レビューメディア「ジグソー」

やはり安いなりの出来(不要輻射対策を追記)

HD超の解像度(1280×960)に対応していながら、実売価格が3,000円以下という破格の安さを誇るドライブレコーダーです。

記録メディアはSDHCの32GBまでの対応ですが、Class4以下の速度のSDカードを使ってしまうと、コマ落ち等がひどく実用に耐えないそうです。この辺りは発売元であるルックイーストの製品紹介などでは全く触れられておらず、少々不親切といえます。また、単純にハードウェアの能力も低いためか、最大解像度での撮影時には、Class10のSDカードを使ってもある程度コマ落ちしますので、実質的にはWVGA程度で使うのが正しい製品といえそうです。その場合には解像度が不足しますから、前の車のナンバーの文字すらつぶれ気味になってしまいますが…。

それでも3,000円以下できちんと使えるドライブレコーダー、と書きたいところなのですが、実際にはそう簡単な話ではありません。

この製品の最大の弱点となるのが、強烈な不要輻射です。この製品単体で使っている限りは特に問題はないのですが、一部のカーナビやワンセグTV、ラジオ等にかなりの悪影響を与えます。カーナビの機種によっては、この製品に電源が入っているとGPSの測位すら出来なくなるほどだそうです。

私が使っているSONY nav-u NV-U77VTはGPSに関しては問題はないのですが、FM VICSの感度が大幅に低下してしまいました。また、滅多に使わないので気にならないレベルではありますが、ワンセグも局によっては入らなくなっています。この辺りは後日何らかの対策をする予定ですので、実施後にこのレビューも更新する予定です。FM VICSが使えないのでは、わざわざNV-U77VTを選んだ価値がありませんからね。


不満の方が大きいとはいえ、物騒なご時世ですから映像という形で記録が残ることの意義は大きいものがあり、手ごろな価格で提供されているドライブレコーダーの価値は認めるべきと思います。その意味ではこの製品は存在自体が評価されるべきものということでしょう。


[追記].不要輻射対策

さすがにNV-U77VTのFM-VICSやワンセグが使い物にならないのは困りますので、手軽に出来る対策をいくつか施してみました。

その1.フェライトコアの追加

Webで検索してみると、まず皆さんが定番の対策として実施しているのは、電源ラインへのフェライトコアの追加です。内部のノイズが電源ラインから出てきて、ケーブルをアンテナとして悪影響を広げているという話ですので。

そこで、シガーライターソケットの12Vから本体の5Vへと電源供給するDC-DCコンバーターの、本体側5Vコネクター付近にフェライトコアを2個、シガーライターソケット側に1個、NV-U77VTの電源ケーブルにも1個を追加しました。ちなみにフェライトコアは楽天で1個198円のものを取り寄せています。

ただ、この方法は残念ながら、それほど大きな改善効果はありませんでした。やらないよりはマシかもしれませんが、これだけで解決するものではありませんでした。

その2.銅テープでシールド

次に考えたのは、本体から漏れ出るノイズ成分自体を遮断しようと思い、本体を一度分解してボディ内部に銅テープをひたすら貼ってみました。ちなみに銅テープもやはり楽天で3m1巻き300円のものを取り寄せて使っています。

これは高周波ノイズに効果があったようで、ワンセグの感度が大幅に改善しました。ちなみに筐体の外側にはアルミホイルで作った覆いも加えてありますので、どちらがより効いているのかはわかりませんが。

その3.DC-DCコンバーターへの対策

作業していて気になったのは、通電しているとシガーライターソケットの方から耳で聞こえるノイズが発生していたことです。そこでシガーライターソケット(3連型)と、そこにささっているDC-DCコンバーターを丸ごとアルミホイルで包んでみました。本当は放熱性の意味からは良い手段ではないのですが、発熱があるのは通電中のみですからそこはとりあえず割り切りました。

今度はFM-VICSの感度が明らかに変わりました。今までは本機に通電している間はFM-VICSのデータは殆ど受信できなくなっていたのですが、この対策を施してからは今までよりは少々落ちるものの、FM-VICSのデータも何とか実用的なレベルで受信できるようになりました。元凶は本体以上にDC-DCコンバーターの方だったようです。

根本的な改善を狙うのであれば、恐らくこのDC-DCコンバーターを使わないのが正解ということなのでしょう。うまく互換性能あるアダプターが手に入るようであれば、早々に交換するのが良さそうです。私も手頃な代用品がないか探してみようと思っています。

その4.ノイズ源を遠ざける(2013/02/14追記)

ふと思いついたのは、ノイズの発信源と電波受信装置との距離が近いことで、より影響が増大しているのではないかということです。NV-U77VTのFM VICS用アンテナはフロントガラスの周囲(主に運転席側)に通していますので、フロントガラスから距離を取れば改善するのではないかと考えました。
そこで、シガーライターソケット用の延長ケーブルを用意して、今まではATシフトレバー近くににあったDC-DCアダプターを、助手席下(ドア側かつ後部座席より)へと動かし、そこで上に書いたアルミホイル巻き対策を追加しました。ケーブル長からすればもう少し遠ざけることも出来るのですが、助手席の電動シート下の方が金属部品が多く、不要輻射を遮ってくれるのではないかと思ったのです。
さすがにここまでの対策をすると、初期状態とは比べものにならない改善が見られます。FM VICSの感度も、ドライブレコーダー導入前と殆ど変わらない程度に戻ったのではないかと思います。

ここまでの対策でおよそ1,800円程度の出費でしたが、ある程度高いドライブレコーダーを買っても同じ問題はつきまとうといわれますので、十分に許容できる出費ではないかと思います。同じような問題を抱えている方がいらっしゃれば、何かの参考にしていただけると幸いです。
  • 購入金額

    2,980円

  • 購入日

    2013年01月24日

  • 購入場所

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