初出で、5Vでも動作するようなニュアンスで書いてしまいましたが、接続するマイコンは3.3V動作のようです。
本品IC内で5→3.3Vレギュレーションしているようで、基板回路上3.3V端子は出力(マイコンへの供給)のようです。
5Vマイコンを接続して壊さないようにお気をつけ下さい。私がやりそうです。
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最初にマイコンボードが雑誌付録になってから、かなりの年月が経った気がします。
私の記憶が正しければ、CQ出版トランジスタ技術のフレッシャーズ特集として「H8/3694F」マイコンが搭載されたボードだったと思います。
マイコンと最小限の回路だけで、他はマザーボード側に実装する必要がありました。
当時、私はフレッシャーズではなかったもののソフトメインだったため、ハードの知識は微々たるもの。
部品を集め、PCとのシリアル接続、リセット回路、キャラクター液晶、温度計測IC等を実装し、満足した記憶があります。
マイコンへのプログラムダウンロードは、PCのシリアルポートを経由するため、シリアル接続の回路は必須でした。
その必須回路を付録のボードに実装しなかったのは、フレッシャーズ特集のため「基本回路くらいは実装して勉強しろ!」という意図があったのかもしれません。
最近のマイコンであれば、USB経由で書き込めたりします。
しかし、現在でも小規模マイコン等ではUART(シリアル)により通信・書き込みするものが多数あります。
マイコンのUART出力とPCのシリアルポートは信号の種類(レベル)が異なります。そのため、マイコンとPCのシリアルポートの間にレベルを変換するICを介在させる必要があります。
シリアルというと、昔はモデムやUPS等、それなりに接続する機器がありました。
最近はどうかというとそれらはUSBにとって代わり、PC自体にシリアルポートがないものも珍しくはなくなりました。
まさに電子工作する人には不便な世の中になったものです。
そういった不便な環境でマイコンとPCを接続するには、
< その1 >
マイコン→レベル変換IC→コネクタ→ケーブル→USBシリアル変換→USBポート(PC)
< その2 >
マイコン→UART-USB変換IC→USBケーブル→USBポート(PC)
という余計なものを多数準備する必要があるわけです。そこで本品の登場です。
本品は、上記< その2 >に登場した「UART-USB変換IC」を搭載したUART変換基板です。
一般的には(付録でもよくある)マイコンボード上に、マイコンとUART-USB変換ICを搭載し「PCとケーブル1本で接続できる」という構成にします。
その場合、基板毎に「UART-USB変換IC」搭載する必要があり、コストも部品点数も不利になります。
本品を使えば、「UART-USB変換IC」を基板の外に排除することができ、複数の基板で流用することができます。
マイコンと本品の間のケーブルに余裕があれば、USB延長ケーブルすら必要なくなります。
本品は5V(VBUS)供給も可能なため、マイコン側の電源をPCから供給することも可能です。
価格もそれほど高くないため、デバッグ期間だけ装置に組み込んでおくことも可能でしょう。
私は今回NASのシリアル出力のために準備しましたが、もっと以前からこういった基板を入手しておけば、レベル変換IC(+コネクタ)やUART-USB変換ICを多数消費しなくて良かったのだと公開しています。
本品とマイコンのインタフェースは、5V(出力)、3.3V(入力または出力)、TxD(出力)、RxD(入力)、DTR(入力)とGNDです。
データシートを見ると3.3Vは入力のような感じがしますがよく分かりません。
ハードに詳しい方にコメントを頂けるとありがたいです。
一点、注意すべき点としては、本品を接続していない状態の時、マイコン側RxD信号が浮いた形で実装しないようにしないといけません。
私は、RxDが浮いていることにより、ノイズ等により予期しないデータを受信し暴走したという経験をしました。
上記の通り、PCの周辺機器(ケーブル)として売られているUSBシリアル変換とは異なります。
分かっている人には大変便利な基板ですが、誤って購入してしまうと宝の持ち腐れになります。
電子工作をしない人は、手を出す必要はないでしょう。
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購入金額
600円
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購入日
2012年11月07日
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購入場所
aitendo
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