ハードウェア自体はACARD TECHNOLOGY製のAEC-6260そのものであり、書き込まれているBIOSがアイ・オー・データ機器のオリジナルということになります。ちなみにACARD自身からは、やはり同一のハードウェアでApple MacintoshシリーズをサポートするAEC-6260Mも発売されていましたので、AEC-6260というボード自体は、1枚でPC-9800・PC/AT互換機・Macintoshをサポートしていたことになります。
仕様面からみれば、取り立てて特徴の無いUltraATA/66のインターフェースカードです。IDEコネクターを2つ実装し、各端子のMaster/Slaveとなるデバイス(計4台)に対応していて、転送速度は当然ながら最大66MB/sとなります。
少々厄介だったのは、PC-9800シリーズで使う場合と、PC/AT互換機で使う場合とで、サポートするHDDの容量が異なっていたという点です。PC/AT互換機では公称値128GBでしたが、PC-9800シリーズでは32GBとなってしまうのです。もっとも、この製品の発売当時30GBより大容量のHDDはまだ高価で、それほど大きな不満には繋がりませんでしたが。
ただ、その時期は他社製品で見ればPromiseからはFasttrak 100、Ultra 100などのUltraATA/100対応製品が発売され始めた頃であり、UltraATA/66対応製品としては発売がやや遅かったという部分は否定できません。結果的にPC-9800シリーズとPC/AT互換機の両サポート品であっても、買ったのはPC-9800シリーズのユーザーばかりということになってしまいました。
性能面では、当時のHDDの速度からすれば十分なものでした。ATA接続のHDDが50MB/sなどという値を叩き出すようになるのはもっと後の話でしたからね。
この製品が私にとって何よりも画期的だったのは、当時使っていたPC-9821Xt13/C12で問題なく動作したという点です。先代のUIDE-98をPC-9821Xt13に使うと、PCが起動直後にパリティエラーを発生してしまい、まともには動作しなかったのです。ちなみに限定生産された後継モデルUIDE-133/98Aでもやはりパリティエラーは頻発しましたので、この系統のPCできちんと使える貴重な存在だったのです。
性能・仕様面での陳腐化が速かったのは残念でしたが、私をはじめとするPC-9821Xt13/Xt16のユーザーにとっては欠かせない存在だったといえます。
-
購入金額
7,800円
-
購入日
2000年06月頃
-
購入場所
はにゃさん
2013/01/23
BIOSを入れ替えることができたので、入れ替えてつかってました。
jive9821さん
2013/01/23
実は後日UIDE-98は改めて取り上げようと思っていました。個人的にはPC-9821Xt13/C12でパリティエラー発生のため起動不能という時点で殆ど使っておらず、あまり良い印象は無かった製品でしたが…。
厳密には間にマイナーチェンジモデルのUIDE-98Mがあったのですが、自分の手元にUIDE-98Mがあったかどうか記憶が定かではなく、どう取り上げるべきかと考えています。