当然生産は国内でなく海外でしょうが(Philippinesでした)、SSD製品群では国内メーカー製のコントローラやNANDフラッシュが使われている物が少ない中珍しい、コントローラもフラッシュメモリも日本の東芝謹製というSSD。
今はintel SSD510が務めるメインPCのOS用ドライブの後継として買う機会があり、他の候補としてはCrucial M4やSAMSUNG SSD810といったzigsowではごく一般的になったSSDばかりだったので、ならばその2択より値は張るものの東芝製というとても良い香りのする(?)この製品を選んだ。
最近はご存知の通りSSDの値下がりが激しく、120GBの製品でも最安の物で6000円台から買えてしまう。通販価格には劣る地元のソフマップでも、SSD810は6980円,M4は7140円という安価だった。
とそんな中並べられていたのがこのS6T(長いのでこう呼ぶことにする)。
初めて手にしたSSDも東芝製、さらにdynabookのハイエンド機に搭載されている他はIO-DATA販売などリテールパッケージで売られ、性能はいいと言われながらも自作市場では細々感のある東芝SSDが8100円!と、その場で調べた「諸々東芝製」という構成と「遅くはないらしい」という実性能、さらにM4等と比べてもあまり変わらない値段(120GBで8100円)を考えて、スッと店員さんに声をかけてしまった。
通販ならひたすらポチるだろうに…
パッケージはCFD販売らしい?様々な売り文句の書いてあるパッケージ。
価格ラベルは12980円のままだった。
付属品はとてもシンプル、マウンタとビスのみ。システム移行ソフトなどは付属されない。
今メインマシンを入れているNine Hundred-Twoには底面に2.5インチHDD/SSDを固定するビス穴があるので使ってないが、付属してくれるとケース内のどこかに放置なんてことをせずにしっかりと固定することが出来る。もっとも、最近のケースはSSD用とおもわれるベイを搭載した機種が結構多いので、2,3台とSSDを搭載するならともかく1台程度ならこのような変換マウンタはあまり出番がないように思える。
お次。本体。
東芝SSDの特徴なのか、とてもシンプルな表面。というか(SATAポートが見えない方うを表とするなら)表は無地。intel製SSDと同じく、Voidシールは貼られていない様だ。
裏面には飾り気の無い型番シール。一番下にはTOSHIBA CORPORATIONの文字。もっと家電の様にどハデにTOSHIBAって書いてくれてもそれはそれでカッコイイのになんて思ったり。
ジャンパピンが見えるが、おそらく設定することはないだろう。
厚さはスペーサ無しで9mm厚。
やけに軽いな、と思ったので、持っているSSDと比べてみた。
一番右の旧東芝、正しくは30GBです。
まさかの旧東芝の半分。
ガワの材質がとてもペラペラ(といっても多少の衝撃には差し支えないレベルだが)というのもあり、NANDフラッシュの大容量化が進みチップ数が減ったので(おそらく32GB*4枚+コントローラ+DRAM)こんなに軽いんだろう。まぁ一番の原因はガワが無駄に軽い素材というところな気がするが。それこそ自作erをメインターゲットにしているintelなどと比べておそらく組み込み向けな東芝なので、SSD本体の耐久性はさほど気にする程ではないということなのだろうか。
中身が少々気になったところで、Voidシールも貼ってなかったしいざ中身拝見。
案の定ガワは薄い。ガワに密着するのではなく、ATXケース無いでマザーボードを固定するように足の上に基盤が固定されているイメージだ。
ビスを取ると、やっと基盤が出てくる。
薄いガワはサーマルパッドでチップと接触しており、ヒートシンクの役目も果たしている。どうりで他のSSDは冬でも冷たいくらいだったのに、このSSDはほんわかあったかいわけだ。
すべてTOSHIBAの刻印入りチップ。ただしコントローラはサンドフォースのSF-2281/2282のカスタムらしい。同じ型番の物でこのチップに"Sandforce"の刻印があるものがあるようだが、拡大していただければわかるが私の物にSandforceの記載はなかった。型番も同じだし、ただマイナーチェンジで消したのだろうか?
最後に現役SSD510と比較してみる。ガッチリ筐体にカッチリはまるSSD510とはまた違った印象だ。
それにしても、同じ120GB容量なのに裏表ぎっちりNANDフラッシュが16枚積まれている510に対し4枚のS6T。1年少々の間なのにここまで内部パーツが違うのを見ると、かがくのちからってすげーと感じる。
最後、期待のベンチマーク。
速いっぽいとの情報しか無く、しかも私のX58マザーのPCIe x1接続SATA3という状況ではどの程度のパフォーマンスを発揮してくれるのか。
上は非システムドライブ、下はシステムドライブ。
Cドライブ時とそうでない時でのパフォーマンス差がほとんど見れないのが素晴らしい。
ただPCIe x1接続の宿命、シーケンシャルアクセスが400MB/sも行かないところはやはり悔しい。SATA3自体は6Gbps=600MB/sだが、PCIe x1は5Gbpsなので最大でも500MB/sなのでなかなか理論値ギリギリに性能は発揮できない。
しかしシーケンシャルアクセスみたく理論値以上まで伸びないランダムアクセスでは、如何なく性能を発揮している。Plextorなどハイエンドには負けるが、これだけの値がリードライト共に出れば十分だろう。
またPCIe接続ならではのドライバの違い(Marvell,intel純正AHCI)でも比較してみた。
今回の場合は、まぁどっちつかずといったところだろうか。シーケンシャルアクセスでは殆ど差が見られず、NCQが聞いたランダム4kアクセスはMarvellがリードで+8%、intelがライト+13%の差を見せる。…微妙すぎてどっちとも言えず、ブート時間も変わらないのでとりあえずMarvellにしている。
ちなみにCFD販売のサイトに載っているベンチマークによると、この程度出るらしい。
ただし240GBモデル。
東芝製SSD、というなかなか私の中では魅力的なSSDを今回買ってみたが、なによりネイティブSATA3 6Gbpsポートで活躍させられないのは残念だ。
サンドフォース系としては最速な部類に入るようだし、ぜひとも本気のスピードを見せてもらいたかったのだが。
…かと言って単発接続ならボトルネックのでないPCIe x2接続のSATA3カードを買うというのもどうかと思うし、ネイティブSATA3対応のメインマシンへ更新、というのも時期が悪すぎるし。
このマシンの唯一の欠点とも言える別チップSATA3と起動時BIOSロードがちょっと遅い以外は現状何も問題無いので、しばらくはこの構成で、メインマシンを努めてもおう。
ちなみに引退したSSD510は実に22GBも容量食うBF3やSteamなどのゲーム専用ディスクにしている。
HDDと違いシステムドライブと分けたところでロードがそこまで速くなったりするわけではないが、容量的な問題があるのでSSD2台体制とした。…他に積むマシン無いしね。
東芝のSSDと言えば、速さはともかくTrimの効かない状況やプチフリするSSDが多かったXP時代に速度の落ちない安定したSSDという印象があるので、今回購入したS6Tも過去の製品達に負けない安定性を誇っていただきたいところだ。
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購入金額
8,180円
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購入日
2012年11月14日
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購入場所
川越 ソフマップ
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