 MB/s
Sequential Write : 43.709 MB/s
Random Read 512KB : 79.021 MB/s
Random Write 512KB : 27.958 MB/s
Random Read 4KB : 12.643 MB/s
Random Write 4KB : 2.046 MB/s
Test Size : 100 MB
Date : 2009/03/29 20:13:00
先代のCSSD-PM64NTと比べれば改善されていますが、プチフリーズは相変わらず頻発しました。プチフリーズ状態から開放される時間は短縮されていましたので、ファームウェア等による工夫はあったのでしょう。ただ、CFD販売で提供しているキャッシュユーティリティ、CSSD Utilityを使っても根本的な解決には至らず、後にキャッシュ搭載で発売されたCSSD-PMM64WJ2のような快適性は到底望めません。
当時はこれ以前の製品よりは改善されていたということで納得して使っていたのですが、CSSD-PMMxxWJ2など、キャッシュ搭載モデルが発売された後では敢えて選ぶ価値は感じられない製品となってしまっています。まだ手元にはIDEのHDDを使うノートPCは残っていますが、今もう一度この製品を使うことはないかと思います。
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購入金額
12,000円
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購入日
2009年03月29日
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購入場所
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