一部の通販でのみ取り扱いがあるブラケット装着型のシンプルなファンコン。
入力は1系統で出力は2系統。2系統は連動する。

また入力コネクタのすぐそばに出力コネクタがあるのでブラケットまで引っ張る配線は1本分ですむのもなかなかいい配置だ。

価格も安く典型的な廉価品と思いきや、実は珍しい機能がある。

本体横にあるスライドスイッチ。実はこれで通常のファンコンモードとPWMモードの切り替えが可能。PWMモードにするとこのファンコン自体のツマミ操作は意味をなくすが、出力元をPWM制御可能なマザーボードにする事でマザー側でコントロール可能になるのだ。

ただ直結しているわけではなく、PWM非対応の3pinファンでもマザーボード側でコントロール可能になるようだ。

 今回はASRockのFM2A88X-ITX+というマザーで使用。CPUとケース用に4pinコネクタを2基備えるが、今回接続したかったファンがPWM非対応の小3pin。このマザーはどうもPWM非対応のファンは制御できないようで、設定をしても全力回転になってしまう。

そこで間にこのファンコンを挟み、スイッチをPWM側に切り替えるとあらふしぎ、今まで全力だったPWM非対応ファンがCPU温度にあわせて可変制御されるではありませんか！但し回転数検知はうまくいかず、0rpmだったり7000rpmだったりカオス。

Chassis Fan1に繋いでいるはずなのだが回転数0rpm。

更にもう一つの出力コネクタにAinexの変換ケーブルをかまして…

ペリフェラル4pin用のブラケットクーラーを接続すると見事そちらも可変制御化。もちろん少々特殊な機能だけに相性もあるかもしれないが、600円でお釣りが来る価格なら痛くないし、PWMモードがうまくいかなくても普通にツマミ制御のファンコン（兼2分岐ケーブル）としても使える。

また基盤自体は小さくPWM制御モードなら操作の必要は無いので基盤を取り外して内部の適当なところに（ショートには注意）設置してしまえばロープロファイルケースやブラケットに空きのないケースでもPWM化の恩恵を受けられる。

とにかく個人的に製品は文句なしの一品。但しAmazonで買おうとするとおまとめ便扱いで別に余計なモノを買わないと購入すらできないというのが困る。通常ショップでの取り扱いに期待したい。