レビューメディア「ジグソー」

剛性はないが機能性と収容能力は高い

左右両方のカバーが容易に開く構造であることから、バタフライケースという愛称で呼ばれていた製品です。

ATXミドルタワーケースとしては小ぶりでしたが、比較的長いビデオカードも使えましたし、ベイの数も必要十分なものがあり、5インチ×4、3.5インチ×2、シャドウ×4(取り外し可能)という構成で、使い勝手という意味では非常に優れた製品でした。

その反面、構造的にはやや華奢で、外板の厚みもあまりなかったことから強度は今ひとつでした。機能性重視の製品であっただけに、ある程度割り切って使っていましたので、そこは十分に許容できるものでしたが。

当初はSocket939のAthlon 64で組んだPCのケースとして使っていましたが、後にGeForce GTX 260を入れたメインPCを組む際にメイン用に昇格させて使っていました。最終的にはAthlon 64 X2 6400+やPhenomII X4 965 BlackEditionなど、TDPがかなり大きいCPUも使ったため、エアフロー性能の悪さが気になるようになり、メインPCのリプレースのタイミングで引退させることになりましたが。

現在のメインPCで使っているのはAntec SOLOですが、このケースは高さはCB009SVNPよりやや低いものの、幅は逆にやや大きく奥行きは大差ないという程度の製品です。ところがSOLOではGeForce GTX 260が装着できなかったことから、CB009SVNPがうまくスペースを活用していたことを初めて実感できたという面もあります。

シャドウベイの取り付け機構が1年少々でがたがたになったなど、耐久性という部分にも難点はありましたが、例えばビスをケース内に誤って落としてしまった場合など、両開きケースの意外なメリットを感じることも少なくはありませんでした。

総合的には、気になるレベルの弱点も抱えてはいたものの、機能性とコンパクトさという長所がそれを十分に補って余りある、魅力的な製品だったと思っています。
  • 購入金額

    3,980円

  • 購入日

    2007年03月頃

  • 購入場所

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