ちなみに型番のP125という部分は、Intel Pentium換算で125MHz程度の性能という意味で付けられているもので、CPUの動作クロック自体は100MHzなのです。
もちろん、搭載されているCPUを取り外してしまえば、MTSA-M1Tと同様に単体の魔法下駄として使うことも出来ました。ごく一部、MTSA-M1TよりもPK-686P125の下駄部分を利用した方が、AMD K6シリーズが正常動作する確率が高いPC本体(PC-9821Anなどが該当)があったため、敢えてこの製品を探し歩くユーザーもいました。
この製品自体のメーカーが公表している対応PC本体は、PC-9821Xa7/Xa7e/V7のみでした。これはこのアクセラレータそのものがどうという話ではなく、搭載されているCyrix 6x86 100MHzがベースクロック50MHz、内部倍率2倍というCPUであり、それ以外の機種はベースクロックが60MHzか66MHzということで、使ってしまうと完全なオーバークロック状態となってしまうためです。
ただ、この製品の下駄部分は、いわゆるA20ラインマスク機能と内部倍率変換以外の機能を持たないものであったため、K6シリーズやCyrixの後継CPU(MII)等を搭載する場合には電圧変換機能を持った変換ソケットと併用する必要があり、いわゆる多段下駄になるため、クーラーの取り付けの手間もかかるなど何かと面倒でした。そのため、後にBUFFALOからHK6-NシリーズのCPUアクセラレータが多数発売されるようになると、この製品やMTSA-M1Tは急速に人気を失っていきます。
私自身はPC-9821Anを所有していますが、譲っていただいた時点でこの製品を介して既にK6-2 350MHzを搭載していたため、特に手を加える必要が感じられないものでした。結局自分の所有分のこの製品は、活用することがありませんでした。今となっては完全なコレクションでしかありません。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
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