から一転して昔懐かしい旋律を持つアニメ系に。
となりのトトロ。宮崎駿のアニメは、行き過ぎた機械文明への警鐘とか、コンピュータに支配される世の中への皮肉とか、どこか教育的な道徳的なモチーフが入っているが、そのあたりが非常に薄く、話の作りも一層目は比較的浅いので、幼い子供でも楽しめる作品(深層には隣人とのつながりが薄くなってきた現代への批判や、親子の愛の重要性、喪われゆく自然に対する危機感などが謳われているが、そこまで深掘りしなくても楽しめる)。
音楽担当は、もはや宮崎アニメには切っても切れない久石譲。
彼の旋律は望郷の念を覚えさせるようなラインだが、この映画の音楽は時代設定からか喪った故き佳き日本への憧憬をかき立てるような美しい旋律の曲が多い。とくにこのCDは主題歌を歌った井上あずみ(杏美)だけでなく、杉並児童合唱団による合唱がフィーチャリングされており、童謡的テイストもある。
【比較試聴対象曲】「風のとおり道」。トトロの代表曲と言えば♪ト・トロ、ト・トロ♪で始まるテーマソングだが、あえてこのどこか荘厳なこの曲を。ただ歌詞付きバージョンは少しレアかな。合唱で区切られながら歌われる言霊が心に届く。
※比較ポイント:この曲は音響(残響)コントロール。左右chの端で延々と続くシーケンスパターンにかけられた浅いリバーブ、合唱にかけられた荘厳な感じの厚いリバーブ、メロディとリンクしたグロッケンのような響きと対旋律の矩形波系の音色の残響の違い、リムショットなどリズムにかけられたディレイを含む深~いエコー...これらの差が描き出せるか。
「さんぽ」。幼稚園や保育園の運動会では定番?w低音担当の管楽器によるベースラインが弦を弾く系統の楽器とは違うおおらかさ。ボワッとしててイイナァ。途中の転調も嫌みないし。
「ねこバス」はコロコロと木琴のような音が頭の中を左右に駆け回る楽しい16ビート!♪それゆけ/にゃあごー/どこでも/きのむくままに/びゅん/びゅん/びゅう/びゅう/それゆけ/きまぐれ/ねこバス♪北原拓の朗らかな声がウキウキさせる。ものは「となりのトトロBOX」という特装版で、使われている歌の楽譜と大中小トトロのドールもつく。映画を見ても、音楽を聴いても、CDをながめても、暖かなキモチになれる、そんな作品です。
【収録曲】
1. となりのトトロ
2. 風のとおり道
3. さんぽ
4. まいご
5. すすわたり
6. ねこバス
7. ふしぎしりとりうた
8. おかあさん
9. 小さな写真
10. どんどこまつり
11. となりのトトロ(カラオケ)
12. 風のとおり道(カラオケ)
13. さんぽ(カラオケ)
14. まいご(カラオケ)
15. すすわたり(カラオケ)
16. ねこバス(カラオケ)
17. ふしぎしりとりうた(カラオケ)
18. おかあさん(カラオケ)
19. 小さな写真(カラオケ)
20. どんどこまつり(カラオケ)
カラオケ除くフル
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購入金額
3,900円
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購入日
1994年頃
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購入場所
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