これはリニアテクノロジーから発売されている2回路入りrail-to-railオペアンプです。他に4回路入りのLT1499も(表面実装品ですが)あるようです。
OPA2134によく似る
OPA2134とよく似た音質です。ただ、過渡波形で見るとこちらのほうがオーバーシュートが大きめです。
過渡応答(A=11 Vin=200mVp-p f=100kHz Rfb=10kΩ 位相補償なし 10:1プローブのみ接続 ガラエポユニバーサル基板)
(12/30追記)15Ω負荷(セメント抵抗)時の過渡波形を以下に掲載します。何やら様子が変です。
過渡応答(A=1 Vin=200mVp-p f=100kHz Rfb=0 位相補償なし Rl=15Ω ガラエポユニバーサル基板)
電源電圧範囲が広くDIPで使いやすい
パッケージはDIPの2回路入りなのでアンプの自作など電子工作で使いやすいです。表面実装版も発売されているようです。
似た音質のOPA2134と違ってこのオペアンプはrail-to-railであり、単電源でも問題なく動作します。電源電圧は2.2V~30V(両電源を使う場合は±1.1~±15V)に対応しています。ポータブルアンプで使うことを考えると、電池駆動でも2本もあれば使える電圧です。rail-to-railであることは24Vや30Vで駆動するときはあまり考えなくても良いのですが、低圧駆動では必須です。
スペック上の短絡電流は28mAです。計算上は32Ω負荷で480mV出る計算になります。
ただ、VUメータードライブのバッファで使った時にイナーシャ調整用のコンデンサの影響で発振してしまったようで(触ると熱かった)、そこは元々使っていたLM358を使っています。
音質以外の面が強化されている
似た音質のOPA2134と比べると2倍くらい高いですが、電源電圧が低い方向に広く、rail-to-railであることを考えると、そりゃ高くもなるわな……という気持ちになります。
低消費電流である
24V駆動のcMoy回路では、外気温29.1℃に対して33.9℃まで上昇しました。低消費電流であることはメーカーが特長のひとつとして挙げていることで、自己消費電力は計算上2回路で81.6mWです。
並レベル
AD00031の基板をむき出しにした状態で(シャーシから外して)、その上から手帳型ケース越しにiPhone 5cを密着させると、結構デジタル系のノイズがやかましいです。しかし、数cm離すとすぐに小さくなるので、LME49720ファミリよりはまともです。
-
購入金額
906円
-
購入日
2016年頃
-
購入場所
デジット
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。