実際にはDSPは同じものであっても、D/AコンバータやOPAMPなどは別物であり、当然出てくる音もそれなりには違います。
ただ、99,800円という希望小売価格は私が現在も愛用しているDigital Audio Labs CardDeluxe CDX-01と同じであり、直接競合するクラスの製品となるはずなのですが、残念ながらそれほどの次元の音質ではなく、サウンドカードの水準でしかないことは事実であり、この辺りが当時揶揄された一つの理由となっているのでしょう。
音楽を楽しむのは厳しかったSoundBlaster Live!とは異なり、一応音楽を鳴らせる水準の音質ではあります。ただ、低域は腰高で力感に乏しく、中高域に耳障りなピークが出来、ヴォーカルや楽器の音が何か違う音に聞こえてしまいます。一つ一つの音の質感も解像度も、オーディオインターフェースの水準には達していません。
ノイズレベルなどはSoundBlaster Live!よりは改善されているのですが、とにかく質感が極めて悪く、何か全ての音に偽物臭さが感じられてしまうのです。どこかで読んだ表現を借りるなら「高音質なラジカセというものが存在するとしたらこんな感じ」という感覚です。
実装されている部品を見ても、コンデンサの質などはとても10万円近い製品のものとは思えない、質的なこだわりを感じられないものです。この製品の主眼は音質には置かれていないということなのでしょう。
コレクションの一環として入手した製品ですし、入手価格も安価ではあったのですが、それでも買って満足感の乏しかった製品です。
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購入金額
2,000円
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購入日
2008年04月15日
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購入場所
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