中森明菜は言わずと知れた1980年代に松田聖子と人気を二分したトップアイドル。王道アイドル曲「スローモーション」でデビューしたが、セカンドの「少女A」でカワイコ路線の松田聖子とは逆の少しキワドイ歌詞を歌いこなし、ブレイクする。当時の所属はワーナー。その後も「1/2の神話」や「十戒 (1984)」で同路線を歩むが、「飾りじゃないのよ涙は」で一皮むける。蓮っ葉な口調ながら、すごみを感じる歌い方でアイドルと片付けることができなくなってくる。その後も「TANGO NOIR」や「TATTOO」でオンナを感じさせる曲を歌いこなすアーティストに成長した。
しかし、1980年代末自殺未遂事件や、所属レコード会社とのゴタゴタで彼女の生活が大きく揺らいだ。年齢的にも20代中盤。いろいろとあったであろう、その「時」に編まれたベストがこちら。
「LA BOHÈME」。声がイイ!!口の開け方で表情をつけて、少しこもったような声、ドスの効いた腹から出た声、ハスキーでセクシィな声、息を一緒に出して抜いた声...改めて思うけど、彼女の魅力は中低域だな。
「駅」。ハスキーな声で優しく寂しげに歌う彼女。ミックス的には彼女の声を小さめにしているのだけど、きちんと存在感があるのがスゴイな。
「赤い鳥逃げた」は「ミ・アモーレ[Meu amor é・・・]」の歌詞違いのロングバージョン(調べると実はこちらが本家でシングルと言うことで少し歌詞を変えたのが「ミ・アモーレ[Meu amor é・・・]」らしい)。前作「BEST II」の時期に12インチシングルで(12cmではないw)として出されたが、時間合わせに?収録。松岡直也
の手になるこの曲はラテンなピアノが情熱的。もともと「色のある」アイドルだったが、少し陰のあるイイ女に育った彼女に合っていた。このあたりで彼女はアイドル路線を捨て去り、ひとりの女性アーティストとして生きていくことになる。このワーナーでの最後のベストはヒット性という点では少し小粒ながら、脱皮の苦しみにもがいていた彼女の「その時」が聴こえる。
そんな人生の舵を切ったあたりを俯瞰できる作品です。
【収録曲】
1. 二人静-「天河伝説殺人事件」より
2. Dear Friend
3. LA BOHÈME
4. 駅
5. Blue On Pink
6. 水に挿した花
7. LIAR
8. CARIBBEAN
9. 赤い鳥逃げた
10. Angel Eyes
11. 忘れて・・・
12. OH NO,OH YES!
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購入金額
2,900円
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購入日
1992年頃
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購入場所
リーダーさん
2012/11/05
アイドルアイドルしてた聖子ちゃんより、明菜ちゃんのほうが好きでした。
cybercatさん
2012/11/05
それまでのそれこそ(多少の性格的な違いはあれ)顔をすげ替えればどの娘も同じ、という状況が変わったのは彼女からくらいでしょうか。
北のラブリエさん
2014/09/25
cybercatさん
2014/09/25
北のラブリエさん
2014/09/25
cybercatさん
2014/09/25